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2022.05.24

平気で「ドレッシング」を買う人の3大深刻盲点|「塩分と隠れ油…」よくある「濃い味」の正体は?


サラダにかけるドレッシング、意識してみると残念な真実が見えてきました(写真:jazzman/PIXTA)

サラダにかけるドレッシング、意識してみると残念な真実が見えてきました(写真:jazzman/PIXTA)

食品添加物の現状や食生活の危機を訴え、テレビ等にも取り上げられるなど大きな反響を呼んだ『食品の裏側』を2005年に上梓した安部司氏。70万部を突破する大ベストセラーとなり、中国、台湾、韓国でも翻訳出版され、いまもなおロングセラーになっている。
その安部氏が、『食品の裏側』を発売後、全国の読者から受けた「何を食べればいいのか?」という質問に対する答えとして、このたび『世界一美味しい「プロの手抜き和食」安部ごはん ベスト102レシピ』を上梓した。15年の間に書きためた膨大なレシピノートの中から、たった5つの「魔法の調味料」さえ作れば、簡単に時短に作れるレシピを厳選した1冊だ。
発売後、たちまち8刷6万5000部を突破し、各メディアで取り上げられるなど、大きな話題を呼んでいる安部氏が「平気で『ドレッシング』を買う人が知らない残念な真実」について語る。

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ドレッシングには「3種類」ある

みなさん、サラダにかけるドレッシングは何を使いますか?

今どきは手作りよりも、市販のドレッシングを使う人が多いかもしれません。それを裏付けるようにスーパーには驚くほどの種類のサラダドレッシングが並んでいます。

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市販のドレッシングは大きく分けると3種類あります。

1つめは「分離液状ドレッシング」で、上に分離した油が浮いているタイプです。「イタリアン」や一部の「和風ドレッシング」などが、そうです。かけるときに瓶を振って混ぜ合わせます。

それから2番目は「乳化液状ドレッシング」。油と水分が混ざって乳化しているタイプです。「シーザードレッシング」や「ごまドレッシング」などがこのタイプです。

3つめは「ノンオイルドレッシング」。正式名称は「ドレッシングタイプ調味料」といって、本来はドレッシングには分類されません。

私は普段、家で食べるときは、家族みんな「自分用のドレッシング」をそれぞれ手作りするので、市販のドレッシングは使わないのですが、今回、市販のドレッシングをあれこれ試食してみて驚きました。私が総合商社の食品部門でドレッシングメーカーに食品添加物を卸していた時代とは様相がまったく異なっているのです。

今回は、このサラダドレッシングの「残念な真実」に迫りたいと思います。

今どきのドレッシングを試食してみて、まず驚いたのは「味が濃い」ということ。塩分や「エキス類の味」がかなり強いのです。

【残念な真実1】塩分が濃い

メーカーがすすめる1食当たりの量は「約15グラム(大さじ1)」が多いのですが、たとえば私の見たものは15グラム(1食分)当たりで食塩相当量が「0.6グラム」とありました。

これは濃度で考えると4%。海水の塩分濃度(約3%)より濃いのです。いわば海水をかけて食べているのと同じです。

「減塩ドレッシング」というのも売られていましたが、こちらは塩分が「2.5%」となっていました。

2.5%というのは、私に言わせれば、そこそこ高い塩分濃度です。それを「減塩に成功した!」と宣伝しているのだから、まさに「ハイレベル」な争いです。

「濃い味」を作り出すために「塩分」が必要

なぜこんなに塩を入れるのかというと、単にしょっぱくするためではないのです。

ドレッシングの添加物問題については後述しますが、「調味料(アミノ酸等)」と表示される「化学調味料」に加えて、「たんぱく加水分解物」や数々の「エキス類」を駆使して「しっかり際立たせた濃厚な味」を作り出していくわけですが、そのためには、ある程度の塩分が必要なのです。

塩分を使っているからこそ、「うま味」が強い、「濃い味」が作りだされるわけです。

厚労省が目標としている1日の塩分量は男性が7.5グラム未満、女性が6.5グラム未満ですが、たった1食分のドレッシングだけで、1グラムほどの塩分をとってしまうこともあるのです。

「濃い味のドレッシング」は、もう1つ別の問題があります。「平気で『サラダ』を買う人が知らない超残念な真実」で述べたことですが、「濃い味のドレッシング」を好む人ほど、「野菜本来の味」ではなく「ドレッシングの味」で食べるという構図になってしまいがちです。

つまり濃厚なドレッシングのせいで、「野菜本来の味」がわからなくなってしまうのです。これは「焼肉のタレ」でも同じことです。

本来、ドレッシングは野菜をおいしく食べるための調味料のはずです。これではどちらが主役かわかりません。

「平気で『サラダ』を買う人が知らない超残念な真実」 ※外部サイトに遷移します

それから、今どきのドレッシングは総じて「油分」が多いことにも驚きました。

【残念な真実2】「油のとりすぎ」につながる

ドレッシングは油と酢と調味料を混ぜ合わせたものですが、最近のものは昔と比べて、油の割合が多くなっているのです。

とくに「シーザードレッシング」などの「乳化液状タイプ」は40%から60%ほどが油のものもありました。分離状のものでも25%ほどは油でした。

ドレッシングに使われている油は、多くが菜種油、大豆油です。これらは安定的に確保できて安価だからです。遺伝子組み換えのものが使われていることも多くあります。

先ほども述べたように、こうした市販のドレッシングの1食分の使用量の目安は「大さじ1」が多く、大さじ1は15グラムですから、「乳化液状タイプ」なら、そのうち8グラムほどが「油分」ということもあります。

サラダ1皿で「8~10グラムもの油」をとってしまう

ただ私が思うに、今どきの人はサラダ1食分に対して「大さじ1(15グラム)」のドレッシングは足りないのではないでしょうか。20グラムぐらいは平気で使ってしまうのではないかと思います。そうしたら油の量は、「乳化液状タイプ」で10グラムを超えます。

コンビニなどでサラダの別売りのドレッシングが売られています。あの小袋が25グラムです。それを考えても「1食に大さじ1」程度で済んでいるわけがないようにも思えます。

厚労省が言っている1日当たりの脂質の摂取量の目安は、1日2000キロカロリーをとる人で1日45グラムほど。ドレッシングの油を気にする人はあまり多くないかもしれませんが、サラダ1皿で「8~10グラムもの油」をとってしまうのは大きな問題です。

とくに「乳化液状ドレッシング」は、乳化されているがために、半分油であっても、舌が「油っこい」とは感じないどころか「口当たりがよく、まろやか」に感じるので要注意です。

これぞ、「乳化剤」などがもつ「添加物の力」「添加物の落とし穴」です。

油のとりすぎの問題は「日本人の体を壊す『隠れ油とりすぎ』の深刻問題」でも提起しましたが、私たちは「見えない油」「隠れ油」をとりすぎてしまっているリスクがあります。

ドレッシングの油(脂質)は、商品の「栄養成分表示」を見ればわかります。商品についている「脂質」の項目を見て、どのぐらいの油が入っているかを確認してから買うことをおすすめします。

ちなみに「油のとりすぎが問題というなら、『ノンオイルドレッシング』を使えばいいのでは?」と思われる方もいらっしゃると思います。

たしかに「ノンオイルドレッシング」には油は使われていませんが、こちらは塩分濃度が高めになる傾向にあります。

私が見たものでは「ノンオイルタイプ」で塩分が4%から5%というものがありました。これも注意していただきたいところです。

「日本人の体を壊す『隠れ油とりすぎ』の深刻問題」 ※外部サイトに遷移します

ドレッシングにも「添加物」が…

【残念な真実3】添加物を摂取してしまう

市販のドレッシングの問題点の3つ目は「添加物が使われていることが多い」ということです。

たとえば下記は、サラダドレッシングの食品表示の例です。

【シーザードレッシング】

食用植物油脂(なたね油)、果糖ぶどう糖液糖、醸造酢、食塩、チーズ加工品(乳製品を含む)、香辛料、レモン果汁、たんぱく加水分解物、魚肉エキス、酵母エキス/調味料(アミノ酸等)、増粘剤(キサンタンガム)、酸味料、乳化剤、香料  *メーカーによって違いがあります

表のうち「調味料(アミノ酸等)」からが添加物ですが、このうち「調味料(アミノ酸等)」「酸味料」「乳化剤」「香料」は「一括名表示」になります。

たとえば「香料」と一言でいっても、じつは10種類ほどの香料の原料物質で構成されていることが多く、このドレッシングをかけるだけで、メーカーにもよりますが、のべ約20種類以上の添加物をとってしまうことになるのです。

先ほど、ドレッシングに含まれる「塩分」について指摘しましたが、ドレッシングの「濃い味」を作り出すのに必要なのが、「塩分」「化学調味料」「たんぱく加水分解物」、そして「エキス類」です。

さらに、ものによっては「たんぱく加水分解物」が入っているものもあります。これも味を濃くするための役目を果たします。

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『食品の裏側』 クリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします

『食品の裏側』で詳しく紹介し、「日本人の舌を壊す『黄金トリオ』の超ヤバい正体」でも述べたことですが、「(1)食塩(精製塩)」「(2)調味料(化学調味料)」「(3)たんぱく加水分解物」という、私が「黄金トリオ」と呼ぶ「うま味のベース」がそろい、そこに「各種エキス類」の味が加われば、簡単に「おいしい」と思える味を人工的に作り出すことができるのです。

私が現役時代には「肉エキス」「酵母エキス」などをドレッシングメーカーに納入したことはなく、そういうものを使うという感覚がありませんでした。しかしいまではこうした「エキス類」が使われているのが当たり前になっています。

それほど、「濃い味」のドレッシングが増え、支持されているのです。

「日本人の舌を壊す『黄金トリオ』の超ヤバい正体」 ※外部サイトに遷移します

「業務用のドレッシング」への苦言

それからこれは少々苦言を呈することになってしまうのですが、外食店で出てくるドレッシング。店によって「これはちょっと残念だ」と思ってしまうときがあります。業務用の安いドレッシングを買ってきて、そのまま出しているような店です。

すべてとはいいませんが、業務用のドレッシングは総じてコストを安く抑えるために、安い材料を使って、添加物も多く使われている傾向にあります。そういうドレッシングは少なくとも私にはおいしいとは感じられません。

何が何でもドレッシングは自家製でなければいけないとは言いません。サラダばかりにかまけてられないという店もあるでしょうし、コストの問題もあるでしょう。

しかし「ただ安いものを買ってきてかければいい」というのではなく、せめて吟味したものを出してほしいと思います。少なくとも、「食材についてあれこれこだわっています」と言う店が、平気で「業務用ドレッシング」をそのまま出していたりすると、非常に残念に思ってしまいます。

私が先だって行った店では、ワイングラスにオリーブオイルと玉ねぎ酢を混ぜ、すりおろしのブラックペッパーを載せたドレッシングを、その場でサラダにかけてくれました。店の「こだわり」が感じられました。

やっぱりそうやって「こだわったドレッシング」で食べるサラダはおいしいものです。

「平気で『漬物』を食べる人が知らない超残念な真実」でも取り上げた「飲食店での漬物」と同じことですが、やはり「店のこだわりは細部に宿る」ものだからです。

「平気で『漬物』を食べる人が知らない超残念な真実」 ※外部サイトに遷移します

市販のドレッシングの話をしてきましたが、やはり家庭ではドレッシングは手作りすることをおすすめしたいと思います。手作りすれば油や塩も控えられるし、添加物はゼロで作れます。

そもそもドレッシングは作りたてがいちばんおいしいのです。作って時間がたつと、すったゴマや酢の香りが飛んでしまうからです。

「安部ごはん」でも「魔法の調味料」の1つ「たまねぎ酢」を使った「絶品ドレッシング」をいろいろ紹介しています。

安部氏が開発した「魔法の調味料」の1つ「たまねぎ酢」さえ用意すれば、5分で簡単に作れるドレッシングの一例(上から「お手軽イタリアンドレッシング」「コクのごまドレ」「マイルド豆乳ドレッシング」/撮影:佳川奈央)

安部氏が開発した「魔法の調味料」の1つ「たまねぎ酢」さえ用意すれば、5分で簡単に作れるドレッシングの一例(上から「お手軽イタリアンドレッシング」「コクのごまドレ」「マイルド豆乳ドレッシング」/撮影:佳川奈央)

たとえば私が幼稚園で一緒に実演し、子どもたちが大喜びした「ごまドレッシング」は、まずは「煎りゴマ大さじ1」をすり鉢ですったものを用意し、そこに「『甘酢』大さじ2」「『かえし』大さじ1」を混ぜたものです。すりたてのゴマの香りに、みんな感動していました。   

ここでのコツは、必ずすり鉢ですること。市販の練りゴマではこの香ばしさは出ません。そしてこのゴマの香りは5分、10分で飛んでしまいます。これこそ、市販のドレッシングでは絶対にマネのできないことです。

お母さんたちは、「自分たち流」にアレンジして、同じく「煎りゴマ大さじ2」をまずすって、香りが出たところに「『甘酢』大さじ2」と「『たまねぎ酢』のたまねぎのみ大さじ1」「しょうゆ少々」を混ぜて作っていました。これもシンプルでなかなかいいと思いました。

「甘酢」も「かえし」も「たまねぎ酢」も、私が開発した「魔法の調味料」の1つです。これらの「魔法の調味料」さえ作って用意しておけば、「絶品ドレッシング」を自宅で簡単に、ものの数分で作ることができるのです。

「自分好み」にアレンジでき、「食育」にもなる!

「手作りドレッシング」の楽しいところは、いかようにも「自分好み」にアレンジできるところです。

安部司さんが考案した5つの「魔法の調味料」。常備しておけば、ドレッシングも数分で手作りできます(写真:佳川奈央)

安部司さんが考案した5つの「魔法の調味料」。常備しておけば、ドレッシングも数分で手作りできます(写真:佳川奈央)

お酢、油、調味料、ゴマやシソなどを用意しておいて、家族それぞれが自分の好きな組み合わせでドレッシングを作るのも楽しいものです。親子で一緒に作れば「食育」にもなります。

いま紹介した子どもが作った「ごまドレ」も、5歳の幼稚園児が自分で作れるものです。「安部ごはん」のよさは、幼稚園児でも作れるメニューがあり、小学生なら簡単に作れるメニューがたくさんあることだと自負しています。

また「1回の食事で食べる分だけ」を手作りすれば、材料も無駄になりません。わが家ではドレッシングは、50ccぐらいのガラスのボウルで作っています。その日の気分で、計ることもせずに材料を入れて混ぜるだけです。足りなければ、「魔法の調味料」を組み合わせて、追加で必要な分を作ればいいし、家族で好みが違えば、それぞれ味を修正すればいいのです。時間も、ものの2~3分でできます。

安部氏が考案した5つの「魔法の調味料」。 左から順に、「みりん酒」「甘みそ」「たまねぎ酢」「甘酢」「かえし」(撮影:佳川奈央)

安部氏が考案した5つの「魔法の調味料」。 左から順に、「みりん酒」「甘みそ」「たまねぎ酢」「甘酢」「かえし」(撮影:佳川奈央)

それに、家で作れば、賞味期限のあやしいドレッシングが冷蔵庫のドアポケットに何本もゴロゴロ……という悩みもなくなります。

もちろん、市販のドレッシングを使うこと自体を否定するわけではありませんが、その場合は「塩分」「油分」「添加物」を、知らないうちに、多くとりがちということを「知って」使ってほしいと思います。

ドレッシングは、わざわざ買わなくても、家で簡単に手作りできます。みなさんも一度「手作りドレッシング」を試してみながら、「自分好みを作る楽しさ・おいしさ」と「冷蔵庫がスッキリする快適さ」をぜひ体感してみてください。

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提供元:平気で「ドレッシング」を買う人の3大深刻盲点|東洋経済オンライン

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