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2021.12.22

IKKOさんが「人生を明るく生きる」ためにやめた事|「悩む時間」や「孤独な時間」とどう付き合う?


「悩む時間」は背負い投げ!(写真:大和書房提供)

「悩む時間」は背負い投げ!(写真:大和書房提供)

美容家・IKKOさんによる6年ぶりのエッセイ『1ミリの優しさ』。本稿では同書より、IKKOさんがこれまでの人生で前向きに生きるために「やめたこと」を5つ紹介する。人間関係に悩み、さまざまな苦労を重ねたからこそ語れるメッセージとなっている。

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1日1ミリでも前に進めば大丈夫

(1)「悩む時間」は背負い投げ

私自身、若い頃は悩み事にたくさんの時間を費やしていました。でも「どうしよう、どうしよう」と頭の中に溜めていても、ただ時間が過ぎていき、エネルギーを消耗してしまうだけだと気づいたのです。

だから、「今できることはなんだろう」と考えていくことが重要ね。起きてしまったことを悩むのは時間の無駄でも、これからできることを考える時間は無駄じゃない。

1日1ミリでも前に進めば大丈夫。少し後ろに下がっても、また1ミリ前に進めばいいの。ほんの少しずつであっても時間が経てば前に進んでいるものだから、この悩みに関して自分は何ができるだろうと、解決させていきましょう。長い人生だから、焦らない、焦らない。ただし、迷惑をかけた方のことはしっかり考えるように。

(2)ぼーっとする時間を恐れない

私は40代になり、過労などが原因で、パニック障害を発症しました。そのときに大切だったことは2つ。それは「大丈夫、大丈夫」という気持ちを持つこと。そして体を楽にし、ぼーっとする時間を毎日少しでも作ることでした。

パニック障害は、極度の緊張やストレス・不安などを抱えたときに起こります。私がパニック障害になって助けられたのは、「大丈夫、大丈夫」という言葉。ある人に「大丈夫、一生懸命生きた勲章よ」と言われたときに、私は気持ちが少し楽になったような気がしました。

また、しんどいときは、「ゆっくりゆっくり、ぼーっとしながら、だらしない生活を送りなさい」と、休息を与えられたと思って、その時期は好きなことだけをやるようにしました。

胸のあたりが穏やかになる瞬間が来ると思うから、焦らずゆっくりと過ごすこと。それと、呼吸をゆっくりゆっくり保ちながら、空気の綺麗なところでウォーキングを行うことも大切でした。働きすぎて疲れ果てる前に、きちんと休む時間をとることが重要ですね。

「孤独な時間」も大切

(4)「間違ってはいけない」「失敗してはいけない」はダメダメ

20代の頃、フリーでヘアメイクをやっていたときに大失敗をして、お客様から気に入ってもらえずに、凍る思いをしました。それがトラウマで「失敗してはいけない」ということが頭から離れなくなったのです。

それから2年が経ち、事務所に入ってからもしばらくは、トラウマが続いていました。「また失敗する」という不安が続いているうちはダメだと感じ、イメージトレーニングを取り入れるようにしました。

「大丈夫。上手くできる。私は上手、上手」と思い込むことを続けるうちに、トラウマが徐々に消えていったのです。物事にチャレンジするときには、失敗したことを頭に思い浮かべると悪い結果になってしまうから、上手くいくことをイメージトレーニングしたほうが成功していくものだと思うのです。人生、「思い込み」も大切ですね。

(4)孤独な時間を否定しない

私は幼少期から19歳まで、殻に閉じこもっていたときがあります。そして今でも、仕事以外では最低限の人にしか会わない生活で、孤独な時間はたくさんありますが、不思議と「孤独で寂しい」という気持ちにはなりません。

孤独には悪いイメージが浮かぶかもしれませんが、誰かと一緒にいて、無理に合わせないといけないなら、むしろ自分の好きなことをする時間がとれるほうが心地よいと感じます。今はいろんなモノやコンテンツが溢れているから、孤独に陥っても自分の楽しみ方をチョイスできる時代ですね。

だから孤独を感じたときは、自分の趣味に対してコミュニケーションを図っていけると前向きに考えればいい。私には見たい動画が山ほどあるの。移動先にタブレットを忘れたときには、待ち時間の過ごし方に困るほどにね。孤独は決して悪いものじゃなくて、むしろ自分の「好き」と向き合えるチャンスの時間。孤独な時間も愛しましょう。

あるタンゴ歌手が見せてくれたもの

(5)「変なプライド」は捨てる

30代の経営者時代、教育することの難しさに随分悩みました。自分のプライドが邪魔をして部下や弟子にしっかりと教えられなかったのです。経営者として向いていないのではと感じていた中、人生が一変する出来事がありました。

記事画像

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転機は38歳。あるタンゴ歌手の方のメイクをしていたときです。

その方はコンサート会場に車椅子で来られていました。脚を怪我して立ち上がるのも辛いのに2時間半の公演をしなければいけない状況でした。まもなくして開演すると、車椅子から降りてステージに立ち、15センチものヒールを履いて何事もないかのようにタンゴを唄ったのです。幕が下りた瞬間、膝から崩れ落ちて車椅子に乗り、会場を後にしました。

その姿を見て、本当の「プロフェッショナル」とはこのことかと感じたのです。私よりもっと大変な人が、自分の選んだ道をプロとして全うする姿を見て心が震えました。私の悩みなんてたいしたものではなかった。

カッコつけずに部下や弟子に、恥ずかしいこともさらけ出していいんじゃないか。踏み出す勇気を失っていたんじゃないか。と気づきました。それからは変なプライドは捨て、弟子たちに「口紅を1ミリでも綺麗に引ければいい」という姿勢を見せるように意識したの。そうして仕事への情熱がもう一度芽生え始めたのです。

ここまで読んで下さった皆様に、心から感謝いたします。人生がうまくいかないとき、立ち止まってしまったときには、「苦しいときや辛いときに頑張るのは難しい。だから、1日1ミリでも前に進めば大丈夫。少し後ろに下がっても、また1ミリ前に進めばいい」。

この言葉を思い出して。

焦らず、ゆっくり、ゆっくり。

今回のメッセージが、どこか1つでも、じんわりと響いてもらえたら嬉しいなと思います。

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提供元:IKKOさんが「人生を明るく生きる」ためにやめた事|東洋経済オンライン

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