2017.09.08
仕事相手から嫌われる人は「気くばり」がない│うまく「打ち解ける」「お願いする」「断る」コツ
「またあの人と仕事がしたい!」と思われるために必要なのは?(写真:hanack / PIXTA)
日々、さまざま方と仕事のやりとりをする中でいつも感じるのが売れっ子ほど「気くばり上手」だということです。その印象的な気くばりが心に残り、「またあの人と仕事がしたい!」と思ってしまいます。
会社員でも、上司や先輩にかわいがられるのは、仕事ができる人よりも、気くばり上手な人、ということも多いのではないでしょうか。気くばり調査委員会がまとめた『相手もよろこぶ 私もうれしい オトナ女子の気くばり帳』からビジネスシーンで使える気くばりについて解説します。
『相手もよろこぶ 私もうれしい オトナ女子の気くばり帳』 ※外部サイトに遷移します
会社員にしろフリーランスにしろ、厳しい競争社会で生き残っていくために今や「気くばり力」は必須スキルと言っても過言ではありません。「自分、不器用ですから……」なんて言っているうちに、ライバルにごっそり仕事を持っていかれてしまう、なんてこともありえます。
初対面でも思わず話が弾む「気くばり」
初対面で緊張する場では、たいてい相手も緊張しているものです。そんなときは、こちらから先に「緊張しますね」と正直な気持ちを口に出してみると場がほぐれやすくなります。
何を話題にすればいいのかわからないときは、名前について一言触れてみましょう。名前はその人の大切なアイデンティティ。話題にしてもらえるとうれしいものです。
シンプルな名前の人には、「クラシックな雰囲気が素敵ですね」、個性的な名前の人には、「ご両親のセンスがいいですね」、珍しい名字の人には「珍しい漢字ですね」、など切り出してみるといいでしょう。「お名前の由来はなんですか?」と聞くのも会話が広がっていいかもしれません。
今はSNSやブログをやっている人も多いので、事前に相手の趣味や得意分野などをリサーチしておく方法もおすすめです。相手は「自分に興味を持ってくれている」と感じ好印象を持ってくれるはずです。ただし、初対面の相手とプライベートな話題をすることを好まない人もいます。そんなときは、相手の出身地や職業、容姿などの話題は避けるのが無難です。
相手が目上の人の場合、会話をなるべく質問形式でスタートしてみましょう。「わからないので教えてください」「もっと知りたいです!」など、いくつになっても年下からの質問はうれしいものです。
何か依頼をするときは遠慮がちになるものですが、あいまいに頼むのは誤解のもと。勇気を出してストレートにお願いしましょう。その際、「いつまでに」という緊急度をはっきり伝えるのがポイントです。
また、「◯◯さんは、エクセルが得意だから」など、なぜその人にお願いするのか、理由を伝えるのもおすすめです。その他大勢のうちのひとりではなく、あえて「特定の人」にお願いしていることが伝わると、相手は「自分は選ばれた人」だと感じられて、ポジティブな姿勢で引き受けてもらえます。
それに、普段から自分のお願いを受け入れてもらいやすい環境を地ならししておくことも大切です。自らも普段から頼まれ事を積極的に引き受けるとよいでしょう。また、話を突然切り出したりするのではなく「今度お願いしたいことがあるのですが」と予告をしておくと、相手に心の準備をする時間を与えることができます。
頼み事をしたあとのフォローも大切です。お願いされた人は、自分のやり方やクオリティに問題がなかったか気にするものです。依頼した相手に、「その結果どうなったか」を報告しましょう。特に、人物を紹介してもらった場合には、間に立ってくれた人に結果の報告を忘れずに。人を引きあわせたということはその人を信頼しているからです。その気持ちを裏切らないためにも、フィードバックは必要です。
ポジティブに断る、断られるときの「気くばり」
相手から何かお願いをされたときに、断りにくいからといってあいまいな表現をしたり、不必要に間を置いたりするのはNG。相手に無駄な心配や時間を費やさせてしまいます。できないときは、すぐに断るのが望ましいでしょう。
「断ってしまうと、2度と声をかけてもらえないのでは?」と心配になってなかなか断れない人がいますが、また声をかけられる人になるためには断り方にコツがあります。
断るときに、申し訳なく思っている気持ちとともに、断らなければならない理由を一緒に伝えるのです。ただし、「忙しいから」は理由にはなりません。基本的に忙しいのはみんな同じです。それに、人によって忙しさの尺度は異なります。「先約がある」「都合が合わない」「体調不良」など、忙しい以外の理由で断るのがいいでしょう。
また、「できません」「行けません」という言葉の前に「とても残念なのですが」「せっかくなのですが」など、クッション言葉を入れるようにしましょう。頼んでもらえてうれしかったです、という気持ちを伝えられると、次につながる良好な関係が保てます。「また声をかけてくださいね」「次こそご一緒したいです」などの言葉も好印象です。
上級者がやっているシンプルな「気くばり」
『相手もよろこぶ 私もうれしい オトナ女子の気くばり帳』(サンクチュアリ出版)。クリックするとアマゾンのサイトにジャンプします
また、こちらが断られる立場の場合にも気くばりが必要です。相手は心苦しく思っているはずなので、断られたときこそ、笑顔でお礼を伝えたいものです。あえてフランクにメールを返したり、わざと軽く受け流したりすることで、相手の心は軽くなります。特に、相手が年下の場合は必要以上に恐縮していることもあるので、こちらから和やかな雰囲気を作り出したいものです。
「気くばり上手」な人たちはには共通点があります。それは、あくまでさりげなく自然体で媚びていないということ。「仕事に有利だから」「自分のことを気に入ってほしいから」などの下心があると、どうしても押し付けがましくなりがちですし、相手にもその空気が伝わってしまいます。
まずは、「相手がうれしいか」「自分も楽しめているか」。相手のよろこぶ顔を見るうちに、自然と「気くばりの達人」になっていけるはずです。
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提供元:仕事相手から嫌われる人は「気くばり」がない│東洋経済オンライン