2024.05.13
こころのSOS見逃さないで!セルフケアで五月病の進行を食い止めよう
新年度が始まり1か月が経ちました。五月病という言葉があるくらい多くの方が不調を感じやすい時期でもあります。「なんだかやる気がでない…」「憂うつ…」などの不調はありませんか。これらの不調を放っておくと危険です。この記事では、五月病の進行を食い止めるセルフケアについて解説します。
なぜこころの不調を放っておくと危険?
こころの不調を放っておくと、うつ病や不眠症、依存症などこころの病気になり、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。そのため、早い段階でこころの不調をSOSとして受けとり、ケアすることが大切なのです[1]。
見逃してない?セルフチェックでこころのSOSに気がつこう
そうはいっても、忙しい日々の中でこころのSOSを見逃してしまうこともあるでしょう。見逃さないためにセルフチェックをおすすめします。次のような症状はありませんか[2]。
・気分が沈む、憂うつ
・何をするのにも元気がない
・イライラする、怒りっぽい
・理由もないのに、不安な気持ちになる
・気持ちが落ち着かない
・胸がどきどきする、息苦しい
・何度も確かめないと気がすまない
・周りに誰もいないのに、人の声が聞こえてくる
・誰かが自分の悪口を言っている
・何も食べたくない、食事がおいしくない
・なかなか寝つけない、熟睡できない
・夜中に何度も目が覚める
気になる症状がある場合には、放っておかずにケアすることが大切です。
今からできる!セルフケア3選
こころの不調をケアする上で、不調の原因であるストレスと上手につきあう方法を知っておくとよいでしょう。ここではセルフケア3選を紹介します。
1、生活習慣を整える
バランスのとれた食事や良質な睡眠、適度な運動を習慣にすることが大切です。また、リラックスできる時間をとることも大切になります。腹式呼吸をする、ぼんやりと窓の外を眺める、ゆったりお風呂に入る、軽くストレッチする、好きな音楽を聴くなど、できることからはじめてみましょう。ただし、お酒を飲んでつらさをまぎらわせようとすると、睡眠の質が低下し、こころが不安定になることもあるため注意が必要です[3]。また、たばこによるストレス発散は、体に負担をかけたり、ニコチン切れにより新たなストレスを作り出したりするため、おすすめしません[4]。
2、考え方を見直す
自分の考え方やものの見方を見直すことが大切です。ストレスを感じている時、私たちは物事を固定的に考えてしまうことがあります。たとえば、「必ず、○〇をしなければならない」と考えていると、問題点や良くないことばかりに注意が向いて、うまくいかない時には強いストレスを感じてしまうでしょう。良くないことばかりでなく、実際にできていること、うまくいっていることにも注意を向けることが大切です。自分の考え方やものの見方の癖を知り、見直すことで、注意を向ける先が変わり、気持ちが少し楽になることがあります[3]。
3、相談する
ひとりで抱えこまずに、誰かに相談することが大切です。困った時やつらい時に話を聞いてもらうだけでも、気持ちが楽になった経験はありませんか。話すことで解決策が見つかり、気持ちがすっきりすることもあるでしょう。また、相談にのってもらえたという安心感が気持ちを落ち着かせてくれます。友人、家族、同僚、地域や趣味の仲間など、日ごろから気軽に話せる人を増やしておくとよいでしょう。その一方で、気になる症状が続く場合には、早めに医師や公認心理師など専門家に相談するようにしましょう[3]。
セルフケアで五月病の進行を食い止めよう
最初にもお伝えしましたが、新年度から1か月が経ち、環境の変化によるさまざまなストレスで、こころに不調があらわれていませんか?ぜひセルフチェックしてみてください。もし該当する項目が1つでもあるかたは、今すぐにでもこころの不調をSOSとして受けとり、ケアすることが大切です。後回しにせずにセルフケアをはじめましょう。
■参考文献(すべて2024年3月18日閲覧)※外部サイトに遷移します
[1] 国立精神・神経医療研究センター, こころの情報サイト, こころの病気を知る
[2] 国立精神・神経医療研究センター, こころの情報サイト, こころの病気について理解を深めよう
[3] 国立精神・神経医療研究センター, こころの情報サイト, ストレスとセルフケア
[4] 厚生労働省, e-ヘルスネット, たばことストレス,
■プロフィール 管理栄養士・学術修士 なかで かおる
食を通して、一人でも多くの人の心身の調子を整えることを目指し、フリーランスの管理栄養士として活動中。学術修士では、食行動と動機づけに関する研究にて学位を取得。栄養学と心理学を軸に、科学的根拠に基づく栄養学と、コーチングの考え方を大切に、特定保健指導、ジムでの栄養指導、コラム執筆などを行う。
記事提供:株式会社Wellmira
『世界中の誰もが、自然に健康になれる社会を創る』をミッションとし、「テクノロジー・エビデンス・専門家ネットワークを活用し毎日の健康を自然にサポートできる社会システムの構築」を目指しています。
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