2021.04.05
清明(せいめい)/睡眠をさまたげる内臓疲労にご注意
ブレない生活リズムでストレス軽減
季節が大きく転換する節気「清明」(4月4日〜)。「清浄明潔(しょうじょうめいけつ)」という言葉の略だといわれていて、「空気は澄んで、陽の光は明るく万物を照らし、全てがはっきりと鮮やかに見える」ころという意味をもちます。桜が満開を過ぎて、あちこちで新緑の勢いを感じられるようになるでしょう。
とても気持ちがいいけれど、季節の変化にからだが追いつかないと、ストレスや疲労を感じやすい時期でもあります。からだをリフレッシュさせ、疲れを取るためにも、しっかりとした睡眠が重要です。
心やからだの疲れを取るには、規則正しい生活が欠かせません。車でも一定速度の走行は燃費がいいように、心身も規則正しい生活がストレスや疲れを減らします。大事なのは、起床・就寝時間、食事や入浴など、生活の節目となる時間は日々前後1時間のずれ程度におさめ、リズムをくずさないこと。生活環境に変化の多い時期だからこそ、心がけておきましょう。
習慣のひとつで、夜遅くに食事をとる傾向がある人は、内臓に負担をかけ内臓疲労を起こしている可能性があります。内臓疲労は、おなかや下半身の冷え、さらには睡眠を妨げることにつながるので、この機会に、食事時間を繰り上げつつ生活リズムの調整をおすすめします。
体重増加も疲れの原因かも
食事がおいしくいただけるのはいいことですが、ストレスから過食になってしまうのは、要注意です。疲れた心身の回復に栄養が必要とはいえ、過剰摂取になって太ることが、残念なことにからだを疲れさせる原因にもなってしまうのです。
特にからだが硬い人は、筋肉のエネルギー産生が悪くなっていて、カロリーが消費されにくいため、だるくなったり、太りやすくなるのが特徴です。せっかくの気持ちいい時期ですから、1日1回、週に1回などペースを決めて、定期的にからだを動かしましょう。
こころとからだの二十四節気2020年<清明>の記事はこちら ※外部サイトに遷移します
伊藤和憲(いとうかずのり)
鍼灸師・明治国際医療大学教授・鍼灸学部長・鍼灸臨床部長
1972年生まれ。鍼灸学博士。全日本鍼灸学会理事。明治国際医療大学鍼灸学部教授。明治国際医療大学大学院鍼灸学研究科教授、同大学大学院研究科長。2012年~2014年、厚生労働省科学研究費助成事業 地域医療基盤開発推進事業「慢性疼痛患者に対する統合医療的セルフケアプログラムの構築」, 2014年~2015年同研究助成事業「鍼灸における慢性疼痛患者の治療方針ならびに医師との連携に関するガイドライン」の研究班班長を務める。また、2016年より過疎化対策の一環として京都府南丹市にて養生の体験教室「MIYAMA 森の湯治場」、さらには奈良県宇陀郡曽爾村の美人プロジェクトを監修。明治国際医療大学附属鍼灸センター長を務め、「はり・きゅう」の治療に当たるとともに、慢性痛患者のためにセルフケアを指導している。
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提供元:清明(せいめい)/睡眠をさまたげる内臓疲労にご注意|ワコール ボディブック