メニュー閉じる

リンククロス シル

リンククロス シルロゴ

2022.09.18

皮膚の乾燥やかゆみは糖尿病が原因?


記事画像

最近、皮膚の乾燥やかゆみが気になるあなた。

皮膚が乾燥したりかゆみが出たりする原因はたくさんありますが、もしかしたら糖尿病が原因で起こっているかもしれません。

そこで本記事では、糖尿病が原因で起こる皮膚の乾燥やかゆみについて、わかりやすく解説していきます。

編集&執筆者情報:こちらをご覧ください ※外部サイトに遷移します

なぜ皮膚の乾燥やかゆみが糖尿病と関連するのか?

記事画像

糖尿病が原因で皮膚の乾燥やかゆみが起こるときは、『脱水が原因で起こる場合』と『自律神経障害が原因で起こる場合』が考えられます。

高血糖になると、喉が渇くという症状(=脱水の症状)が起こります。脱水の症状が起こるということは、あなたの体の中の水分が少なくなっているということなので、皮膚の乾燥に繋がるのです。

また、高血糖の状態を放っておくと全身の血管が傷つき、糖尿病三大合併症の1つである神経障害を招きます。

そして神経障害の中の自律神経が障害を受けると汗をかきにくいという症状(※)が生じ、皮膚の乾燥が起こるのです。

(※)汗は自律神経によって調整されています。

参考文献:糖尿病とはどんな病気?症状・原因・治療などをわかりやすく解説 ※外部サイトに遷移します

糖尿病によって起こりうる皮膚の症状

記事画像

糖尿病では、乾燥・かゆみ以外にも皮膚の症状が起こる可能性があります。

(1)赤い斑点・水疱…糖尿病の影響で、細かい血管に異常が起こることで赤い斑点ができたり水疱ができたりします。赤い斑点や水疱は、その後茶色の傷あとになることがあります。これらは、すねの部分にできることが多いです。

(2)潰瘍(かいよう)・壊疽(えそ)…糖尿病の合併症である神経障害と血流障害が原因です。靴ずれなどを起こしやすくなり、そこから潰瘍(皮膚や粘膜などの表層が崩れ落ち、欠損が生じた状態のこと)や壊疽(組織が腐ってしまうこと)に繋がることがあります。

(3)皮膚感染症…糖尿病の方は免疫が低下するなどの理由で感染を起こしやすい状態です。そのため、皮膚が腫れたり細菌に感染することがあります。

(4)黒ずみ…脇・首・股などの部分に分厚くて滑らかな黒いひだのようなものが現れることがあります。肥満の場合によく見られるのが特徴です。

(5)湿疹(皮膚炎)…皮膚が乾燥することで、湿疹が起こりやすくなります。湿疹の症状は、かゆみ・赤み・細かいブツブツができる・ただれ・かさぶた等です。

参考記事:糖尿病足病変とは?原因と治療のポイントを3分で解説 ※外部サイトに遷移します

糖尿病の方が皮膚症状を改善するために行うこと

記事画像

糖尿病が原因で起こる皮膚症状を改善するために、行うべきことをご紹介します。

運動と食事で血糖コントロールをしっかり行う

糖尿病(高血糖)が原因で起こる皮膚症状を改善するためには、血糖コントロールをしっかり行うことが大事です。

食事療法や運動療法を行い、主治医の指示に従って糖尿病の治療をしっかり行いましょう。

よくならない場合は医師に相談

血糖コントロールに励んでいても、なかなか皮膚症状が改善しないこともあります。その時は、主治医に相談をしましょう。

あなたの皮膚症状に適した薬物療法(塗り薬など)を行う場合があります。

乾燥肌の場合における基本対策

「糖尿病もあるけれど、元々乾燥肌でもあるから、早めに何か対策をしたい…」

そんなあなたに、乾燥の基本対策をご紹介します。

保湿剤を使用

記事画像

皮膚の乾燥に対して保湿剤を塗ることは効果的です。

市販でも保湿剤はたくさん売られていますが、どんな保湿剤が良いのか・どこにどのくらい塗ったら良いのか迷ったら、主治医に聞いてみるのも良いかもしれませんね。

肌着にも注意を払おう

肌着にも色々な素材のものがあります。

あなたの皮膚症状を悪化させないためには、例えば綿素材のような肌ざわりの良い肌着を選んでいただくことがおすすめです。

ナイロンやアクリルなど化学的に作られた合成素材のものよりは、皮膚への負担が少なくなります。

加湿器もオススメ

特に冬場は空気が乾燥しやすく、皮膚の乾燥にも影響が起きやすくなります。

そのため、加湿器を使って部屋の湿度を保っていただくこともおすすめです。

まとめ

それでは本日のまとめになります。

◎糖尿病による脱水の症状と自律神経障害で皮膚の乾燥とかゆみが起こる

◎皮膚症状の改善には血糖コントロールが大切

◎肌の乾燥に対しては、保湿剤を塗る・肌着の素材を検討する・加湿がおすすめ

以上です。

本記事を通して、あなたの皮膚の状態が少しでも改善し、ストレスの少ない日常が過ごせると嬉しいです。

■参考文献

医療情報科学研究所(2019):病気がみえるvol.3 糖尿病・代謝・内分泌 第5版,メディックメディア
鎌田敬志(2020):糖尿病合併症&関連疾患のくすりナビ 第9回足病変・皮膚疾患,糖尿病ケア,17(7),72-78

執筆者:副編集長 白石香代子

記事画像

山口県立大学家政学部栄養学科卒業後、人材業界を中心にセールスやコンサルタントとして交渉力・語彙力など幅広いコミュニケーションスキルを培う。その後、中国大連にて日系企業のフードアドバイザー、日本人学校の食育セミナー講師として活動。現在、H2株式会社とクリニックでの栄養士業務、特定保健指導を兼任。その他、中国高齢者施設の栄養監修なども手掛けている。管理栄養士、東京糖尿病療養指導士の資格を保有。

記事提供:H2株式会社

記事画像

【合わせて読みたい】

玉ねぎの栄養成分が健康をサポート!~調理による栄養の変化もポイント解説~

春雨スープのカロリーと糖質はどのくらい?~ダイエットに良いのか徹底解説~

血圧を下げるお茶~選び方やオススメ商品をランキングでご紹介~

提供元:皮膚の乾燥やかゆみは糖尿病が原因?|【シンクヘルスブログ|H2株式会社】

おすすめコンテンツ

関連記事

「医療費120万円」がん患う母が嘆く"負担の重さ"|かかる前に知っておきたい「がんとお金」の話

「医療費120万円」がん患う母が嘆く"負担の重さ"|かかる前に知っておきたい「がんとお金」の話

「キーが打てない」30代男性を襲った"まさかの病"|体験者「安易な自己診断と思い込みには注意を」

「キーが打てない」30代男性を襲った"まさかの病"|体験者「安易な自己診断と思い込みには注意を」

38歳でがん罹患「激務の母」が迷走経て掴んだ人生|東大院卒、外資系コンサルタントの大転換

38歳でがん罹患「激務の母」が迷走経て掴んだ人生|東大院卒、外資系コンサルタントの大転換

家族が認知症?"円満に"検査を促す「誘い方」|「病院になんて行きたくない」と言われたら?

家族が認知症?"円満に"検査を促す「誘い方」|「病院になんて行きたくない」と言われたら?

戻る