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2023.06.30

平気で「糖質ゼロ」「ノンアルビール」飲む危うさ|健康にいいように見える食品にも添加物が


知らずに摂取している食品添加物が安全なのかどうかについて解説します(写真:Buntan2019/PIXTA)

知らずに摂取している食品添加物が安全なのかどうかについて解説します(写真:Buntan2019/PIXTA)

長いコロナ禍が明け、出社や対面の仕事の頻度が上がったという人が増えています。朝はコンビニでサンドイッチを買って食べ、慌ただしいお昼は弁当か惣菜パン、仕事に疲れたら栄養ドリンクをグビッと飲んでもうひと頑張り! そして夜は、翌日の仕事を気遣ってノンアルコールビールで我慢……なんて食生活を送っている人もいるでしょう。

本稿では、『新版「食べてはいけない」「食べてもいい」添加物』の著者で、科学ジャーナリストの渡辺雄二氏が、知らずに摂取している食品添加物が安全なのかどうかについて解説します。

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食品添加物は「安全だから」使用が認められている?

食品のパッケージに小さな文字で羅列された食品添加物。「時々チェックする」という人も多いでしょう。ではその添加物が何に由来し、どんな用途で使われているのか? 本当に食べても大丈夫なのか? ご存じでしょうか。

スーパーやコンビニなどには溢れんばかりの多種多様な加工食品が並べられていますがそのほとんどにさまざまな添加物が使われています。「使用が認められているということは、安全に違いない」と思っていますか?

実は、それらの添加物は人間で安全性が確認されたものではないのです。

お米や野菜、果物、肉、魚、砂糖、塩、醤油などは、これまで人間が長いあいだ食べ続けることによって、その安全性が確認されたものです。ですから安心して食べられます。しかし、添加物はそうではありません。動物実験がおこなわれ、その結果から人間にも「害はないだろう?」という推定のもとに使われているにすぎないのです。

でも、動物実験では添加物が人間におよぼす微妙な影響はわかりません。たとえば、胃部不快感。つまり、食品を食べて、胃が重苦しくなったり、張るように感じたり、気持ちが悪くなったり、痛みを感じたりという自分で訴えないと他人には伝わらない症状は動物実験ではわかりません。

また、吸収された添加物がアレルギーをおこさないか、ホルモンを攪乱しないかなども、動物実験ではなかなかわかりません。動物を使って調べる内容は、急性の中毒や死亡、発がん、臓器の異常など、かなりはっきりした症状だからです。

しかし、私たちにとっては、添加物の微妙な影響こそが重要なのです。毎日食事のたびに、胃が重苦しくなったり、鈍痛がしたり、気分が悪くなったのではたまりません。ところが、実際には添加物によって、こうした悪影響を受けている可能性が高いのです。

食品添加物は何のために使われている?

添加物には、石油製品などから化学的に合成された「合成添加物」がほとんどである指定添加物、それから自然界にある植物、昆虫、細菌などから得られた「天然添加物」である既存添加物があります。

これらの数は800品目を超えていて、ありとあらゆる食品に無節操に使われているのです。

その中には、動物実験によって発がん性やその疑いがあったり、中毒死をおこしたり、お腹の子どもに悪影響をもたらすなど、明らかに危険なもの、すなわち「食べてはいけない」添加物が少なくありません。そしてこうした危険なものは、とくに「合成添加物」に多いのです。

ところが、それらが使用禁止になると、困る食品企業がたくさん出てきます。

食品は、本来、食べ物(食品原料)からつくられるべきものです。ところが、食品原料だけでは、製造・加工がしにくかったり、保全性や色が悪いなど、業者にとっては都合のよくない面が多々あります。そこで使われるようになったのが添加物です。

そのため厚生労働省は、使用を認め続けています。使用する際のいろいろな制限をつけていますが、それが本当に守られているかはわかりません。守られているとしても、人間にまったく害がないのかもわかりません。結局「害がないだろう?」という推定のもとに使われ続けているのです。

また、1つの加工食品には通常複数の添加物が使われますが、それらが合わさった場合の影響は調べられていません。添加物同士が反応して、毒性の強いものに変化することもありえますが、そうした毒性も、まったくといっていいほど調べられていません。こうした状況の中では、できるだけ添加物は取らないようにしたほうがよいのです。

添加物を避けていたら、食べるものがなくなっちゃう?

「でも、添加物をふくむ食品をすべて避けたら、食べるものがほとんどなくなっちゃうのでは……?」と心配する人もいるでしょう。

いいえ、心配ご無用です。できるだけ安全性の高い、すなわち「食べてもいい」添加物が使われている食品を買う、という現実的な選択をすればよいのです。

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たとえば、ビタミンCやE、クエン酸、乳酸など。これらはもともと食品にふくまれていて、動物実験の結果では、毒性はほとんど見られません。そうした「食べてもいい」添加物をふくむ食品をできるだけ選ぶようにするわけです。あるいは添加物を使っていない製品もあるので、それらを選ぶようにするのです。

さらに健康を気遣う人に、気をつけていただきたいのが「健康にいい」、あるいは「元気になれる」というイメージの食品に、危険な添加物が使われている可能性です。

例えば、「仕事をもうひと頑張りしよう!」と飲んでいる栄養ドリンクには、合成保存料の安息香酸Na(あんそくこうさんナトリウム)をふくんだ製品が多くあります。栄養ドリンクは、食品に分類されるものと、医薬品や医薬部外品に分類されるものがありますが、いずれにも安息香酸Naが使われているのです。

安息香酸Naは毒性が強く、ラットに一定量を与えると痙攣や尿失禁などをおこして死んでしまいます。また安息香酸Naは、ビタミンCなどと化学反応をおこして、人間に白血病をおこすことが明らかになっているベンゼンに変化します。

「糖質ゼロ」「ダイエット」とうたった健康飲料やノンアルコールビールにも、注意が必要です。こうした製品には合成甘味料のアセスルファムKやアスパルテーム、スクラロースが添加されていることが多くなっているからです。

アセスルファムKは自然界に存在しない化学合成物質で、砂糖の約200倍の甘味があります。しかし、イヌにアセスルファムKを0.3%および3%含むえさを2年間食べさせた実験では、0.3%群でリンパ球の減少が、3%群ではGPT(肝臓障害の際に増える)の増加とリンパ球の減少が認められました。つまり、肝臓や免疫に対するダメージが心配されるのです。

こんなふうに、一見、体によさそうな食品に、「食べてはいけない」添加物がふくまれていることもあるのです。

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【あわせて読みたい】※外部サイトに遷移します

「バーベキューは体に最悪の食べ方」医者語る根拠

アナフィラキシーが怖い人に知ってほしい真実

魚の煮つけ「手抜き料理」と言って過言でない訳

提供元:平気で「糖質ゼロ」「ノンアルビール」飲む危うさ|東洋経済オンライン

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