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2022.02.24

気付きにくい「冬季うつ」を防ぐ5つの生活習慣|「食欲が増進する」「眠くて仕方がない」に注意


冬の時期になりやすい「冬季うつ」。その解消方法をお伝えします(写真:プラナ/PIXTA)

冬の時期になりやすい「冬季うつ」。その解消方法をお伝えします(写真:プラナ/PIXTA)

こんにちは。生きやすい人間関係を創る「メンタルアップマネージャⓇ」の大野萌子です。

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日照時間が短く、太陽の光を浴びる時間が少なくなっている冬の時期は、神経伝達物質であるセロトニンが減少し、脳の活動が鈍くなり心身のリズムが狂いやすくなります。気圧の影響を受けて頭痛などの体調不良を起こす方々が多いように、こうした季節変動に影響を受けやすい人も多く、「冬季うつ」と呼ばれ、季節性気分障害などと診断されることもあります。

本来は春が近づくにつれて解消に向かうことが見込まれるのですが、長引くコロナ禍で引きこもりがちになっている方も多く、さらにこれからは花粉の飛散も気になり外出を控えてしまいがだと、症状が改善されないまま継続し、本格的なうつに移行してしまうことも懸念されます。そうならないためにもいくつか解消方法をお伝えしたいと思います。

一般的なうつ症状と「真逆」

そもそも、冬季うつとはどんな症状なのかというと、「気分が落ち込みやすく、気持ちが晴れない」「心身ともに疲れやすい」「何をするにも億劫になる」「集中力が保てない」など、一般的なうつ症状と同じようなことがあげられるのですが、大きく違う点は、「食欲が増進する」「眠くて仕方がない」という点です。一般的な「うつ症状」は、「眠れない」「食欲がない」などがあげられますので真逆です。

特に炭水化物等を欲し、その結果として体重が増えることが多い傾向があります。正月太りの名残りだと思っていたら、そうではないということも十分にありうるのです。よく眠れているし、食欲もある、にもかかわらず身体が思うように動かない、気持ちが落ち込むことが多いなら、改善策に取り組む必要がありそうです。

冬季うつは、身体が重く、とにかく何かするのが面倒になりがちです。
面倒になるとさらに動かないという負のスパイラルに入り、コロナ禍ということもあり、外出も人と会うことも避けられるならそれはそれでよいと、どんどん孤立してしまうケースも見られます。するとさらに症状は悪化します。ではどうしたらよいのでしょうか。

まずは、朝起きたらカーテンを開けて、日の光を浴びましょう。

早朝に起きる方は、この時期まだ薄暗いかと思いますが、それでもまずはカーテンを開け、日の光の入る準備をしましょう。できれば、数分間でよいので換気も一緒にできるといいですね。

次に、朝食をとること。血糖値を上げることが大切です。起き抜けに食べられないという方やそもそも朝食をとる習慣のない方は難しいかもしれませんが、フルーツやヨーグルトのようなものを前日から用意しておいて少し口にするだけでもいいと思います。たっぷりのミルクやお砂糖を入れたコーヒーなども、お勧めです。

そして、体を動かすこと。通勤している方は、駅までの道順を変えてみる、少し遠回りする、駅で階段を使うなど、毎日無理なくできることを継続しましょう。在宅ワークの方は、ラジオ体操などの音楽をかけながらの一定の軽い運動が効果的です。サブスクの音源や、YouTubeなどを利用してみるのもいいですね。

料理はいい刺激を脳に与えてくれる

そして、料理です。これも習慣のない方には難しいかもしれませんし、頼めば届けてもらえる時代でもありますが、毎日のことなのでトライするチャンスはたくさんあります。「これおいしそう!」「これなら作れるかも」を原動力に取り組めるといいと思います。

普段、料理されている方も、同じメニューがルーティンになっていることもあると思います。目先を変えて動画などを参考にしながら新しいメニューに挑戦するのもよいですし、多種多様なミールキットも出回っていますので、お手軽で楽しめると思います。

料理は、触覚、味覚、嗅覚など五感をすべて使うので、いい刺激を脳に与えてくれます。実際に、料理をしなかった方が、少しずつ自炊するようになってから、うつ症状の回復が見られるケースは結構ありますし、また炭水化物に偏りがちな食生活を見直し、バランスよく食べるという習慣にもつながりやすいので、よい生活環境への相乗効果があります。

最後に、脳によい刺激を与えるということでは、人と話すことも大切です。気持ちや日々の出来事を言葉に出すことでカタルシス効果(心の浄化作用)が得られ、気持ちの整理につながります。今まで以上に、家族との会話を大切にできるといいですね。友人、知人などとのつながりも、音声ツールやネットを通じてのやり取りも慣れてきていると思いますので、大いに活用していただければと思います。

冬季うつは、4月頃までには徐々に症状が解消されることが多いですが、引きこもりになりがちな背景がそろっている昨今ですので、積極的に精神的なコンディションを高められるよう工夫することをお勧めします。気分が落ちたまま、年度替わりを迎えることを避けましょう。心身の状態を良好に保つことが、ウイルスなどへの予防にもつながると思いますので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。

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提供元:気付きにくい「冬季うつ」を防ぐ5つの生活習慣|東洋経済オンライン

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