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2023.10.14

他人に言われた「嫌な言葉」をひきずらない思考法|傷ついた一言が忘れられない人が試したい事


嫌な一言が今もまだ忘れられない、人と比べて嫉妬したり、うらやましいと思う自分が嫌になってしまう……そんなあなたへ、自分のために幸せをつくる方法を紹介します(写真:マハロ/PIXTA)

嫌な一言が今もまだ忘れられない、人と比べて嫉妬したり、うらやましいと思う自分が嫌になってしまう……そんなあなたへ、自分のために幸せをつくる方法を紹介します(写真:マハロ/PIXTA)

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がんばっているのに満たされない、人のことばかり気になる、自分の本音が言えない……。日々そんなふうに感じていませんか?

悩みを抱える人たちへの優しさあふれる言葉がSNSで大人気の心理カウンセラーPocheさんがそんな悩みにお答えします。これまで誰かのためにがんばってきたあなたへ、自分のために幸せをつくる方法をつづった『がんばりすぎて疲れたあなたが自分のつくる本』より一部抜粋し、3回にわたってご紹介します(3回目)。

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人に言われた嫌な一言が心に残る

「嫌な一言が今もまだ忘れられない」と自分を責めてしまったり、そんな自分に落ち込むことがあるかもしれませんね。

でもそれは、人としてとても自然な反応なのですよ。

たとえば素敵な人と仲良くなったという「良い記憶」と、怖い人に連れ去られそうになったという「嫌な記憶」では、後者のほうが強く記憶に残りやすいことがわかっています。人の本能として命を守るために、良いことや楽しいことよりも、嫌なことや危険なことのほうが記憶に残りやすくなっているからです。

とはいえ、忘れられないのが自然なことだからといって「あきらめましょう」「気にしないでおきましょう」とお伝えするつもりはありません。

私がこのようなお話をしたのは、「忘れられないのは自然なことで、そんな自分を責める必要はない」ということを、あなたに知ってもらうためなのです。

人に言われた嫌な一言が残っている人の多くは、思い出して繰り返し心が傷つくのに加えて、嫌な一言が忘れられない自分自身を責めて、二重に苦しんでいます。

忘れられなくて苦しんでいるのはほかの誰でもない自分自身で、忘れられたらどんなにいいだろうかと思っているはずなのに、「なんでまだ忘れられないんだ!」と自分を責めて追い打ちをかけてしまっている状態です。

考えるだけでしんどいですよね……。

自分を責めるのをやめる

嫌な一言を頭の中から消すのは時間がかかりますが、忘れられない自分を責めるのをやめることなら今すぐ始められます。

だからこそまずは、「ずっと心に残っているのは自然なこと」「今も忘れられないほど嫌な出来事だった」と自分自身を受け止めてあげてください。今日までずっとあなたは、その一言と戦って耐えてきたのですから。

「まだ忘れられなくて当然」ということに納得できるようになったら、次は嫌な一言に頭の中で反論していきましょう。頭の中で反論することで嫌な言葉の影響が小さくなり、嫌な記憶をより早く忘れることができるからです。

次の2つの質問について、考えてみてください。

質問1:あなたは、相手の言っていることが100%正しいと感じますか?

質問2:相手の言っていることに、心から納得できますか?

これらの答えが「いいえ」なら、さっそく頭の中でどんどん反論してみましょう。100%正しいと思えない理由や納得できない部分について、頭の中で相手に意見をぶつけていきます。

これらの答えが「はい」の場合は、次のように自分に質問します。

「相手の言ったことは意地悪ではないか?」「失礼なことを言われていないか?」「わざわざ言わなくてもいいことではないか?」と自問自答してみてください。

この答えが1つでも「はい」なら、相手の言っていることが正しいとしてもそのまま受け入れる必要はありません。「失礼なことを言われたから傷ついて当然だ」「わざわざ言う必要はない」と自分を肯定したうえで、相手の言葉に反論していきましょう。

過去に言われた嫌な一言に反論するときのポイントは、「相手が言い返してこない」という前提条件をつけておくことです。言い返してこないだなんて、現実にはありえないとしてもです。

相手が言い返す想定で頭の中で反論をすると、延々と言い争うことになって疲れてしまい、逆効果になることがありますから気をつけてください。

相手の一言に反論する目的は、相手に勝つことでもなければ、相手を言い負かすことでもありません。嫌な一言を丸ごとそのまま、自分の心に取り入れないためです。

相手の言葉に反論することで、相手が言っていることは間違っていると認識することができます。相手が言っていることの理不尽な部分、正しくない部分を冷静に判断することができれば、思い出したときに今ほど傷つかずにすみます。

もし、仮に相手の言っていることが正しいと感じているとしても、だからといって相手の言葉をそのまま取り入れる必要はありません。あなたが今も忘れられずにいるということは、その言葉に心が傷つけられたということだからです。

料理をするために欠かせない包丁も、使い方次第では凶器になります。

言葉も同じで、一見すると正しいように思えても、凶器のように鋭く心を傷つけてしまうことがあるのです。だからあなたの心を傷つけてしまうような言葉は無理に納得しようとしたり、取り入れようとしないでおきましょう。

嫌な一言を思い出したときには、一呼吸おいてから頭の中で反論してみてくださいね。そうすることで自分なりの考えが強くなり、その代わりに嫌な一言があなたに与える影響はだんだんと弱くなっていきますよ。

(イラスト:Poche)

(イラスト:Poche)

人と比べて嫉妬してしまう

人と比べてしまう自分に落ち込んだり、嫉妬してイライラしたり、誰かをうらやましいと思う自分が嫌になってしまうことはありませんか?

「そんな自分を変えたい」「変えなきゃいけない」とがんばってきた人もいるかもしれませんね。

でも、実は人と自分を比べてしまうことも、人に嫉妬してしまうことも、人をうらやましいと思うこともダメではありません。人と比べてしまうのも、嫉妬するのも、うらやましいと思うのも自然な感情だからです。

試しに「人と比べてもいい。人に嫉妬してもいい。人をうらやましいと思ってもいい」と、口に出してみてください。

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さて、どのような気持ちになりましたか?

心が軽くなったり、「そっか。そうなのか」と納得できた人は、この言葉を毎朝口に出してみてくださいね。「そう思ってもいいんだよ」と自分の気持ちを肯定し続けることで、落ち込んだりイライラする回数がだんだんと減っていきますから。

でも、なかにはきっと、先ほどの言葉を口に出すのも嫌だったり、「どうして嫉妬してもいいの?」と納得できなかったり、「嫌だから悩んでいるのに、いいって言われても……」とモヤモヤしたりする人もいるのではと思います。

それはそれでいいのですよ。

あなたの中から出てきた感情はどのようなものであっても、そのまま受け止めておきましょう。あなたから出てきた気持ちの中には、あなたが今の苦しみから抜け出して、もっと幸せになるためのヒントが隠されているからです。

たとえば、「人と比べてもいい。人に嫉妬してもいい。人をうらやましいと思ってもいい」という言葉が納得できないということはつまり、「人と比べてはいけない。人に嫉妬してはいけない。人をうらやましいと思ってはいけない」というポリシーを持って生きてきたということです。

このように自分の気持ちをそのまま肯定すると、自分が何をがんばり、何を大切にして生きてきたのかが少しずつ見えてきます。

あなた自身が「人と比べてはいけない」という思いに苦しんでいないのなら、人と比べてはいけないことを守り続けてもいいのですよ。同様にあなた自身が「人に嫉妬してはいけない」という思いに苦しんでいないのなら、人に嫉妬しないように心がけ続けてもまったく問題ありません。

ですが、人と比べたり嫉妬することに悩んでいる人の多くは、「してはいけない」という強い思いに縛られ、苦しんでいます。してはいけないと強く思っているからこそ、それをしてしまう自分が嫌になったり落ち込んだりしてしまうのです。

そもそも嫉妬はいけないのか?

なたが「人と比べてはいけない」「人に嫉妬してはいけない」と思う理由はなんでしょうか?

もしかすると子どもの頃に親や先生から言われたことや、テレビや雑誌、SNSで見聞きした「嫉妬は良くない」「人と比べたら幸せになれない」といった誰かの言葉が影響している可能性はないでしょうか?

たとえば、ドラマや小説では、話をわかりやすくするために「嫉妬」を醜く描くことがありますから、嫉妬が良くないものという思い込みがつくられてしまうことがあります。

比べたり嫉妬することそのものがダメなのではありません。

誰かと比べるからこそがんばれることもあるし、嫉妬心やうらやましさが自分を変えるための原動力になることもあります。

誰かと比べて落ち込むのはあなたが何かをがんばっている証拠ですし、嫉妬するのは「本当はこうなりたい」という理想がちゃんとあるからこそ。これはとても素敵なことです。

時代劇に出てくるような豪華な着物を着ている人よりも、憧れのブランドの洋服を着ている人に嫉妬心が出やすいように、自分に必要のないものや絶対に手に入らないようなもの、まったく興味のないものに人は嫉妬できません。

つまり、誰かと比べたり嫉妬する自分が嫌になりそうなときは、あなたが本当に欲しいものを知るためのチャンス。「嫉妬はダメ!」と自分を責めて追い込むのではなくて、「嫉妬=自分が何を欲しいと思っていて、何が足りないと感じているのかを知るチャンス」と考えてみてもよいかもしれませんね。

比べても、嫉妬しても、うらやましいと思っても大丈夫。まずはそんな自分を肯定していきましょう。

(イラスト:Poche)

(イラスト:Poche)

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提供元:他人に言われた「嫌な言葉」をひきずらない思考法|東洋経済オンライン

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