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2021.09.01

雪だるま式に膨れる「不安」から自由になるコツ|「人との接触」が極端に減っているときは要注意


長引く自粛生活の中で、心身の不調に陥る方が増えています。日々を心穏やかに過ごすヒントをご紹介します(写真:mits/PIXTA)

長引く自粛生活の中で、心身の不調に陥る方が増えています。日々を心穏やかに過ごすヒントをご紹介します(写真:mits/PIXTA)

こんにちは。生きやすい人間関係を創る「メンタルアップマネージャ®」の大野萌子です。

長引く自粛生活の中で、心身の不調に陥る方が増えています。不安感、恐怖感、焦燥感、やる気の喪失、集中力の欠如、気分の落ち込みなどを訴える方が多く、また、疲れやすさやカラダのだるさ、睡眠障害などが顕在です。

しかしながら残念なことに、コロナ禍で強いられる制限された生活の収束には目処が立ちません。そんな中でも少しでも心穏やかに過ごせるようにヒントをお伝えしたいと思います。

「感じ方」は個人的な価値観が大きく左右する

この状況では、誰しもが少なからず負担を強いられていますが、同じ状況下にあっても、その感じ方はさまざまです。例えば、コップに水が半分入っているのを見て、「まだ半分ある」(から大丈夫)と感じる人と、「もう半分しかない」(から大変だ)と感じる人がいます。いうまでもなく、前者にはゆとりがありますが、後者は焦りと不安が増してきます。

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こうした感じ方の違いは、日々の生活の状況や置かれた環境に影響されますが、根本的には個人的な価値観が大きく左右します。後者の不安になりやすい傾向にある方は、責任感が強くて几帳面、真面目な方に多く見られます。そうした方は、日々の生活や言動に安定感があるものの、反面「こうあるべき」という思いから融通が利かないところがあります。自分の信念やこだわりが制限、抑圧されることで、ストレスがかかりやすいのです。よって、コロナ禍のような状況下では、自分の意思で動けないことが多く、より気持ちが不安定になるのです。自分のあり方やルーティンがある方は、それが崩れてしまうことによる不安感や焦燥感が色濃く表れます。その状況が長引くことで、より深刻になります。

そして、その感情に陥りやすいのは、人との接触が極端に減っているときです。ここでもなんどかお伝えしていますが、人はどんなに小さなことでも「話すこと」によって自分の気持ちをある程度整理できます。しかし、マスクやソーシャルディスタンスが求められる今は、会話は最小限で終わらせる、なるべく人には話しかけないようにするという雰囲気があって、気持ちを人と共有するゆとりがありません。

出社しても「個食」を徹底されて、食事もひとり、飲み会を含め、ちょっとした集まりもないので、異動や転職後、相手がどんな人かまるでわからず、雑談もできないといいます。画面越しにしか会わない場合は、年齢すら推定でしかなく、共通の話題を探る糸口さえ見つけられないのです。こうした状況が続けば、気持ちはどんどんネガティブな方向に傾いてゆきます。

冒頭でもお伝えしたような几帳面で真面目な方は、しっかりとソーシャルディスタンスを守り、より人とかかわることを避けようとするでしょうから、この“負のスパイラル”にさらに陥りやすいとも言えます。

まずは、どんな形でもよいので、人と話す機会を増やすことです。こんなご時世ですからもちろんオンラインや電話を活用しましょう。“話すこと”で、自分の気持ちや自分に起きた出来事をアウトプットできることが大事です。家族や友人だけでなく、会社の同僚や仕事関係者など、また、ゆるくつながれるコミュニティーでの会話ができると、効果的です。

これに加えて、気分の落ち込みが激しい方の場合は、情報をシャットダウンすることも心がけましょう。今はテレビをつけてもスマホをチェックしてもコロナ絡みのネガティブ情報ばかり。そうした情報に触れすぎないことも大切です。往々にして人は不安になればなるほど情報を欲するものですが、仕事で必要なとき以外はネットやテレビも見ない、いわば“情報入手の自粛”が大切です。

「不安」はフォーカスすればするほど大きくなる

また、コロナの問題は、現状いくら考えてもどうにもなりません。つまり私たちは、自分の力ではコントロールできないものと対峙して、それに対して不安を感じたり、葛藤したりしているわけです。でも実はこうした状況は、コロナに限ったことではありません。

「予期不安」というものがあります。例えば、電車に乗ってお腹が痛くなったとしましょう。すると「また痛くなったらどうしよう……」と不安がよぎり、電車に乗るたびにお腹に意識が向くようになり、本来痛くもないはずなのに痛さを感じるようになってしまいます。それを気にすればするほど意識はさらにお腹に向き敏感になってゆく。

不安は不安事項にフォーカスすればするほど、大きくなるのです。考えれば考えるほどその不安が雪だるま式に大きくなって、最終的にはどうにもならない無力感や恐怖に変わってゆくわけです。しかし、実は不安自体が大きくなるものではありません。不安に集中すればするだけ自分のキャパシティーが減ると考えてください。

心のキャパシティーを箱と考えたときに、例えば100の容量があった場合、そこへ10の不安要素を入れても、大した問題にはなりません。

しかし、普段はできる思考が停止したり行動が制限されることにより、100入る容量があったはずの箱がいつの間にか、50や20というように段々小さくなってしまうのです。そうすると、同じ10の不安材料が、心の中では、当初の10%でなく、20%、50%と占める割合が多くなっていくのです。要するに、不安に注目すればするだけ、不安の割合が大きくなるのです。

よって、不安を注視せずに、ほかのことに目を向けることが大切です。「コントロールできることに意識を向ける」ことです。具体的には、いままで「やってみたいな」と思っていたことにチャレンジしてみる、語学や資格の勉強を始めてみたり、料理のレパートリーを増やしたりSNSの投稿を始めてみたり。なんでもいいので少しでも興味があることにチャレンジしてみるといいと思います。

現在の不安にフォーカスする時間と意識を減らしていくことが大切です。思考を止めることはできませんので、よい意味で気を紛らわせることも大切です。

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提供元:雪だるま式に膨れる「不安」から自由になるコツ|東洋経済オンライン

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