2021.12.08
日本人も多い「絵を描くのが苦手な人」4大根本NG|「絵心ないコンプレックス」一瞬で解消します!
誰でも30分で絵が描けるようになる「キスラー式メソッド」。「『絵を描くのが苦手な人』がやりがちな4大根本NG」をご紹介(写真:ペイレスイメージズ1(モデル)/PIXTA)
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世界で最も人気のある著名な絵画講師のひとりで、アメリカの大人気番組『マーク・キスラーのイマジネーション・ステーション』の司会を長年務めるマーク・キスラー氏。
優れたテレビ番組、テレビ業界の功績に与えられる、最も権威ある文化賞のひとつ「エミー賞」も受賞し、2011年に出版した初の著書『You Can Draw in 30 Days』(未邦訳)は、世界中で大ベストセラーとなるほど、人気を博している。
そのキスラー氏がこの度、前著をさらに進化させた「超時短30分バージョン」として、「キスラー式メソッド」をすべて1冊に凝縮した『誰でも30分で絵が描けるようになる本――たった「4つのステップ」で、驚くほど絵が上手くなる!』を上梓した。
「わかりやすく」「親しみやすく」「ユーモアに満ちた」解説が添えられた本書は、キスラー氏にとって待望の初の日本語の訳書でもある。
「誰でも30分で絵が描けるようになる!」という「キスラー式メソッド」とはどんなものか。本書の内容を再編集しながら、日本人にも多い「『絵を描くのが苦手な人』がやりがちな4大根本NG」を紹介する。
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「絵が苦手な人」には共通の特徴がある
みなさんは、絵を描くことが好きでしょうか? 子どものころはスケッチブックや画用紙などに、のびのびと「お絵描き」を楽しんでいたのに、「大人になってから、まったく描かなくなってしまった……」そんな人も多いかもしれません。
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私は長年、絵の描き方を教えるなかで、絵を描くことに対する「苦手意識」をもつ人に数多く出会いました。描く前から、失敗したり、笑われたりすることを恐れているような人もいます。
そんな人でも、私のレッスンを通して、「ちょっとしたコツ」をつかめば、絵がたちまち上手くなります。
私が考案した「30分メソッド」は、いつでも好きなときに通える「絵画教室」のようなもの。「どんな人でも」あっという間に驚くほど上手く絵が描けるようになります。もちろん「絵が苦手な人も」です。
長年の経験から、絵が苦手な人には「共通の特徴」があるように感じます。本記事では、私が考える「絵が苦手な人がやりがちな4つのこと」を、「上手な絵を描く秘訣」とあわせて紹介します。
絵が苦手な人に多い1つめの特徴は、「下描きをせずに描いてしまう」ことです。
上手な絵の第一歩は「設計図」から
【NG1】「下描きをせずに」描いてしまう
たとえば、「ペンギンを描いてみましょう」と言われて、あなたはどこから描き始めるでしょうか? 「愛らしく広げた羽」でしょうか、「くちばし」でしょうか。ペンギンらしい特徴をとらえようと、さっそく鉛筆を動かす人も多いと思います。
しかし、やみくもに鉛筆を走らせ、「見たまま」を描こうとすると、失敗することが多いものです。足先など「細部の描写」が不安になったり、完成させたあとで「全体のバランス」が気になってしまったりします。
私の「30分方式」では、すぐに鉛筆を動かしたりはしません。はじめに「ペンギンは、どんな図形で構成されているのか」を見極めて「設計図」を作成するのです。
そのような視点で見ると、体は「大きなアーチ状の図形」で、羽は「半楕円形」で、足は「小さな長方形」で構成されていることがわかります。
一見、独特に見える体型も、「おなじみの図形」を組み合わせたものだと考えれば、ペンギンを描くのはそう難しくないのです。
この段階では、足先やくちばしなど「細かいパーツ」は、まだ気にしなくて大丈夫です。「設計図」を仕上げたあとで、「細かいパーツ」を描き込んでいくほうが、ずっと簡単だからです。
本書のレッスンでは、はじめに絵の題材をシンプルな図形に分解し、配置し、「設計図」を描く(出所:『誰でも30分で絵が描けるようになる本』)
絵が苦手な人に多い2つめの特徴は、「平面的に描いてしまう」ことです。
【NG2】「平面的に」描いてしまう
さあ、「ドーナツを描いてみましょう」と言われたら、どんな風に描きますか? 小さな円の外側に、ふた回りほど大きな円を描いて「完成!」でしょうか。
絵が苦手な人に限って、このように「平面的に」描いてしまいがちです。多くの物体がもつ「厚み」や「丸み」「奥行き」などを表現していないことになります。
逆に、「上手な絵」(思わず手を伸ばしたくなるドーナツ)を描くためには、「3Dに見える」こと、つまり「立体感」が欠かせません。
「陰影」をつけると「立体的な絵」が描ける
私が考案した「30分方式」のなかで「立体感を出すための簡単な方法」のひとつが「陰影」をつけることです。
たとえば、身近な野菜、パプリカは、光の当たる場所「ハイライト」を意識して陰影のつけ方を学ぶのに、とてもよい題材です。うまく表現できると、「つややかな表面」に光が反射して、新鮮そうに輝いて見えます。
まずは「どこに光が当たっているか」を確認して、その反対側に影を描きこみ、「ハイライト」の部分は白いまま残しておくのです。そうすることで、「物体の丸み」や「光沢」を上手く表現することができるのです。
立体感を表現するために最適な題材「パプリカ」も、レッスンに取り上げている(出所:『誰でも30分で絵が描けるようになる本』)
レッスンをくり返すうち、まるでスケッチブックから飛び出してきそうな、本物そっくりのいきいきした絵を描くことも、夢ではありません!
絵が苦手な人に多い3つめの特徴は「描くときに紙を動かさない」というものです。
【NG3】「紙を動かさずに」描いてしまう
絵を描くときは、一定の向きでなくても、紙を90度回転させたり、さかさまにして描いたりしてもよいのです。当たり前のことのように思われがちですが、「絵が苦手」な人ほど、「描くときに紙を動かす」ということを意識していない人が多いのです。
たとえば、カーブを描くとき、わたしの場合は、向こうから手前に「引く」より、手前から向こうに「押し出す」ように描くほうが上手くいきます。それは、人によって異なるので、「どの方向から描くのが自分に合っているか」まずは、やってみましょう。
カーブを描くとき、人によって描きやすい向きがある。まずは試してみよう(出所:『誰でも30分で絵が描けるようになる本』)
「描きやすい方向」がわかったら、あるいは「苦手な方向のカーブ」を描きたいときには、紙をさかさまにしてみると、上手く描くことができます。「紙の向きひとつ」で描きやすくなるなら、ぜひ「紙を動かして」描きやすい形で描いていきましょう。
【NG4】すべて「自分の手だけで」描こうとする
最後の4つめは、「絵を上手に描くための『小道具』は身近にいくらでもあるのに、それを一切使わない」ということです。すべて自分の手で描くには、よほど慣れた人でないと、綺麗な直線や曲線を描くのは難しいのです。
たとえば、「楕円」を描きたいと思ったら、自分の指をなぞって描くことも可能です。きれいな円を描きたいと思ったら、紙コップや硬貨を使えばいいわけです。
私のレッスンでは、「紙コップで円を描く」「自分の指をなぞって楕円を描く」といった方法が登場します。これについても、ただ道具を使っているというだけで、邪道でも何でもありません。これを私は「小ワザ」といいます。そのほうが、きれいな形を描けるなら、そうするべきです。
円を描きたいときは、紙コップの底をなぞっても。身近なものを取り入れて、描きやすい方法を探るのがキスラー流(出所:『誰でも30分で絵が描けるようになる本』)
「ちょっとしたコツ」で、絵は一瞬で上手くなる!
これまで「絵が苦手」と感じていた人も、「描く対象を構成する図形」を見極めて、「立体感」を出すコツをつかめば、見違えるような絵が描けます。
そして、必要に応じて、「紙の向き」を変える、「身近な小道具」を使うなど、自分に合った方法を取り入れてみましょう。そうすることで、絵を描くことが楽しくなり、「自分にも描ける!」という自信につながっていきます。
私が「30分方式」を考案したのは、みなさんに自信と勇気、そして基本的な技術の提供をするためです。
ちょっと絵が描けると、仕事でも日常生活でも、何かと便利なものです。それに絵を描くのは、なんといっても楽しいものです。
ぜひ「キスラー式30分方式」を通して、たくさんの人が絵を描くことへの「苦手意識」から解放され、楽しんでくれたら、私にとって、これ以上の喜びはありません。
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提供元:日本人も多い「絵を描くのが苦手な人」4大根本NG|東洋経済オンライン