2023.05.27
なぜかイライラしない人が「やらないこと」3選|"マイナス感情"をすぐに口に出すのをやめる
マイナス感情を持ったとき、振り回されないためにはどうしたらいいのか、3つのポイントを紹介します(写真:kikuo/PIXTA)
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他人の行動にイライラ……口先ばかりの人にうんざり……誰も気持ちをわかってくれない……。
自分の感情をコントロールできず、不機嫌になってしまうことはありませんか。ちょっとしたことで感情的になってしまうのは、誰にでもあることです。大切なのは、感情をなくすことではなく、感情に振り回されないこと。
イライラしたり、ストレスが少ない人はいったいどのように過ごしているのでしょうか? 『感情的にならない気持ちの整理術 ハンディ版(特装版)』より一部抜粋し再構成のうえ、ストレスを減らす行動・考え方のポイント3つをお届けします。
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1、“マイナス感情”をすぐに口に出すのをやめる
★「喜怒哀楽」の感情を表すのはOK。
★マイナス感情を口にしても「哀れな人」と思われるだけ。
★マイナス感情を口に出したらどうなるかを想像しよう。
マイナス感情を口にしても損をするだけ
ストレスをため込みすぎないために「喜怒哀楽」の感情を表すことは大切です。単純に「うれしい」「悲しい」感情であれば、口に出してもそれほど問題にはなりません。
調子に乗ってはしゃぎすぎたとしても、周囲の人に「度が過ぎました」と謝ればすみます。また、悲しい感情を吐き出すことで、気持ちに整理をつけることもできます。
それよりも私が注意してほしいと思うのは、嫉妬や恨みなど特定の相手に対して抱くマイナス感情から発する言葉です。
もちろん、誰でも嫉妬や恨みなどの感情を持つことはあるでしょう。しかし、こうした感情を持ったときに、すぐに口に出すのは絶対にやめてください。「口に出してもどうにもならないんだから、やめておこう」と自重するのです。
例えば、あなたと同期の同僚が営業で大型の受注に成功し、一躍脚光を浴びることになりました。間近で見ていたあなたは、なんだか納得がいきません。
「交際費などのコストを人一倍かけていたじゃないか」
「先月の成績は大したことがなかったのに」
そんなモヤモヤした感情がくすぶっています。でも、ここでやっかみの言葉を実際に口にしたらどうなるでしょう? 周りからは「嫉妬している哀れな人」というレッテルを貼られるのがオチですし、言った自分も苦々しい思いをするだけ。
つまり、マイナス感情を口にしても、損をするだけなのです。
嫉妬や恨みの感情を持ったときには?
自分が嫉妬や恨みの感情を持ったときには、いったん立ち止まり、それをそのまま口に出したらどうなるかを想像する時間を作ってみてください。
あなたは、人が恨みや嫉妬にかられた発言をしているのを見て、どのような気持ちになるでしょうか? きっと「醜いな」「ああはなりたくないものだ」などと思うはずです。
逆の立場から想像することで、自分がマイナス感情を発したら、周囲から白い目で見られるのがわかります。マイナス感情を発したら惨めになる──そう気づけば、口に出すのを思いとどまることができます。
(画像:『感情的にならない気持ちの整理術 ハンディ版(特装版)』)
2、悪口・噂話の輪には加わらない
★人の感情は他人に伝染するものである。
★とくにマイナス感情は強く伝染しやすい。
★悪口や噂話の場からは静かに抜け出す。
人の感情には「うつる」という法則があります。
例えば、朝出社したら、同僚がいつになく上機嫌だったとします。すると、「何かいいことがあったのかな?」と思い、なんとなく自分の気持ちも明るくなってくるものです。
逆にピリピリして不機嫌を隠そうとしない同僚の姿を見たら、「なんでこんなに不機嫌なんだ」と思い、自分までイライラしてきます。
どちらかというと、プラスの感情よりマイナス感情のほうがパワーがあります。せっかく自分がいい気分でいても、他人の不機嫌に接すると、たちまち不機嫌は伝染します。
1人でもマイナスの感情を持っている人がいたら、その感情は職場全体にまで広がってしまうのです。
とくにマイナス感情が伝染しやすいのが、悪口や噂話に巻き込まれるケースです。
他人の悪口や噂話に巻き込まれると、たちまちマイナス感情がうつり、悪口や噂話の対象となっている人に不快な感情を抱きます。たとえ一度も会ったことのない人に対しても、簡単に悪意を持ってしまうのです。
そこで、不機嫌にならないために求められるのが、相手のマイナス感情から自分を守ることです。何を言われても取り合わなければよいのです。
まず、他人の悪口や噂話の輪には加わらないようにしましょう。たまたま居合わせてしまったとしても、静かにその場から抜け出すのです。
しつこく巻き込まれそうになっても、「なんでそう思うの?」「本当なの?」といった反応をしてはいけません。
相手のマイナス感情をまともに引き受けることになり、結局は自分もイヤな気持ちになるだけだからです。
「へー、そうなんだ」「知らないな、そんなことは」などと、軽く受け流すようにしましょう。
当然、自分から周囲の人に悪口や噂話をしかけるのは、もってのほかです。一度、マイナス感情を伝染させると、人間として信用を失い、のちのちまで周囲の人から白い目で見られることになります。
(画像:『感情的にならない気持ちの整理術 ハンディ版(特装版)』)
3、「察してほしい」という甘えを捨てる
★双方の気持ちを100%理解し合うことはありえない。
★相手に察してほしいと甘えるから不機嫌になる。
★察してもらえなくて当然だと割り切れば楽になる。
「相手が察してくれる」って本当?
あえて言葉にしなくても気持ちが伝わる。相手が察してくれる──よく日本人の美徳のようにいわれることですが、はたして本当でしょうか?
これは長年連れ添った夫婦の例です。
サラリーマンの夫が夜、不機嫌な顔をしながら帰ってきました。昼間、職場で上司にこっぴどく叱られたのです。しかも、自分には落ち度がなかったのに、一方的にミスをしたと決めつけられたのでした。
夫のイライラは帰宅してビールを飲んでも収まりません。
しかし、妻はそんな夫の気持ちをよそに、のんびりとバラエティー番組を見て大笑いしています。イライラした夫は、つい妻にあたってしまいます。
「おい、いつまでくだらないテレビを見ているんだ!」
出し抜けに怒られた妻も感情的に反応し、夫婦ゲンカに発展してしまいました。
この場合、悪いのはやはり夫です。自分が不愉快な思いをしたときには、その様子を察して、やさしい言葉をかけるのが妻の役割だ。夫はそう考え、妻の対応を期待していました。夫は一方的に甘えていたのです。
「わかってほしい」と甘えるのをやめる
人と人との間には厳然とした壁のようなものがあります。
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親子や兄弟姉妹、仲のよい夫婦であっても、双方の気持ちを100%理解し合うことはありえません。どんなに親しい関係でも、考え方は人それぞれです。
にもかかわらず、「察してほしい」と甘えてしまうのは、自分が普段から周囲の人の思惑を気にして生きているからです。
「自分は相手の思いをいつも気にしているのに、相手が自分の思いに気づいてくれないのはなぜなんだ?」と、不機嫌になってしまうのです。
しかし、そもそも人の感情は、言葉に出さない限り理解されないのです。感情を素直に伝えない人を理解しろというのは無理な話です。
だから、相手に察してもらうことを最初から期待すべきではありません。相手の心を理解できなくて当然、相手も自分を理解できなくて当然。そう割り切って、わかってほしいと甘えるのをやめれば、気持ちが楽になります。
(画像:『感情的にならない気持ちの整理術 ハンディ版(特装版)』)
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提供元:なぜかイライラしない人が「やらないこと」3選|東洋経済オンライン