2021.08.17
1万5千円以内で買える話題の「電気圧力鍋」3選|料理のレパートリーが増え、調理の「時短」にも
ほったらかしで調理できる電気圧力鍋。低価格で特徴的な3製品を紹介する。左からコイズミ「KSC-4501」実勢価格1万500円、A-Stage「Re・De Pot」実勢価格1万4800円、山善「YPCB-M220」実勢価格7000円(筆者撮影)
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在宅時間が増えるとともに家で食事をする回数が増え、料理を負担に感じている方も多いのではないだろうか。調理の手助けをしてくれる調理家電はコロナ禍で売り上げを伸ばし、現在も注目されている。
中でもほったらかしで調理できる電気圧力鍋は、個性的な製品が登場。手に入れやすい低価格のタイプを中心に今回は特徴的な3製品を紹介する。
売り切れ続出中のスタイリッシュな電気圧力鍋
A-Stage「Re・De Pot」は2~3人分のコンパクトな電気圧力鍋。炊飯容量は4合で調理容量は1.2L。圧力調理、スロー調理(設定温度は40~100℃)、作り置きの料理を温め直す「温め調理」ができる。一般的な電気圧力鍋のゲージ圧は70kPaだが、Re・De Potは83kPaと高く、短時間で調理できることが特徴だ。特に得意なのは炊飯だ。お米を浸す浸水時間が不要で、わずか25分で炊き上がる。粒立ちがよく、しゃっきりとしており、少しかためのご飯が好きな方に好評だ。おにぎりにするには少々かたいので、最初に15分ほど浸水しておくともちっとしたちょうどいい食感になる。
さつまいものゴロゴロ炊き込みバターご飯を作ってみた。さつまいもを丸ごと入れて、圧力調理で7分。その後25分置いておく。かたくて太いさつまいもを切らずにそのまま入れたので火が通っているかどうか不安だったが、しゃもじがスッと入るやわらかさになっていた。こういった調理は野菜からの水分などでご飯がべたっとしがちだが、ハリがあり、粒立ちのよさが残っている。
「Re・De Pot(リデポット)」。さつまいもを丸ごと入れても短時間でやわらかくなる(筆者撮影)
圧力調理ができるので、煮込み調理などもできる。ただ、フタを開けて調理できないのは少々不便だと感じた。チャーシューなどを作った後にたれを煮詰めるといったことはできない。
なお、Re・De Potは独自のスタイリッシュなデザインも人気だ。電気圧力鍋で本体カラーが4種類(レッド、ブラック、ネイビー、ホワイト)も用意されているのは珍しい。実勢価格は1万4800円で、現在も品薄状態が続いている。
山善の電気圧力鍋「YPCB-M220」は、背が低くコロンとしたフォルムが特徴。炊飯容量は3合で調理容量は1.4L。スロー調理では80~95℃、発酵調理では30~60℃の範囲で温度を設定でき、低温調理も可能。サラダチキンやヨーグルトを作ることができる。
自動メニューは角煮、肉じゃが、カレー、煮豆、おでんの5種類。人気の家庭料理もメニューを選んでボタンを押すだけなので簡単だ。また、卓上ではグリル鍋として使用できる。幅広い調理に対応しており、これだけ充実の機能を搭載しながら実勢価格は7000円と格安なので圧力鍋を試してみたいという初心者にもおすすめだ。
手動圧力調理で15分加熱、肉はホロホロに
付属のレシピにあった「スペアリブのはちみつバルサミコ酢煮」を作ってみた。スペアリブ用の豚肉と合わせた調味料を入れ、手動圧力調理で15分加熱。ピンが下がってからフタを開けて肉の状態をみたところ、肉はホロホロに。ただ、タレはもう少し煮詰めたい。同製品の便利な点は、フタを開けて「高温調理」に設定すると、そのまま高火力で煮詰めることができることだ。とろりとしたタレをかけて、本格的なスペアリブ料理が完成した。
山善「YPCB-M220」で「スペアリブのはちみつバルサミコ酢煮」を作ってみた(筆者撮影)
ほったらかしでできるのは電気圧力鍋の魅力ではあるが、「一手間」をかけてより本格的に仕上げることができるのも本製品の魅力だ。料理好きも満足できる性能で、1台あればバリエーションが広がりそうだ。ただ、容量は小さめなので大人数の家庭には向かない。少人数世帯向けの電気圧力鍋だ。
コイズミの電気圧力鍋「KSC-4501」はダイヤル操作性が抜群。調理容量2.0Lで、一度に5合まで炊飯できる。本格調理できる。サイズは幅275×奥行310×高さ275mmとほかと比較してもそれほど大きいわけではない。
実際に使ってみるとダイヤルをまわしてコースなどを選ぶ操作性がよく、何度もボタンを押す必要がないダイヤルは使いやすい。また、圧力レベルを変えられるのも料理上級者にとってはうれしい機能だろう。圧力レベルは「1」が25kPa、「2」が40kPa、「3」が50kPa、「4」が60kPa、「5」が70kPa。
かたいものや火の通りにくいものは圧力レベルを強く、やわらかいものや火の通りやすいものは圧力レベルを弱く設定できる。例えば野菜をやわらかくしたり魚の骨までやわらかくするときは圧力レベルを強く、歯ごたえを残したり煮崩れを少なくするときは圧力レベルを弱くすると、うまく仕上がる。
レシピには調理時間が記載されているが、食材によっては圧力が強すぎて崩れる場合がある。特に圧力をかけるとじゃがいもなどは崩れてしまうことがあるが、大きさなどから判断し、最適な圧力にできるのは便利だ。
圧力モードで蒸し塩豚を作ってみた。
コイズミ「KSC-4501」の圧力モードで蒸し塩豚を作ってみた(筆者撮影)
豚バラ肉も圧力モードでやわらかくなる。調理時間は圧力「5」で10分。4人分できるので、わが家では家族4人で食べきったが、少人数世帯では「作り置き」として週末にまとめて総菜作り、といった使い方もできるのは魅力的だ。
自動モードは角煮、肉じゃが、おでん、カレー。圧力調理のほかにできる調理は炊飯、煮込み料理、保温のみ。残念ながらスロー調理はできないが、実勢価格は1万500円と安い。この製品は、圧力調理を自分流で細かく調整したい方に向いている。
低価格の製品でも性能は十分
今回は実勢価格が7000円~1万5000円で買える、コスパの高い電気圧力鍋3種類を紹介した。電気圧力鍋といっても、それぞれ調理できる内容が異なるので必要な機能を備えたものを最初に調べておきたい。
サラダチキンやローストビーフなどを低温調理で作りたいのであれば、スロー調理モードが搭載されている「Re・De Pot(リデポット)」や「YPCB-M220」が便利だ。さらに卓上鍋として使ったり、タレを煮詰めたりするのであれば、「YPCB-M220」がベスト。白米だけでなく、炊き込みご飯などもしゃっきり炊き上げたいのであれば「Re・De Pot」、簡単な操作で圧力レベルを調整し、完璧な仕上がりを求めるのであれば「KSC-4501」がおすすめだ。
電気圧力鍋も選択肢が増え、低価格でも高機能な製品が増えているので「電気圧力鍋に興味はあるものの、悩んでいる」という方に注目してほしい。電気圧力鍋は料理のレパートリーが増え、調理の時短にもつながる便利なアイテム。自分に合った1台をぜひ見つけてほしい。
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提供元:1万5千円以内で買える話題の「電気圧力鍋」3選|東洋経済オンライン