2021.03.22
春分(しゅんぶん)/春の素材を味わいながら、不調を乗り切る
タンポポ、桜、木蓮…、目にも楽しい春到来
いよいよ、本格的な春の始まりを告げる「春分」がやってきます。春分の始まりの初候には、野山には蕗(ふき)やタンポポが咲き、鳥のひばりがさえずるのどかであたたかい日々が続きます。次候には桜のソメイヨシノやこぶしの花がシーズンを迎え、アスパラガスが収穫時期になります。春ならではの食材のひとつ、サクラエビが旬を迎えるのも、この時期です。
春分の終わりである末候には、木蓮(もくれん)の花が咲き、山菜のうど、魚では真鯛が旬を迎えます。また、春雷(しゅんらい)と呼ばれる、春の時期に独特の雷が鳴ることもあり、これは季節が春から夏へと移り変わるサインでもあります。
その不調は、エネルギーが循環していないのかも
この時期は、活動量が増えるのにあわせて、からだにさまざまな反応が現れます。朝起きた時に、口の中が苦かったり、のどが腫れたり、イガイガするようなこともあるでしょう。また、わき腹が張ったり、痛みを感じることもあります。さらにひどい場合には、筋肉がつったり、痙攣(けいれん)したりすることもあります。このような症状がある場合は、エネルギーがうまく循環せずに、あちこちに障害が現れている証拠です。
エネルギーを循環させるために、上手に気分転換をしたり、からだを動かしましょう。
抗アレルギー作用のある「しそ」を活用
この季節に効果的な食材は、しそです。しそは辛味で温性の食材であるため、発汗、解毒、かぜの症状改善などが期待できます。さらには、抗アレルギー作用があることから、花粉症などの予防にも効果的です。
また、シイタケも春におすすめの食材です。シイタケにはビタミンDが含まれており、神経や筋肉の機能を改善してくれます。特に、寝ているときに起こりやすい「こむら返り」などの症状、イライラによる血圧上昇には効果を発揮するといわれています。
こころとからだの二十四節気2020年<春分>の記事はこちら ※外部サイトに遷移します
伊藤和憲(いとうかずのり)
鍼灸師・明治国際医療大学教授・鍼灸学部長・鍼灸臨床部長
1972年生まれ。鍼灸学博士。全日本鍼灸学会理事。明治国際医療大学鍼灸学部教授。明治国際医療大学大学院鍼灸学研究科教授、同大学大学院研究科長。2012年~2014年、厚生労働省科学研究費助成事業 地域医療基盤開発推進事業「慢性疼痛患者に対する統合医療的セルフケアプログラムの構築」, 2014年~2015年同研究助成事業「鍼灸における慢性疼痛患者の治療方針ならびに医師との連携に関するガイドライン」の研究班班長を務める。また、2016年より過疎化対策の一環として京都府南丹市にて養生の体験教室「MIYAMA 森の湯治場」、さらには奈良県宇陀郡曽爾村の美人プロジェクトを監修。明治国際医療大学附属鍼灸センター長を務め、「はり・きゅう」の治療に当たるとともに、慢性痛患者のためにセルフケアを指導している。
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文/伊藤和憲(鍼灸師・明治国際医療大学教授)
イラスト/中根ゆたか
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提供元:春分(しゅんぶん)/春の素材を味わいながら、不調を乗り切る|ワコール ボディブック