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2023.03.09

リバウンド無し食事を減らさない「3K食材」減量法|ストレスを感じたら「ストレッチ」でリセット


薄着になる季節を迎える前に……。ダイエットをやり遂げるためのポイントを紹介します(写真:takeuchi masato/PIXTA)

薄着になる季節を迎える前に……。ダイエットをやり遂げるためのポイントを紹介します(写真:takeuchi masato/PIXTA)

テレビや雑誌などのメディアで健康情報を発信するトレーナーの坂詰真二さんが、疲れない体、引き締まった体、自信がもてる体をつくるメソッドを伝授する本シリーズ。今回は「食事を減らさず変える減量法」です。

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ダイエットで健康を損なっては元も子もなく、健康的な食事には適切な栄養バランスが欠かせません。では、「糖質」「脂質」「たんぱく質」という三大栄養素のなかで、私たちが最も多く摂ったほうがいい栄養素はどれでしょうか?

A 糖質

B 脂質

C たんぱく質

生命を維持していくためのエネルギー

答えは「Aの糖質」です。

10年ほど前に流行した糖質制限の影響はまだ根強く残っており、なにか糖質が健康や美容にとってマイナスであるかのような印象を持っている方もいるかもしれませんが、私たちにとって最も必要な栄養素は、活動するため、そして生命を維持していくためのエネルギー源となる糖質です。

その次に多く摂ったほうがいいのが脂質。これはエネルギーになるだけでなく、細胞膜やホルモン、消化液などの材料になります。ちなみに、たんぱく質、脂質、糖質の摂取量のバランスをそれぞれの英語の頭文字をとって「PFCバランス」といいますが、一般的な成人男女に推奨されるPFCバランスは、「15%:30%:55%」です。

前回のコラム(「正月太りが解消しない人」が陥る食と運動の盲点)でもお話ししたとおり、ダイエットでまず着手したいことは、「減らす」より「変える」です。減らすことによるストレスが積もっていくと、リバウンドの原因となりやすいからです。

「正月太りが解消しない人」が陥る食と運動の盲点 ※外部サイトに遷移します

そして前回紹介した「分食」の次に取り組んでほしいのは、栄養バランスを整えること。気づかない間に体重が増えてしまう方の多くは、栄養バランスが乱れていることが少なくありません。逆に、栄養バランスを整えるだけで自然と摂取エネルギーが抑えられ、体重(体脂肪)が減っていくことが少なくないのです。

とはいえ、先ほどのPFCバランスもそうですが、専門家でもない限り栄養素の単位でバランスを考えるのは現実的ではありません。

誰にでも手軽に取り組めて、栄養バランスを整える方法は実はシンプルです。それは小学校の家庭科で習った通り、「主食、主菜、副菜、汁物」で構成される一汁三菜の食事にすること。これにより、必要な栄養素をバランスよく摂りつつ、過度な食欲を抑え、不要なエネルギーを摂取してしまうことを防ぎます。

ダイエットにおいて、最も大事なのは汁物の存在です。

実は、さまざまな栄養素のなかで最も大事なものは水。水さえ飲んでいれば1週間は生命を維持することができますが、水を飲まなければ3日と持ちません。そもそも食べ物の50%程度は水分であり、食べることの半分の目的は水分を摂ることであるともいえるのです。言い換えれば食欲の半分は“水分欲”なのです。

食事の際には、カップスープでもインスタント味噌汁でもいいので、必ず汁物をつけましょう。これだけでも食欲は抑えられます。それと別にコップ2杯(400~500ml程度)の水分も摂りましょう。

ただし、ここでいう水分はミネラルウォーターや麦茶、ハーブティーなどで、糖やカフェイン、アルコールを含まないことが前提です。

糖とアルコールは摂取エネルギーを増やしてしまい、カフェインには体から水分を出す利尿作用があるからです。お勧めはレモンやストロベリーなどフレーバーのついたスパークリングウォーターです。水に加えて二酸化炭素の発砲が胃を満たすことで、満腹感が演出され、過度の食欲が抑えられます。

水分はまず食事前に1杯飲み、食後に1杯飲みます。食事中に水分を摂るのもいいのですが、口に含んだ食べ物を十分に噛まずに流し込まないよう、口の中に食べ物が入っていない空の状態で飲みましょう。また、食事と食事の間に空腹を感じたら、まずは水分をコップ1杯飲みましょう。それで食欲はかなり落ち着くはずです。

ストレスを解消する気晴らしの手段として、何かを食べてしまう場合も少なくありません。これを「代理摂食」といいます。この場合は、ゆったりとストレッチをして筋肉とともに心をほぐしてみてください。ストレッチのやり方は、最終ページで紹介します。

「3K食材」で満腹感を得る

ダイエットで次に重要なのが副菜です。野菜が主体となる副菜では、体の調整役となるビタミンやミネラルに加え、第6の栄養素といわれる食物繊維をしっかり摂ることができます。

とくに食物繊維を豊富に含むきのこ、海藻、こんにゃくなどは、副菜として積極的に取り入れたい食材です。私はそれぞれの頭文字から「ダイエットの3K食材」と呼んでいます。ちなみに食物繊維とは炭水化物の一種で、私たちは消化する酵素を持っていないため、体内で消化吸収されないものを指します。

3K食材がダイエットによい第1の理由は、カロリーがほぼゼロであるということです。

第2の理由は、噛むための時間がかかること。胃が食べ物で満たされてから脳が満腹と感じるまでには時差があるので、食事にかかる時間が長いほど、その時差が縮まって食事量が抑えられるのです。

第3の理由は満腹感が得られること。胃や腸で食物繊維が水を含んでかさが増し、ゆっくり移動するからです。

食物繊維には水に溶けやすい「水溶性」と溶けにくい「不溶性」の2種類があり、海藻に豊富な水溶性食物繊維はコレステロールを吸着したり、血糖値の上昇を抑えたりします。きのことこんにゃくに豊富な不溶性食物繊維は便のかさを増し、便秘改善の効果が期待できます。

さらに最近の研究では、食物繊維が腸内に棲む善玉菌のエサとなり、腸内環境を整えたり、脂肪燃焼をはじめ、さまざまな健康効果をもたらす物質を作り出したりすることもわかっています。

3K食材以外では、きゅうり、ちんげん菜、レタス、白菜、キャベツ、ほうれん草、かいわれ大根などの野菜が、低エネルギーでお勧めです。なかでもちんげん菜やほうれん草、かいわれ大根は、βカロテン(抗酸化作用があり、皮膚や粘膜の健康に関連するビタミンAに変わる)を豊富に含むので、積極的に取り入れたい野菜です。

副菜を摂る際に注意したいのは食べ方です。生野菜にしてもゆで野菜にしても、マヨネーズ・ドレッシング類は低エネルギーなものを少量だけつけるようにしましょう。また、コーンやいも類は主食の一部、大豆や大豆製品は主菜の一部と考えて、副菜からは外しましょう。

主食の二重摂りはしないこと

主食の米、パン、麺などに多く含まれる糖質は、冒頭で述べたように三大栄養素のなかで最も私たちに必要なものです。糖質は太るかのようにいわれますが、それはあくまで摂り過ぎた場合の話。糖質を摂らなければ生命を維持するエネルギーを確保することが難しくなりますし、体づくりに不可欠なインスリンも分泌されません。

とはいえ、糖質を摂り過ぎれば摂取エネルギー量を押し上げてしまうことになりますし、その分だけ脂質やたんぱく質などの栄養素が不足します。また、糖質は口腔内で消化が始まるほど消化にかかる時間が短いので腹持ちが悪く、その結果、過食を招きやすくもなります。

成人男性なら茶碗1杯の白米、もしくは大きいおにぎり1個、8枚切りの食パン2枚、うどん1玉、カロリーでいうと250kcal程度であれば問題ありません。

やってはいけないのは、主食の二重摂りです。とろろかけご飯、焼きそばパン、コロッケそば、うどん+おいなりさん、のようなメニューです。とろろかけご飯を納豆+卵かけご飯に、焼きそばパンをハンバーグ+パンに、というように具やトッピングを工夫することで、一汁三菜の体裁に近づいて栄養バランスが整います。

糖質でもう1つ気をつけたいのは、砂糖や果糖、ブドウ糖などの糖類を多く含む食品です。

糖類とは糖質の一種ですが、分子が短かく消化吸収が早いため、急激なインスリンの分泌を促します。その結果、栄養が体脂肪として取り込まれやすく、さらにその後に急速な空腹を招くため、太る大きな原因となります。菓子パンやおはぎなどは、あくまでもおやつと認識しましょう。

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ついでながら、ソースやケチャップ、ドレッシング、●●のタレなどの調味料には、糖類が主体でできた果糖ブドウ糖液糖が多く含まれています。お好み焼きや焼き肉などでソースやタレをタップリつけるとおいしく感じるのはこのためですが、最も太りやすい食品の1つですから、ほどほどにしましょう。

糖類は飢餓状態においては薬のように貴重な存在ですが、食品があふれている現代においては、スポーツ選手でもない限り、摂る必要のないものです。ですが、甘い物が食べたいという欲求が強い場合、少量では抑えられない場合は、体内でほとんど消化吸収されない オリゴ糖(イソマルトオリゴ糖を除く)を使うのがお勧めです。

コーヒーなどの飲料に砂糖ではなくオリゴ糖を入れたり、無糖ヨーグルトにかけたり、ホイップクリームやゼラチンと混ぜて自家製低カロリースイーツを作るなどしてもいいでしょう。

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生理的な食欲とは無関係に、ストレスを解消する手段として起こる食行動を「代理摂食」と呼びます。仕事や家事の最中に、疲れ、イライラを感じたら、何かを口にする前にまずストレッチをゆったりと行い、その後、水分補給をしましょう。

以下、お勧めのストレッチをご紹介します。

ストレスを抑えるストレッチ2種類

■硬くなりやすい前面の筋肉を伸ばし、呼吸を深くするストレッチ

(1)イスに浅めに座り、両手で後方のイスの座面をつかむ。足は腰幅程度に広げる
(2)そのまま上体を大きく反らして視線を上に向ける。無理をせず、気持ちいいと感じるところで楽に呼吸をしながら8~12秒(2~3呼吸分)キープする
(3)いったん元に戻って、一呼吸置いてから3セット行う
※肘が曲がると上体を反らしにくくなるので、腕はしっかり伸ばすこと

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■緊張しやすい背面の筋肉を伸ばし、疲れをほぐすストレッチ

(1)イスに浅く座り、右足のかかとを斜め前の床につけて膝を伸ばし、一方の脚の膝を両手で抱える(抱えやすい側の膝でOK)
(2)膝にぶら下がるイメージで上体を後ろに傾けながら、背中を丸めて肩甲骨を左右に広げ、頭を下げる。無理をせず、気持ちいいと感じるところで楽に呼吸をしながら8~12秒(2~3呼吸分)キープ
(3)いったん元に戻って、一呼吸置いてから3セット行う
※肘が曲がると上肢が緊張しやすいので、腕は伸ばしておく

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イラスト:竹口陸郁

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提供元:リバウンド無し食事を減らさない「3K食材」減量法|東洋経済オンライン

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