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2022.10.31

「失礼すぎる人」にナメられないための「超必勝法」|「いじってもいい」と勘違いする相手を交わす策


「話しやすい人」を軽んじたり攻撃したりしてくる相手には、どのように対処したらいいのでしょうか(写真:KiRi/PIXTA)

「話しやすい人」を軽んじたり攻撃したりしてくる相手には、どのように対処したらいいのでしょうか(写真:KiRi/PIXTA)

累計250万部以上の書籍を手がける編集者である一方、ドラァグクイーンとして各種イベント、メディア、舞台公演などに出演する村本篤信氏による連載「話しやすい人になれば人生が変わる」。エンターテインメントコンテンツのポータルサイト「アルファポリス」とのコラボにより一部をお届けする。

「アルファポリス」 ※外部サイトに遷移します

「話しやすい人」になりすぎると、ナメられる?

私はずっと「話しやすい人になるにはどうすればいいか」についてお伝えしてきました。

しかし、世の中には、話しやすい人のことを、勝手に「おとなしい」「お人よし」「くみしやすい」と決めつけ、軽んじたり、都合よくコントロールしようとしたり、「いじってもいい対象」認定したりしてくる人がいます。

話しやすいと思われる人は、人当たりがよく、あまり我を通そうとせず、人の話をきちんと聞くことが多いため、「おとなしい」「お人よし」「くみしやすい」と勘違いされやすいのですが、もちろんそんなことはありません。

むしろ、自分の心の中や他人の言動をシビアに観察し、心の中ではいろいろと考えをめぐらせています。

自分や他人をしっかり観察しているからこそ、何をどのように伝え、どのようにふるまうと相手が心地よいと感じるか、不快だと感じるかが想像できるのです。

ちなみに、私も話しやすいと思われやすいタイプですが、特に若いころは、「この人、自分のことを軽んじているな」「この人、自分のことをコントロールしようとしているな」と感じることがしばしばありました。

年齢を重ねるにつれ、あからさまに軽んじられることは少なくなりましたが、たまにそうした人に出くわすと、「ああ、この人は、私の表面しか見ていないんだな」「他人にそういう態度で接していると、いずれ大きなしっぺ返しを食らうかもしれないけど、どうかそのままでいてください」と心の中でひそかに思い、極力近づかないようにしています。

もっとも、フリーランスで一人暮らしの私には、毎日顔を合わせなければならない同僚や家族がおらず、仕事相手や友人もある程度選ぶことができるため(自分と相性や考え方が合わない人とは、たいてい放っておいても自然と適度な距離ができることが多いのです)、多少不愉快なことをされても、「まあ、この人とはあまり会うこともないし」とスルーできます。

でも、みなさんの中には、周りから話しやすいと思われるがゆえに、日々家族や友人、上司や部下などから軽んじられたり不愉快な思いをさせられたりしている人もいるでしょう。

「こいつは何をしてもやり返してこないだろう」「こいつには何を言っても平気だ」と思うのか、あるいは話しやすい人に嫉妬をしているのか、話しやすい人の言動の何かが気に入らないのか、意地悪をしてくる人もいるかもしれません。

実際、話しやすい人と思われることが多い私の知人から、「同僚からなめられ、仕事で嫌がらせをされて困っている」という話を聞いたことがあります。

一度、毅然とした態度をとってみる

では、話しやすい人を軽んじたり攻撃したりしてくる相手には、どのように対処したらいいのか。

まず、きちんと考えなければならないのが、相手がそうした態度をとる原因が、本当に「あなたが話しやすい人だから」なのか、ということです。
もしあなたの言動に何かしらの問題があるなら、そこを改善する必要があるでしょう。

しかし、どう考えても、単に相手が、話しやすいあなたをなめているだけなら、一度、毅然とした態度をとってみたほうがいいかもしれません。

「話しやすい人でありたい」「話しやすい人になりたい」と思う人の多くは、おそらく「できるだけ人に嫌われたくない」「いい人でいたい」という気持ちが強いのではないでしょうか(私もそうです)。

だからこそ、相手はそこにつけこんでくるわけですが、あなたが相手の言動にうんざりしているなら、その人に対してだけは、「話しやすい人だと思われたい」「嫌われたくない」「いい人でいたい」という気持ちを手放しましょう。

相手が不愉快なことを言ったりしてきたとき、あからさまにスルーする(相手にしない)、「そういうことを言われる(される)のは、とても不愉快なのでやめてください」と冷静に、かつはっきり伝える、といった手段をとるのです。

ふだん話しやすい人が、いきなりそうした態度を見せると、たいてい相手は驚きます。

薬が効きすぎて、相手の機嫌を損ねたり、相手との関係が悪くなったりすることがあるかもしれませんが、気に病む必要はありません。

そもそも、話しやすいというだけで、あさはかにも「お人よしでくみしやすい」と判断したり、あなたのほうから攻撃をしたわけでもないのに、あなたに一方的に意地悪をしたりするような人と、建設的な人間関係を築くことができるでしょうか。

二人の人間関係が、あなたの我慢のうえに成り立っているのなら、それはすでに健全な関係性ではありません。

依存してくる相手は、さりげなくかわす

なお、話しやすい人にありがちな人間関係の問題としては、ほかに、「依存されやすい」ことが挙げられます。

世の中には、どうしても周りから「あの人とはあまり話したくない」と思われてしまう人がいます。

「他人が聞いてもあまり興味を惹かれない話や自慢話ばかりする」「同じ話を何度も繰り返す」「話が要領を得ず、ダラダラと長い」「人の話を聞かず、自分だけが一方的に話す」など、独りよがりな話し方をするため、聞いているほうを疲れさせてしまうのです。

「ただ単に話すのが好き(会話好きではなく、自分が話すのが好き)」「常に誰かに自分をアピールし、認めてもらわないと、不安で仕方がない」「自分の話は面白く、誰もが興味を持つはずだと思い込んでいる」など、理由は人それぞれでしょうが、彼らは心の中で常に話を聞いてくれる相手、自分を認めてくれる相手を求めています。

でも、その欲求が強すぎて、周りの人を辟易させてしまい、話を聞いてもらえなくなり、フラストレーションがたまり、さらに欲求が肥大化する……という悪循環に陥っているのです。

話しやすい人の場合、他人の話をちゃんと聞こうとする姿勢が災いして、そうした人たちから「この人ならどんな話でも聞いてくれそう」「この人なら自分を無下にしないだろう」と思われやすく、彼らの濃縮された「話を聞いてもらいたい欲求」「自分を認めてもらいたい欲求」をダイレクトにぶつけられがちです。

その結果、同じ話や自慢話、的を射ない話などを延々と聞かされる、複数の人が集っている場所で、もっと他の人と話したいのに、ずっと同じ人の話し相手をしなければならなくなる、といったことが起こりやすくなります。

もちろん、「あなたにとっては、その人の話を聞くことが、別に苦痛ではない」「精神的、時間的に余裕がある」「ほかに、特に話すべき人がいない」という状況なら、話につきあうのもありでしょう。

話を聞くことで、「こういう話し方をすると、相手を疲れさせてしまうんだな」「相手を不快にさせてしまうんだな」など、勉強になることもあるかもしれません。

でも、あなたに余裕がないときは、やはり「話しやすい人だと思われたい」「嫌われたくない」「いい人でいたい」という気持ちを手放し、自分の心身を守ることも必要です。

我慢して話し相手を続けなくてもいい

冷たいようですが、周りの人に話を聞いてもらえないのは、その人自身が解決しなければならない問題であり、あなたが背負い込む必要はありませんし、あなたが我慢して話し相手を続けることが、その人にとってプラスになるとも限りません。

相手が、「なぜ、みんなが自分の話を聞いてくれないのか」を考えるきっかけを奪うことにもなりかねないからです。

どうしても、そうした相手と二人で話さなければならないときは、あらかじめ話す時間を決め、「次の予定があって、あまり時間がとれないんです」と伝えるといいでしょう。

大勢がいる場所で話し相手にされてしまった場合は、「トイレに行く」「スマホを見て、『至急、電話(もしくはメール)をしなければならない用事ができました』と伝える」などの方法で、話を中断し、その場をいったん離れるのも手です。

あるいは、(これは相手のキャラクターやあなたとの関係性にもよるのですが)「ごめん、話が長い」「ちょっと、何言ってるかわからない」「今、聞いてる余裕ないから今度にして」などとはっきり伝えるのもいいでしょう。

あなたの中に、相手を傷つけたくないという思いがあるなら、できるだけ明るめの声、柔らかめの口調で言う、やや冗談めかして言う、など、伝え方を工夫してみましょう。

「これ以上、この人の話を聞くのは苦痛だ」と感じるのであれば、くれぐれも質問をしたり、共感を示したりしてはいけません。

なお、相手が上司や取引先など、立場的にあまり無下にできない(スルーしたり、毅然とした態度をとったりしにくい)相手からなめられたり依存されたりすることもあるかもしれません。

そのような場合は、心の中でバリアを張りつつ、できるだけ感情のこもらない声で、「はあ」「なるほど」「そうですか」といった相槌を少なめに打つ……というのもありでしょう。

すべての人に効果があるかどうかはわかりませんが、相手が何かを察し、適度な距離が生まれる可能性があります。

相手に問題があるのであって、あなたは悪くない

話しやすい人であるがために不愉快な思いや面倒な思いをすると、中には「話しやすい人であること(話しやすい人になること)をやめようかな」と考える人もいるかもしれません。

アルファポリスビジネス(運営:アルファポリス)の提供記事です

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自然とキャラ変できるのであれば、それもまたありかな……と私は思うのですが、人には持って生まれた性格というものがあり、なかなか変えることは困難です。

「性格や行動を変えなきゃ」と思うことがストレスになることもあるでしょうし、無理にキャラ変をした結果、周りの人から、今度はあなたが敬遠されてしまうようになるかもしれません。

あなたが話しやすい人だからといって、簡単になめたり依存したりしてくるのは、相手に問題があるのです。

あなた自身は悪くありません。

困った相手に対しては、ときには話しやすい人になるためのテクニックの逆を実行し、「話しにくい人」だと思わせつつ、基本的には堂々と話しやすい人でいましょう。

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提供元:「失礼すぎる人」にナメられないための「超必勝法」|東洋経済オンライン

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