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2023.03.04

"50代で太らない人"が「絶対に買わないもの」|家の中を見れば「太りやすいかどうか」がわかる


意外な食べものが実はダイエットの天敵だったりします(写真:freeangle/PIXTA)

意外な食べものが実はダイエットの天敵だったりします(写真:freeangle/PIXTA)

50代は、ダイエットのラストチャンス。60代に入ってからのダイエットは内臓や筋肉に悪影響を与えるため、控えたほうがいいでしょう。とはいえ、若い頃に行っていたような「食べない」痩せ方では、健康寿命を縮めてしまいます。食べても、ちょっとした工夫で無理なく痩せることができるのです。50代が行うべきダイエットの考え方と食べ方を、4000人を超える患者に栄養指導してきた著者が伝授します。

管理栄養士で日本抗加齢医学会指導士の森由香子氏が上梓した『50歳からは「食べやせ」をはじめなさい』より、一部抜粋・再構成してお届けします。

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50代からのダイエットは、若い頃のダイエットとはまったく違います。

若い頃のダイエットは、「夏までに〇kgやせる!」など、主に見た目のために行う"イベント"でした。一方、50代のダイエットは、60歳以降の人生のQOL(生活の質)を左右する"毎日続ける正しい食習慣"です。ただ食べる量を減らすのではなく、必要な栄養素をしっかりとりながら、筋肉をつけて脂肪を落としていかなければなりません。

食べないのではなく「食べやせ」

それを実現するダイエット法が、バランスのとれた食事を上手にとる、健康的な食習慣=「食べやせ」です。

太っている人の食事記録を栄養価計算してみると、摂取エネルギー量は過剰なのに、代謝に必要な栄養素が不足しているケースが少なくありません。

私はクリニックに勤務していた間、4500人あまりの患者さんと向き合ってきました。その経験から、50代はダイエットのラストチャンスだとつくづく感じています。

60代に入ると筋肉量の低下が加速し、基礎代謝も落ちて、どんどんやせにくい体になっていきます。また、ダイエットをするなら医師や管理栄養士の適切な指導のもとで行わないと、低栄養になってかえって病気になりかねません。

60歳を過ぎてからの正しくないダイエットは危険なのです。

本稿をご覧になられている皆さんは、この内容を参考に「食べやせ」をはじめることで、無理なく健康的に脂肪が落ち、さまざまな病気を遠ざけることができるはずです。60代以降の健康寿命も、確実に伸ばすことができるでしょう。

人生100年時代を生き抜くために、あなたの健康で明るい未来のために、さっそく今日から「食べやせ」をはじめてください。

「きのこダイエット」と「温かいごはん」がダメな理由

若い頃にダイエットに成功した経験があると、50代でも同じようなダイエットでやせようと考える人が少なくありません。でもそれは、大きな間違い。先に述べた通り、若い頃のダイエットと50代からのダイエットでは、目的や効果の出方、注意すべき点など、いろいろな面で違いがあるからです。

注意すべきはそれだけではありません。10年前のダイエットの常識と、現在のダイエットの常識には、いろいろな違いがあります。栄養学や医学は日々進歩しているので、ダイエットに関する情報の更新も欠かせないのです。

たとえば、きのこは以前、カロリーが少ないからダイエットに適した食材だといわれ、もてはやされました。しかし、2020年に発表された日本食品標準成分表では、計測方法の変更に伴い、きのこ全体のカロリーがちょっとずつ増えたのです。

マッシュルームやなめこなど、カロリーが低いきのこもありますが、たとえばえのきだけは100gで34カロリー、エリンギは100gで31カロリーほどあります。これは、さといも1個(32カロリー)と、あまり変わりません。

実際、ダイエットしようと思ったとき、いも類は炭水化物だからと食べるのを我慢する人はいますが、きのこに注意する人はあまりいません。いまもきのこはカロリーが低いと思っている人は多く、中には、ほぼカロリーがないと思っている人までいるようです。

しかし、いも類とさほど変わらないカロリーがあるきのこをたくさん食べていたら、体脂肪を落とすことはできないでしょう。せっかくダイエットするのですから、古い情報や間違った情報に惑わされないようにして、しっかり着実に体脂肪を落としていきましょう。

50代のうちはまだまだ忙しく、どうしても夕食が夜遅くなってしまうことがあるでしょう。そんなとき、少しでも太りにくく、体に良い食事にするための、ちょっとしたコツがあります。

それは、ごはんは温かい状態ではなく、冷めた状態で食べること。炊き立てホカホカのごはんは確かにおいしいのですが、それよりも、あらかじめ用意しておいたお弁当のごはんや、おにぎりなどのほうが、実は太りにくく体にも良いのです。

理由は、冷めた炭水化物には、消化されずに大腸まで届く「レジスタントスターチ」(難消化性でんぷん)が含まれているから。

レジスタントスターチは、食物繊維と似た働きをする、消化されにくい繊維状のでんぷんです。レジスタントスターチを摂取すると、血糖値の上昇がゆるやかになる、胆汁酸を排出して脂質の代謝を高めるという報告などが多数あります。

また、レジスタントスターチは、不溶性食物繊維のように便のかさを増したり、水溶性食物繊維のように腸内細菌のエサになって善玉菌を増やす役割も果たします。

さらに、レジスタントスターチが善玉菌により分解され発酵すると、腸内環境を良好に保つのに欠かせない短鎖脂肪酸が作られます。短鎖脂肪酸には、腸のぜん動運動を活発にしたり、悪玉菌が増えるのを抑制する働きがあり、しかも食欲を抑えるホルモン分泌を高める働きもあります。

私たちの健康にとても有益なレジスタントスターチは、穀類やいも類、豆類などに含まれています。加熱調理すると構造が変わり、難消化性ではなくなってしまうのですが、冷めると再び消化されにくい繊維質に戻るという性質を持っているのです。

ですから、ごはんを食べるなら、冷めた状態で食べたほうが体に良い効果が期待できるわけです。糖質が脂肪になりやすい夕食や夜食などでは、特におすすめします。

家を見ただけで、太りやすいかがわかる

太りやすい人と太りにくい人の違いは、生活習慣の違いが大きいわけですが、実はその人の家を見ただけで、ある程度は見分けがつきます。

まず、キッチンです。キッチンスケールや軽量カップ、軽量スプーンなどの"はかる"道具が何もない家の人は、太りやすい傾向にあると思います。

中高年になって代謝が落ちてきているからには、少しは食べる量を減らすなど、太らないための努力が必要です。

そんなとき、食べ物の重さやカロリー計算などがきっちりできる人は、肥満になる可能性はぐっと下がります。反対に、食べることにアバウトで、面倒くさがり屋の人は、肥満になる可能性が上がるでしょう。

また、50代になっても、大きい茶碗や皿などを使い続けている人も心配です。器が大きいと1食あたりの量が若い頃のままで、過食気味になりがちです。大きいグラスや大きいカップも、甘い飲み物を飲みがちな人は小さいものに交換することをおすすめします。

次に食卓やリビングのテーブルですが、しょうゆ、塩、砂糖などの調味料類、オリーブ油などが常に置いてある家の人は、太りやすくなるでしょう。調味料を多く使うとついごはんの量が増えるからです。

温かい飲み物に砂糖を入れる習慣が肥満につながることは、改めて説明するまでもないでしょう。また、オリーブ油はいくら食べても体に良いと信じている人は、野菜サラダなどにいつもたっぷりかけてしまうようですが、とり過ぎれば太ります。

さらに太りやすい人は、家の中でいつもいる場所に、お菓子やスティックバーなどの栄養調整食品、キャンディ、砂糖入り飲み物の粉末スティックなどを置きがちです。こういうものは、目に入る場所、すぐ手の届く場所にあると、ふとひと息ついたとき、つい手を伸ばしてしまいます。わざわざ取りに行かないと取り出せないような、引き出しの中などにしまっておきましょう。

お菓子はポテトチップスのように大きな袋入りのものだと、どれだけ食べているかよくわからないうちに減っていきます。個包装のお菓子にすれば、いくつ食べたか一目瞭然なので、食べ過ぎ防止にも役立ちます。

“太りやすい人の冷蔵庫”の中をのぞくと…

最後に、冷蔵庫の中を見てみましょう。太りやすい人の家には、バラ肉、ひき肉、こま切れ肉、ベーコン、油揚げなどが常備され、練りごま、特大のマヨネーズ、ペットボトル入りの甘い清涼飲料水などがありがちです。

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『50歳からは「食べやせ」をはじめなさい』 クリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします

そのほか、野菜ジュース、スポーツドリンク、調製豆乳など、意外とカロリーが高いのに、低カロリーと思われがちな飲み物も並んでいます。そして冷凍庫には、アイスクリーム、フライドポテト、ピザ、唐揚げ、フライなどが入っています。

自分は"体質的に太りやすい"と思っていた人の中には、このように"家の中が太りやすい状態"になっていた、という人がいるはずです。ここに挙げたものの配置に注意し、常備食の選び方にも気をつけるようにすれば、それだけで肥満が解消されるかもしれません。ぜひ、お試しください。

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提供元:"50代で太らない人"が「絶対に買わないもの」|東洋経済オンライン

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