2022.07.13
自分だけでなく周りにも!片づけの7つのメリット|心は軽く、部屋はスッキリ、家族はハッピーに
部屋を片付けると、自分だけでなく、周りにもいいことが起こるそうです(写真:kou/PIXTA)
「片づけ」よりも、つい目先の楽しいことを優先してしまう……。そんな方は必見。意を決して片づけてみたら、思いもよらなかった心の変化が起き、起業までしてしまった「思い出編集室」代表の小野めぐみ、59歳。
その体験と極意であるメソッドを、新刊『50代から味わえる!最高のご褒美「人生で一番素敵な片づけ」』にまとめ、出版しました。そのなかから、片づけでえられるすばらしい7つのメリットをご紹介。片づけに秘められた、思いがけない効能がわかります(3回にわたって掲載、今回は2回目、1回目はこちら)。
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1回目はこちら ※外部サイトに遷移します
やったほうがいいのはわかってる! でも、「やりたい」「やろう」という気持ちにならないから、行動に起こせないんですよね。
片づけができていない多くの人は、こんな心境ではないでしょうか?
私も長年そんな気持ちでした。片づけよりも楽しそうなこと、面白そうなことがいっぱいあるんですから。
しかし、生まれてから半世紀以上の時が過ぎたころ。ようやく、人生とは明日どうなるかもわからないものだ、もしものときに、この物のあふれた部屋を誰にも見られたくない! このままでは、残された人の迷惑になる! と意識し、ついに重い重い腰を上げました。
素敵なことが次々と起こっていった
実際にはじめてみると、食わず嫌いという言葉があるように、片づけも「やらず嫌い」だったとわかりました。持ち物の量が減って部屋がスッキリしたうえに、思いもよらぬ、「素敵なこと」が次々に起こっていったのです。
(1)生活しやすくなって、時間が増える
物が多いことで、いかに多くの時間を無駄にしていたのかがわかりました。ごちゃごちゃとたくさんの物を置いていなければ、掃除にかかる時間は短くなる! 探し物もすぐに見つかる!
今までの人生で、これだけの無駄な時間を短縮できていたら、他の楽しいことにもっと使えたのに、と後悔したほどですが、これからもまだまだ人生は続きます。
あなたも毎日、時間がない!なんて思っていませんか? 片づけをすれば、どこにも売っていない「時間」を手に入れることができるのです。
(2)過去に置き忘れていた幸せと再会できる
私が本格的な片づけをして一番驚いたことは、「思い出ってこんなにも忘れていたのか!」ということでした。
片づけをすると、持っていたことすら、すっかり忘れていた物がたくさん出てきます。それを見ると驚くほどに、何十年も思い出しもしなかった昔のことが、次々と甦ってくるのです。
例えば、子どものころに親から買ってもらった物。当時は幼心の「ありがとう」でしかなかった物が、人生経験を重ねたうえで、あらためて手に取ると、親の気持ちが切ないほど理解できるようになっています。忘れていた物との再会によって「ありがとう」の気持ちが、何倍にもふくれあがり、幸せな気持ちをもう一度味わえるのです。
片づけはそんな忘れてしまっていた「幸せ」との再会の連続の時間です。
つらい思い出から学べることがある
(3)自分らしい生き方が見つかる!
何ごとも表裏一体です。忘れていた幸福と再会できる一方、後悔が湧きあがることもあります。でも、だからといってそこで、片づけなければ思い出さずにすんだのに……なんてため息をつくのは早計です。そこから、これからの、よりよい生き方のヒントが見つかるからです。
私もたくさんの後悔がよみがえりました。だけど、時計を巻き戻すこともできません。
では、どうすれば、その後悔を後悔のままで終わらせず、「これでよかったんだ」という、いい思い出に塗り替えることができるのか。つらい思い出との再会は、それをあらためて考えるきっかけになりました。
後悔の念を引きずるだけでは何も変わりません。反省すべきところはして、「これからどう生きていくことが最善か」という課題と向き合う時間になります。例えば、感情的になってしまい、誰かを要らぬひと言で深く傷つけてしまったという後悔。
その人に対しては取り返しがつかないとしても、これからは感情的になってもひと呼吸置き、相手の気持ちを思いやれる生き方をしていくようにする。そんなふうに後悔が学びとなって「これからの生き方」に変わります。
生きている以上は、いつからでも遅くありません。目をそらさずに考えれば、おのずと自分らしく生きていく道が見えてくるようになるのも、半世紀以上を過ごしたオトナの片づけなのです。
(4)自己肯定感が高まる!
忘れていた物を見たとたん、記憶から消し去っていた悲しい思い出が甦ってしまうこともあるでしょう。
ですが、順風満帆な人生を歩んできた人など、この世にいるのでしょうか? 皆さん、悲しいことやつらいことがあっても、心に折り合いをつけながら前に進んできたのではないでしょうか。そして、人生を「投げ出さなかったから」、今があるのではありませんか?
それってすごいことです。私たちは十分、毎日を頑張って生きてきたのです。私はつらい思い出と再会したことで、はじめて「よく頑張ってきたな」と自分を認めることができました。
「自分より、もっと頑張っている人がいる」「いやいや自分なんてそれほど……」と、謙遜する方はたくさんいます。でも、誰かに遠慮する必要はないのではないでしょうか? 頑張ってたどりついた今の自分を、自分でほめて、認めてあげなければ、自分を大切にしていることになりません。
投げ出さずに生きてきた自分って素晴らしい! しかも今は片づけにも取り組んでいる! 誰がどう思おうと、そう自分を全肯定できる機会を得られるのが、片づけのご褒美です。
(5)人間の宿敵、執着心とお別れできる!
不思議ですよね、人間の心って。何年間も、見ても使ってもいない物なのに、いざ、「手放す?」となると迷いが生じます。
その迷いの正体は、すべての人の心に棲みつく執着心。自分がつくりあげた心のブレーキです。いつの間にか、たくさんかかってしまっている心のブレーキを外していくと、悟りともいえる、清々しく、おだやかな心を手に入れることができます。
例えば、「高かったのに! もったいない!」という心のブレーキ。どれだけ高い旅費を払って旅行をしても、手元に物は残りません。ですが、払った旅費を「高かったのに! もったいない!」とは思いませんよね。旅行という楽しい「体験」にお金を使ったわけです。
「物」についても同じように考えてはどうでしょうか?
手に入れたときの高揚感、使ったときの満足感、そんな「体験」にお金を払ったと思えば、もう元は十分とれています。使っていない物なら、すんなり手放せるようになるはずです。
リサイクルで後ろめたさを軽くする
(6)生きた証を残せて、世の中に貢献きる!
手放したほうがいいと頭ではわかっていても、そう簡単に割り切れないのが人間の心情です。しかし、現実的にすべてはとっておけません。だから、思い出コンパクト術で小さくまとめることをおすすめします。
何冊ものアルバムを1冊のダイジェスト版にまとめたり、集めた物は撮影してコレクション集(フォトブック)にしたり。お気に入りの洋服は、その布地を使って小さなテディベアにリメイクしたり、布の一部を額装して飾ったりしてみてはいかがでしょうか。小さくして、いつでも目にできる形につくり変えることがポイントです。
それは、あなたの人生の集大成であり、頑張って生きてきた証です。それさえ手元に残せば、現物を手放しても心残りが少なくてみます。
また、大量の物は、手放すといっても、ゴミにするのではなく、適材適所にリサイクルすれば、どこかで誰かの役に立ちます。資源を無駄にすることもなく、未来の環境を考えたサスティナブルな行動にもつながると思うと、心は軽くなりませんか?
(7)「誰にも迷惑かけたくない」を有言実行できる
人生とは、1人400メートルを走る「リレー」のようなもの。
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永遠に咲き続ける花はないように、誰もがいつかは旅立ちます。そのとき、その巨大化したバトンを、必ず誰かが受け取ることになります。
「人生のエンディングで、まわりの人に迷惑をかけたくない」が合言葉のようになっている現代社会において、持ち物を減らして片づけておくことは、バトンを渡す人=まわりの人の負担を減らして、迷惑をかけないようにする気づかう行為、そのものなのです。
本格的な片づけをすると、以上の7つもの素敵なことが起こります。
私の場合は、現在、心境の変化や、新たな生きる目的、不安などが解消されたため、起業するにまでいたっています。片づけは、退屈な重労働ではないということがおわかりいただけたでしょうか? 「やってみたら、必ずわかる」素敵な心の変化を楽しんでいただきたいと思います。
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提供元:自分だけでなく周りにも!片づけの7つのメリット|東洋経済オンライン