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2022.04.27

周りに「話しにくい」と避けられる人の残念な思考|人の話を聞かず自分の話ばかりしていませんか


周りから「話しにくい人」と思われている人には納得の共通点が(写真:metamorworks/PIXTA)

周りから「話しにくい人」と思われている人には納得の共通点が(写真:metamorworks/PIXTA)

累計250万部以上の書籍を手がける編集者である一方、ドラァグクイーンとして各種イベント、メディア、舞台公演などに出演する村本篤信氏による連載「話しやすい人になれば人生が変わる」。エンターテインメントコンテンツのポータルサイト「アルファポリス」とのコラボにより一部をお届けする。

「アルファポリス」 ※外部サイトに遷移します

「話しにくい」と思われる人の特徴の第2弾です。前回は「話の聞き方」に焦点をあてましたが、今回は「話しにくい人だと思われてしまう、話し方」について、お伝えしていきたいと思います。

前回 ※外部サイトに遷移します

アルファポリスビジネス(運営:アルファポリス)の提供記事です

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みなさんの中に、しょっちゅう「ムカつく」「嫌い」などと言っている人、「疲れた」「だるい」などが口癖になってしまっている人はいませんか?

もちろん、本当に腹が立ったとき、本当に疲れたときなどに、ついそうした言葉が出てくるのは仕方がないことです。最近、「ネガティブな言葉を、ポジティブな言葉に言い換えましょう」といった趣旨の本をよく見かけますが、ときにはネガティブな感情にふたをせず、ダイレクトに表現したほうがすっきりすることもあります。

しかし、ネガティブなこと「ばかり」言ってしまうのは考えものです。

出会い系アプリのプロフィールで考えると…

たとえば、あなたが出会い系アプリで出会いを探しているとします。プロフィール欄に「好きなもの」がたくさん書いてある人と、「嫌いなもの」がたくさん書いてある人、どちらのほうが「話しやすそう」と感じますか?

どちらかといえば「好きなもの」を書いてある人のほうが話しやすそうだと感じ、「嫌いなもの」がたくさん書いてある人に対しては「気難しそう」「話しにくそう」と思うのではないでしょうか。

また、自分自身が「疲れた」「だるい」と言ったり、周りの人がそうした言葉を口にしているのを聞いたりすると、「疲れのイメージ」「だるいイメージ」が脳内に呼び起こされ、本当に疲れてしまったり、だるくなってしまったりすることがありますし、「楽しい」「うれしい」と言ったり、そうした言葉を聞いたりすると、本当に楽しくなったりうれしくなったりします。

「話していて楽しい気分になる人と、どんよりした気分になる人、どちらと話したいか」と聞かれたら、多くの人は前者を選ぶのではないでしょうか。

「悪口」「陰口」にも注意が必要です。

私は何も、「悪口や陰口を言うな」と言うつもりはありません。悪口でも言わないとストレスがたまって仕方がないときはありますし、私も、悪口や陰口を言うことはあります。

ただ、何人かで話していて、誰かが席を立ったとたんにその人の悪口を言ったり、「自分以外はみんな敵」とばかりに、いろんな人の悪口を言ったりすると、周りの人たちから「この人、私がいないところでは、私の悪口言ってるのかなあ」と思われてしまい、距離を置かれることになりかねません。

ですから、話しにくい人だと思われないためには、悪口や陰口についても、「言いすぎない」ことを心がけたほうがいいでしょう。

「言わなくていいこと」まで言ってしまう

なお、世の中には「言わなくてもいいことを言ってしまう人」「つい余計なことを言ってしまう人」が一定数存在します。

たとえば、子どもが生まれて喜んでいる人に「でも、これから教育費とか大変だよね」と言ってしまったり、大きな仕事を受注して部署のみんなが喜んでいるときに「忙しくなるの嫌だなあ」と言ってしまったり。

このような場合、たいていその人に悪気はありません。

本人はおそらく、純粋に思ったことを言っただけであったり、場合によっては相手を心配しているつもり、親切のつもりだったりします。自分の発言が相手を嫌な気分にさせているなどとは、夢にも思っていないことが多いでしょう。

つきあいが長く、包容力のある相手であれば「この人はこういう人だから」「悪気はないし、裏表もないから」と許してくれるかもしれませんが、そうでない人からは「うれしいことがあっても、水を差されてしまうから、あの人には話さないでおこう」と思われてしまう可能性が高いといえます。

いつでもどこでも誰に対しても、自分のことばかり話してしまう人も、人を疲れさせ、「できれば話したくない」と思われがちです。

もちろん、その人の話術がたくみだったり、話の内容がおもしろい(その場にいる人の興味をひく)ものだったりする場合は、何の問題もありません。

ところが、自分の話ばかりしてしまう人には、往々にして、

■誰かがうれしかったこと、悲しかったこと、腹が立ったことなどを伝えようとしているときに、「私の場合は」と自分の話にもっていってしまう
■みんなが何らかの話題で盛り上がっているときに、単に自分が話したいだけの話題をぶっこんでくる
■自分の家族や友だちなど、その場にいる人がまったく知らない人のエピソードを話す
■本人だけがおもしろいと思っている話や自慢話などが多い
■ディテールの説明が多く、話が長く、いつゴールにたどり着くのかまったくわからない

といった特徴があります。

何らかの話題で盛り上がっているときにたびたび遮られたり、ほかの人の話も聞きたいのに、興味のない話ばかり聞かされたりすると、多くの人は「えーっと、今、何の時間だっけ」と思ってしまうものです。

しかも、マラソンや山登りをしているとき、「今、どのあたりにいるのか」「あとどのくらいでゴールにたどり着くのか」が見えないと、道のりが異常に長く感じられるように、いつ終わるのかわからない自分語りは、聞いている人の疲れを倍増させます。

「話し手の技術がよほど高くない限り、誰かの長い話につきあわされている人は、十中八九うんざりしている」。そう考えて間違いないと、私は思います。そのうえでどう行動するかはその人の自由です。

話しやすい人だと思われたい人は、「自分の話ばかりしないように気をつける」「話の要点を簡潔にまとめる」といったことを心がけましょう。自分で問題点に気づくのはなかなか難しいので、遠慮なく意見を言ってくれる信頼できる友人に、ときどき話し方をチェックしてもらうのもいいかもしれません。

しかし、なかには「相手がうんざりしていようとなんだろうと、私は自分の話したいことを話したい」という人、自分の話ばかりするのをどうしても止められない人もいるかもしれません。

その場合、どんなに自分の話をしても聞き流してくれる、包容力のある(もしくは、基本的に他人の話をちゃんと聞いていない)人以外から敬遠されても、「仕方がない」とあきらめましょう。あなたに自分の気持ちを優先する自由があるように、相手にも自分の気持ちを優先する自由があるのです。

自分の話ばかりしてしまう人の心理については、別の機会にあらためて考察します。

コミュニケーションはギブ・アンド・テイク

「自分の話ばかりするのはダメと言ったり、自分の話をしないのはダメと言ったり、どっちが本当なの?」と思われるかもしれませんが、どちらも本当です。

コミュニケーションの基本は「ギブ・アンド・テイク」「コール・アンド・レスポンス」であり、一方だけが一方に与え続けるという関係性には、どうしても無理が生じやすくなります。

世の中、何事もバランスです。「過ぎたるは猶(なお)及ばざるが如し」といいますが、どんなに「良い」とされることでも、やりすぎたり多すぎたりすると、必ず何らかの弊害が生じます。「これが絶対的に正しい」「これだけやっておけばいい」といいきれることは、ほとんどありません。それが、この社会のおもしろさであり難しさなのです。

話を元に戻しましょう。

自分の話をまったくしない人、自分の意見をまったく言わない人は、どうしても「得体の知れない人」「何を考えているのか、いまいちよくわからない」と思われやすく、なかなか信頼関係を築くことはできません。

心理学の用語で、「返報性の原理」という言葉があります。これは、「誰かに何かをしてもらったとき、『お返し』をしたくなる」という心理のことです。

贈り物をされたときや仕事を手伝ってもらったとき、(それが本当に欲しいものだったかどうか、助かったかどうかはともかくとして)多くの人は「借りができた」と感じ、「何らかの形でお返しをしなければ」と思うのではないでしょうか。

この原理は、信頼関係の形成にもあてはまります。

自分のことを包み隠さず話すことを「自己開示」といいますが、あなたが自己開示を行うと、相手は「これだけ自分のことを話してくれたんだから、こちらも自分のことを話さなければ」という気持ちになります。そして相手が自己開示を行うと、相手の脳は「自分はこれだけプライベートなことを話しているのだから、この人を信頼しているのだ」と錯覚します。

このように、互いに自己開示を行うことにより、「この人のことは信頼できる」「この人になら何でも話せる」という信頼関係が育まれていくのです。

逆に、自分のことをまったく話さなければ、相手は「この人は自分のことを信頼してくれていないんだな」と感じ、相手もあなたに対して心を開いてくれません。

もちろん、いつでもどこでも誰に対しても、脈絡なく自己開示していたら、ただの「自分のことばかり話す人」になってしまいますし、話したくないことまで無理に話す必要もありませんが、適度に自分のことや自分の考えを相手に伝えることは、信頼関係を築き、話しやすい人だと思われるうえでは必要不可欠なのです。

「返報性の原理」を悪用する人も

なお、これは完全に余談ですが、世の中には「返報性の原理」をわざと、もしくは知らず知らずのうちに悪用する人もいるので、注意しましょう。

たとえば、意味もなくプレゼントを贈ってくる人。

純粋に「見返りを求めず、相手に喜んでほしい」という人もいますが、なかには、一方的に「貸し」を作り、相手の心を縛りつけようとする人もいます。また、詐欺師なども、まず自分のこと(本当のことかどうかは別として)を話すことで、ターゲットからの信頼を得ようとします。

あなたが人から何かをしてもらったとき、自己開示されたときは、感謝しながらも、いたずらに「返報性の原理」に縛られないよう、気をつけましょう。

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提供元:周りに「話しにくい」と避けられる人の残念な思考|東洋経済オンライン

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