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2022.04.27

「積立投資」65歳以降が不安な人に薦めたい超利点|退職金を手にした人がやってはいけない投資の鉄則


定年後の人生への不安を乗り越えるための知恵を身につけておきましょう(写真:tomcat/ PIXTA)

定年後の人生への不安を乗り越えるための知恵を身につけておきましょう(写真:tomcat/ PIXTA)

老後の生活を考えた時にお金が足りるのかは、定年までまだ時間のある現役世代にとっても気になることです。

これまで、「65歳以降のお金が超心配な人に知ってほしい心得」(4月5日配信)、「老後の年金が心配な40~50代に知ってほしい見識」(4月16日配信)で老後資金2000万円の不足による不安に対して、「定年ひとり起業」、「年金の把握」をして、対応することを説明してきました。

「65歳以降のお金が超心配な人に知ってほしい心得」(4月5日配信) ※外部サイトに遷移します

「老後の年金が心配な40~50代に知ってほしい見識」(4月16日配信) ※外部サイトに遷移します

ただ、それでもやはり不安だという方は多くいると思います。

「年金だけだと月々5万円不足する」。ただ年金の収入があるため、「月々5万円稼げば良い」。そして、「年金は繰り下げて通常よりも多くの受給金額を得れば良い」とお話ししても、「起業がうまくいかなかったらどうすればいいのか」「年金を繰り下げるということはそれまでの収入がなくなり、それはそれで不安だ」という方も多くいます。

誰しも経験のないことだから不安になる

その気持ちはわかります。

拙著『定年ひとり起業マネー編 定年後のお金の不安を解消するならこの1冊!』でも詳しく解説していますが、何故なら定年後や老後というのは誰も経験したことがないため、どうしても不安というものが払しょくされないのです。

『定年ひとり起業マネー編 定年後のお金の不安を解消するならこの1冊!』 クリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします

未経験のことに対してはメンタルブロックがかかったり、やったことがないことで失敗する不安が大きくなったりします。

そこで私はよく、定年世代だからこそできる投資をして、それらの不安も取り除くことを提唱しています。

キーワードはコツコツ投資するということと、コストが低いものを見定めること、そして、自分で考えることです。

50代以上の方が行う投資では大きな失敗が許されません。

収入はどうしても役職を外れると下がってしまう可能性が高まりますし、かといって転職をしても30代のころのそれと比べると年収を上げるため、維持するための転職とはなりにくくなるからです。つまり、投資で失敗して大きな損をした場合、収入が下がる可能性が高いため、埋め合わせができないのです。

これを念頭に置いたうえで、老後不安に対応する投資はどのようにすればいいでしょうか。

退職金の運用は自分で考える!

定年退職して退職金を手にした人が最もやってはいけない「老後資金の作り方」があります。それは、退職金が振り込まれた銀行や取引のある証券会社に退職金運用の相談に行くことです。

銀行や証券会社の窓口担当者は、もちろんお客様のために親身になって相談に乗ってくれます。

ただ、どうしても民間企業である銀行や証券会社は手数料を稼がなくてはなりません。

銀行員も証券会社の担当者も手数料を稼ぐのが仕事なので、手数料が稼げない商品はなかなかすすめづらいのです。

手数料の高い商品はリスクが高く、それらで運用をしようとすると、高い手数料を超える運用の収益を上げなければ投資成績がプラスになりません。

そして、さきほど定年後の投資は失敗できないことをお話ししました。

そのためにはコストがやすく、それなりのパフォーマンスを出してくれる金融商品を買うべきであるということも説明しました。

つまり、手数料の高い運用商品をすすめる時点で、窓口担当者と運用相談に行く人とは利益相反の関係になってしまうのです。

ですから、退職金に関してはまず自分で考えるということが大切になってきます。 

ではどんな商品がおすすめなのか。私はズバリ、手数料の安い外貨建ての「インデックス投信」を長期・積立・分散で買うことをすすめています。インデックス投信というのは、株価指数(インデックス)に連動して動く投信で、インデックスの構成銘柄に分散して投資します。インデックスをそのまま受け入れるので、アクティブ型投信に対してパッシブ型投信と言われています(アクティブ型というのは、積極的にリスクを取りに行く運用という意味で、株式の銘柄をファンドマネージャーが選別し、株価の上がりそうな株に投資していくものです)。

「そういった投資で収益は上がるのか?」と思うかもしれませんが、インデックス投信の上昇率を上回る運用成績を上げてきたアクティブ型投信は全体の3割もない、というのがこれまでの長年の実績です。

つまり最も大事なポイントは「手数料が安い」こと。インデックス投信では銘柄選定のための企業分析などをやる必要がないので低コストなのです。投信の手数料は3種類あって、買う時の手数料、運用管理の手数料(信託報酬と言います)、売る(換金する)時の手数料。今は投信の間の競争も激しくなり、日本の投信でも買う時と売る時の手数料はゼロという投信が増えてきました。まずそういうものを選びましょう。

とくに毎月積み立てで買う場合は買う手数料がゼロ(ノーロードと言います)でないとパフォーマンスが悪化します。

3つの手数料の中でいちばんかかるのが「信託報酬」で、投信を持っている限り毎日ずっとかかり続ける手数料になります。この信託報酬ができるだけ安い投信を選ぶのがコツです。わずかな料率の差でも、ずっとかかり続ける手数料なので、長期投資をする間に大きな差になってきます。

できれば外貨建てに

そして、できれば、外貨建てにすることをおすすめします。

私たちは日本円で銀行預金を持っているので、ドル建ての金融資産をある程度のボリュームで持っていたほうが安全でしょう。米ドルは世界の基軸通貨であり、世界で最も信用力が高いので持つなら米ドル建てです。それからずっと人口が減り続けて1億人を切るといわれている日本国の通貨(円)よりも、今後2050年に向けて人口がさらに1億人増加して4億人を超えるといわれる米国の通貨(米ドル)のほうが強くなる、すなわちドル高・円安になる可能性が長期的には高いと考えられます。

したがって、外貨建ての投信を、あらかじめドル円の為替レートを予約して確定しておく「為替リスクヘッジ」をつけずに買うことをすすめます。

さて、最近よく話題にあがる、2018年1月に財務省の肝いりでスタートした「つみたてNISA」はなぜ、優れた制度なのでしょうか?

それは「長期・積立・分散」というコンセプトで投資するための制度設計になっているからです。非課税枠が毎年40万円で20年間、合計800万円の投資という形になっています。枠の持ち越しはできないので、非課税枠をフル活用するには、毎年40万円ずつという定額で積立投資することになります。

一般的には、毎月定額で積み立てることが多く、12カ月均等割りすると毎月3万3333円となります。20年間の投資制度だから若者向けというイメージがあるかもしれませんが、実は定年世代にこそ向いている制度だと私は考えています。

若い人は教育費など何かと急な資金が必要になったりするので、思ったより毎月一定額を積立投資できる人は少ないものです。その点、キャッシュフローが安定的になる高齢者のほうがむしろ積立投資に向いていると思うのです。

採用されている投信のラインナップも利点

50歳からはじめれば、70歳になってまとまったお金がはいってきます。

繰り越された年金と合わせていけば、お金の不安がやわらいでいきませんか?

「つみたてNISA」が優れているもう1つのポイントは採用されている投信のラインナップです。一般NISAに比べて採用基準が厳しく、実は手数料の高い投信が排除されているのです。日本には6000本以上の投資信託があるのですが、つみたてNISAの対象となっている投信はわずか200本程度です。

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『定年後のお金の不安を解消するならこの1冊! 定年ひとり起業マネー編』(自由国民社) クリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします

これらはいずれも比較的手数料の安い良心的な商品で「長期対象として選んでも資産形成に資する」と金融庁がいわばお墨付きを与えたような投信ばかりです。

何が良心的かと言うと、まず購入時の手数料がゼロのノーロード投信しかありません。毎月積立投資をするにはこれは重要です。また、信託報酬率も極端に高いものは排除されています。そうは言っても、信託報酬率に差はありますし、外貨建てでない投信もあるので、この中でも選別は必要です。

ただ、6000本ある投信から200本まで絞り込んでくれているので、格段に選びやすくなるでしょう。

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提供元:「積立投資」65歳以降が不安な人に薦めたい超利点|東洋経済オンライン

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