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2022.08.26

自己肯定感が低い人に伝えたい、心が楽になる秘策|「いいね」を押すノリで自分を認める癖をつける


自己肯定感を高める方法を解説します(漫画:筆者作成)

自己肯定感を高める方法を解説します(漫画:筆者作成)

仕事や人生の満足度を高める重要な要素の1つが「自己肯定感」ですが、日本人は諸外国の人と比べて自己肯定感が低いといわれており、生きづらさを感じる人たちも少なくありません。また仕事の重圧に悩んでいる人もいます

では、自己肯定感の低い自分とどう向き合えばよいのでしょうか。著書に『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』などがある漫画家・イラストレーター・グラフィックデザイナーのJamさんが、自身の経験を基に解説します。

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他人が認めてくれれば安心できるのか

(漫画:筆者作成)

(漫画:筆者作成)

(外部配信先では画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)

自己肯定感が低いと、人間関係にさまざまな影響をもたらします。「自分は好かれている」「自分は重要である」「自分は有能である」、この3つが脅かされると、心が傷ついたり、自己保身に走って承認欲求が強くなったり、攻撃的になったりして、人間関係に波風を立てるような行動をとってしまうそうです。

人からどう思われているかが気になって、他人の評価に深く傷ついてしまう人や、自分にも人にも完璧を求めすぎて、ちょっとしたミスが許せなくなる人もいます。どんなにいい結果が出ても満足できなくなれば、いつまでたっても報われないし、周りからの風当たりも強くなるでしょう。

また、「自分が優れている」と思いたいがために他人を批判して、自分のほうが優位だと感じることで自信を持とうとする人もいます。昨今の誹謗中傷などはそういったことも原因かもしれません。

逆に自分を否定しすぎて、人のために尽くせば認めてもらえると自分を犠牲にする人や、いつも自分は被害者だと悩みを抱え込んでしまう人もいます。恋人や上司に逆らえない、尽くしすぎてしまうという人はこのタイプかもしれません。

そして、そういった問題のすべてから逃げることで自分を守ろうとする人もいます。でも、逃げてばかりいては、いつまでたっても解決しません。

自己肯定感が低いときは「他人」が対象になっている

自己肯定感を高めるためには、自分を認めて受け入れていく必要があります。よく「もっと自分を大切にして」という言葉を聞きますが、まさにそのとおりです。自分を大切にして、自分の価値を認めて、自分を信じることで、自己肯定感は少しずつ上がっていきます。

私は、自己肯定感が低いときって、他人にばかりとんでもない力を与えていると思うんです。他人に認められれば、他人を蹴落とせば、他人の役にたてば、他人に尽くせば、他人から逃げれば。その他人が本当に認めざるをえないような、尊敬する人や実力がある人ならいいのですが、自己肯定感が低いときは、あらゆる他人が対象になっている気がします。

例を挙げるならSNSの「いいね」などです。SNSの「いいね」で承認欲求を満たしている人は、どこの誰が押したかもわからない「いいね」に一喜一憂します。

尊敬していなくてもいい、特別な才能がなくてもいい、どこの誰でも、ただ他人であればいいのなら、自分だって誰かにとっては他人です。立場としては同じじゃないでしょうか。

自分も誰かの承認欲求を満たすために求められている他人なのです。でも、「自分に誰かに影響を与えられるような大きな力があると思う?」と聞かれたら、自己肯定感が低い人の答えは「NO」だと思います。

だから、特別な人ではなく、どんな人でも他人でさえあればいいのなら、誰かにとっては他人の自分が自分を認めても、意味はそんなに変わらないんです。

「自分も他人」という気持ちで、とりあえず「自分を認める」を繰り返してみてください。SNSの「いいね」をポンと押すくらいの軽いノリでいいです。自分を認める回数が増えていけば自分を認めることに慣れていきます。「認め癖をつける」とでもいいましょうか。

自信がなくて他人に委ねてきたさまざまな権利を、自分の手に取り戻して自己肯定感を上げていけば、今よりずっと生きやすくなると思います。

プレッシャーをさらにネガティブに考えてみると…

(漫画:筆者作成)

(漫画:筆者作成)

プレッシャーが重いときは、こう考えるようにしています。

「世の中のたいていのことは、腐るほど自分の代わりがいる」

オンリーワンになりたい人や自分を認めてもらいたい人にとっては、この考え方はネガティブかもしれません。でも、「自分がやらなければ」というプレッシャーでがんじがらめ人には、「代わりがいる」というのは、ある意味で救いです。「逃げたいのに逃げられない」のは本当につらいです。人によってはそれが原因で心を病んでしまうこともあります。

「代わりがいる=必要とされていない」ではない

「代わりがいる」って、別に自分が必要とされていないという意味ではありません。自信があるなら誰にも譲らなくていいんです。

代わりがいることに傷つく人は、プレッシャーに負けないくらいの自信を持っています。「自分ならできる」という自信があるから、「代わりがいる」と言われると、自分が特別ではないような気がして、がっくりしちゃうんです。

でも、逃げ出したいくらいのプレッシャーを抱えている人は、そうではありません。逃げないと本当に心が押しつぶされてしまいます。

これは極端な話ですが、どんなことでも自分の代わりはいるのが当然なんです。だからそれに対して傷つく必要はありません。少し切ないけれど、世の中って自分がいなくてもちゃんと回るのが健全な状態なんです。

どんなにずば抜けた能力を持っていたとしても、それを誰も引き継げなければ1代で終わってしまうし、例えば、自分がいないと会社が回らないような状況だと、会社の機能が麻痺してしまいます。そうならないように、万全ではないにしても、誰かが引き継げるようにすべきなんです。

私の仕事は作家やデザイナーという技術職なので、ある意味「代わりがいない職業」です。だからなのですが、同業者には必要以上にプレッシャーを感じて心を病んでしまう人もいます。

追い詰められるストレスで実力の半分も出せなかったり、それが原因で仕事を辞めてしまったりした人もいました。

でも、何年か経って別の場所で会うと、元気に前と同じような仕事をしていることが多いんです。プレッシャーから解放されて元気が戻れば、こんなふうにまたやりたいことを始めることもできるんです。ちなみに「代わりがいない職業」って、その職に就きたい人も多いので、なんだかんだと抜けた穴はすぐ埋まります。

つらいときは「一時撤退」して心を守る

また、これについては賛否があると思いますが、こういう仕事は仮に自分が亡くなってしまっても、社会からの要望が強ければ誰かが引き継ぐんです。例えば、国民的アニメの「ドラえもん」「クレヨンしんちゃん」「サザエさん」の原作者は故人ですが、アニメの放送は現在も続いています。

私も昔は「自分の代わりはいないから」と無理をしていましたが、今は「絶対に代わりがいないものってないんだな……」と、どうしてもつらいときは「一時撤退」くらいの気持ちで、逃げて心を守るほうが大事だと思っています。

プレッシャーを感じる今だけでもいいから、気持ちを逃がすことが大事です。今やっていることを途中でやめたり、無理に誰かに交代したりする必要はありません。「代わりがいる」は「お守り」くらいに考えてください。

本気で「これさえ持っていれば、いざというとき身代わりになってくれる!」と信じてお守りを買う人は少ないと思います。でも、お守りは持っているだけで心の拠り所や安心の材料になります。プレッシャーに押しつぶされそうなとき、「代わりはいるし、それが当然なんだ」と思うだけでも、少し肩の荷が下りるのではないでしょうか。

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提供元:自己肯定感が低い人に伝えたい、心が楽になる秘策|東洋経済オンライン

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