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2021.09.29

「何をやっても続かない人」が言いがちな言葉4つ|その口癖がやる気を失わせているかもしれない


いろいろ始めてもなぜか長続きしない…そんな人に多い口癖とは?(写真:jessie /PIXTA)

いろいろ始めてもなぜか長続きしない…そんな人に多い口癖とは?(写真:jessie /PIXTA)

メンタルコーチングをした星稜高校野球部が甲子園決勝進出を果たし、女子スピードスケート髙木菜那選手は平昌五輪で2つの金メダル獲得するなど、メンタルコーチとしてビジネスとスポーツの両分野で実績を残してきた飯山晄朗氏。本稿では、『百年メンタル〜心の調子をキープする言葉の取扱説明書』の著者でもある同氏が、結構多い「何をやっても続かない」という人に見られる口癖について解説します。

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言葉遣いを変えて感情をコントロール

「何をやっても続かない」「やる気が出ない」。メンタルコーチングをしていると、多く寄せられる悩みの1つです。こうしたメンタルに関する不安・不調を脱するカギはまず、「自分の感情をコントロールする」術を知ることです。

私はメンタルコーチング歴15年、これまで2万人以上の方と向き合い、脳科学と心理学に基づいたトレーニングによって多くの方のメンタルを改善してきました。メンタルトレーニングというと、「心を強く」というイメージをお持ちかもしれませんが、少し違います。

私が専門とするメンタルトレーニングにおいて、もっとも重要なものは「感情をコントロールすること」であり、「心の安定」を最優先に目指すイメージです。なんらかの状況において、必要以上にプレッシャーを感じるなど、感情がよくない方向に動いたときに、その感情をきちんとコントロールしてよい方向に導くことです。

結果を左右するのは、感情をコントロールする方法を知っているかどうか。そして、そのうえでトレーニングを積んで実際に感情をコントロールできるかどうか。それだけのことです。それは誰もができることであり、そうできている人について、周囲の人が「あの人は心が強い」「メンタルが強い」というふうに表現しているに過ぎません。

メンタルトレーニングで大事なことは、「心がよくない方向に動いたとき(動きそうなとき)の対処」です。では、そこへの適切なアプローチは何なのか。

私が長年のメンタルコーチングを通して確信している答えは、「言葉遣い」を変えれば、着実に好転していくということです。実際に、これまで徹底した「言葉遣い」に対する指導によって、受講者がオリンピックで金メダル獲得や全国技能五輪で2年連続優勝など、さまざまな成果を残すことができています。

例えば、目標を立てるときに「〜したい」と願望を口にすることもあるかもしれません。これは、本気で達成しようとする物事がある時にモチベーションを削いでしまうマイナス言葉なのです。

どのように改善していけばいいのか。この記事では、「マイナスの言葉」からメンタルを安定に導く「プラス言葉」への言い換えをご紹介しています。よくやりがちな4つシチュエーションを例にして、やりがちな口癖とその対処法をお教えいたします。

実は「あきらめの感情」が入っている

(1) 「〜したい」

「〜したい」という言葉は責任やプレッシャーから解放させる役割があるため、夢や願望を描くときには必要かもしれません。

しかし、その一方であきらめの感情も入ってしまっているのです。「できれば」という裏には「条件が整ったら……」、「努力したい」という裏には「努力はするが……」といった〝言い訳〞が隠れてしまっています。そこで、「〜したい」という言葉は「〜する」「〜できている」と言い換えていただきたいのです。

実は、脳は「〜する」や「〜できている」という断定・進行形の言葉にだまされてしまい、そのことを勝手に実現しようとする性質があります。ですから、本気で物事に取り組みたい時には「できる」という断定の形、もしくは「できている」という進行形の言葉が有効です。

「できたらいい」は「できる」に。「努力したい」は「努力する」に変換しましょう。そうすることで、脳は錯覚を起こして、「そうなんだ」「そうなるんだ」と思い込み実現しようとします。「〜したい」と「〜する」には言葉以上の差があるのです。

(2) 「(やりたいことは)密かに始めよう」

やりたいことを口にしないということは、それを誰も知らないということです。結局、誰もサポートも応援もできない状態ですね。

心理学では、「観察者効果」という言葉があります。誰かに観察されていることで、観察される側の心に影響を及ぼすというものです。例えば、野球のホーム試合で勝率が上がるのは、ファンである観客からの好影響がありますね。

ですから、自分がこんな目標があると発信することから初めて、サポートする人が生まれて心にプラスの影響をもたらしてくれるのです。逆に1人で始めたことは、いつの間にかフェードアウトすることが多いのです。

それは気持ちが「自分だけのため」となっていることが大きいのです。自分だけが見ている日記よりも、誰かが見ているSNSでの発信の方が長く続くはずです。人から見られていることがわかると、諦めにくいメンタルに変わります。気軽に発信していきましょう。

始めからあれこれ手を出すと…

(3)「あれもこれもやろう」

目標達成のためにやることをリストアップするといろんなことが出てきますね。しかし全部やろうとすると、失敗に終わることがあります。時間と労力、お金、は有限です。あれもこれもやろうとしても、時間、労力、お金が分散してしまいます。だから、優先順位を作ることが大事なのです。

まずはこれ、次はこれ、と1つ1つに集中する。他のことは捨てるのではなく、一旦置いておくのです。そもそも脳は1つのことしか集中できません。

例えば、私のプランはこうでした。中小企業診断士としてまずは独立して、企業のコンサルタントとして活動します。その次は、プロコーチとして活動し、コーチングスクールを立ち上げます。次はメンタルトレーニングを学びスポーツ分野のメンタルコーチとしてトップアスリート達をコーチングできるようになりました。

積み上げ式になっているのです。初めからあれこれ手を出すと、分散して、結局全て中途半端になってしまいます。まずこれ、と決めてそこに時間とお金と労力を集中させる。その目標が実現したら、次の目標へ集中する。このように選択と集中を繰り返して取り組むと、実現しやすくなります。優先順位を決めて、目標に挑んでください。

(4)「自分のためだけにやろう」

自らの喜びのために仕事をしている人は、「所詮こんなものだ……」「どうせ自分なんて……」と簡単に諦めやすい傾向があります。「自分のためだけ」に行動をしていると、モチベーションの限界がすぐにやってきます。

自分のために頑張る人の多くは、自分が認められたいという気持ちを持っています。ですが、自分が認められないと感じた時点でやる気がなくなってしまうのです。そして、「所詮こんなものだ……」「どうせ自分なんて……」と簡単に諦めやすくなるのです。

そこで重要になるのが「誰かのために」やることです。私がサポートをする平昌五輪金メダリスト髙木菜那選手にも「誰かのために」を強く意識するように指導していました。「金メダルをとる」という目標に加えて、「金メダルをとって誰を喜ばせたいのか?」ということを宣言してもらいました。髙木選手は「両親です」とはっきりと答えてくれました。

ゴールが自分のためだけだと、逆境や壁にぶつかると自己防衛本能が働いて諦めてしまいます。しかし、「喜ばせたい人」がいれば別なのです。自分のためであれば諦めやすくても、誰かのためにと強く思うと、その人を喜ばせようとして粘る力が湧いてきます。喜ばせたい人、笑顔にしたい人を明確にすることが大事です。しっかりと喜ばせたい人をイメージしてみてください。

大事なのは「引きずらない」こと

以上シンプルではありますが、厳選してご紹介させていただきました。

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目指すのは「セルフメンタルコントロール」です。やる気がずっと続く人はなかなかいません。誰でもやる気や気分が落ちてメンタルが下がってくることはあると思います。そこで大事なのは、引きずらないことです。下がった気持ちをリセットして、前を向いて歩んでいけるかどうかです。

人はいざ動き出そうとするときに、夢ややりたいことが大きければ大きいほど怖気付いたりしてしまうものです。それに、やりたくない課題や宿題は本当にやる気になりませんね。それでも、10やることがあったら、1でも手をつけてみてほしいと思っています。1つでも進めば、メンタルも上昇していきます。自分がやりやすいことから手をつけて、徐々にエンジンをかけていくのもありです。

「やる気は、動きはじめるとでてくる」ということもわかっています。掃除をするまでは面倒くさいけれど、掃除をしてみたら途中から他の場所も掃除したくなってしまう。隅々まで綺麗にしたくなってしまう。そんな経験があるのではないでしょうか。まさに動きはじめるとやる気が出たといういい例ですね。ですから、まずは小さいことでもやってみる。それを大事にしてほしいと思います。とはいえ、最初の一歩こそ難しいというのはわかります。

ですから一人でも多くの方が、普段の言葉遣いを変えて心の調子をキープし、いつでも最初の一歩を踏み出しやすいメンタルにしておく。そうして、日々の生活を前向きに送ることができれば、これほど嬉しいことがありません。

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仕事ができる人か一発でわかる「3つの質問

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提供元:「何をやっても続かない人」が言いがちな言葉4つ|東洋経済オンライン

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