2020.11.09
iPhone12を「4万円以下で買う」割引フル活用術|「アップルストア」でキャリア契約もできる
10月23日に発売された「iPhone 12」「iPhone 12 Pro」を求める人でにぎわうアップル表参道(筆者撮影)
5Gに対応し、カメラの画質などが向上したiPhone 12、12 Proが10月23日に発売された。11月13日には、残る2機種のiPhone 12 mini、12 Pro Maxの登場が控えている。注目されていた初の5G対応iPhoneとあって、コロナ禍の中でも、アップルストア渋谷の店頭はにぎわっていた。デザインを刷新したこともあって、これまでのiPhoneを使ってきたユーザーからも、高い注目を集めそうだ。
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一方で、高性能なゆえに、価格は最も安いiPhone 12 miniでも7万4800円(税別、以下同)から。スペックを考えると、ハイエンドモデルで7万円台はリーズブルな一方で、昨年10月の電気通信事業法改正以降は、割引がほとんどなくなってしまったため、相対的に「高い」と感じる人はいるかもしれない。端末価格と料金プランを完全に分ける「分離プラン」が浸透したことで、実質価格も上がってしまった。
だが、ちょっとした裏技を使えば、アップルストアでの価格より安くiPhoneを購入することも可能だ。以前とは異なり、番号ポータビリティでキャリアを移るだけで極端な値引きを受けられる仕組みはなくなってしまったが、購入時にある程度の節約は可能になる。そんな裏技をチェックしていこう。
1.アップルストアで「8000円割引」で買う
iPhoneは、主にキャリアとアップルストアで販売されている。キャリアではSIMロックのかかったキャリア版が、アップルストアや家電量販店ではどのキャリアのSIMカードも使えるSIMフリー版が販売されていると思われがちだが、厳密に言うとそれは間違い。アップルストアもキャリアとの代理店契約を結んでおり、新規契約や機種変更の手続きを行える。料金プランを変更するためだけに、わざわざキャリアのショップを訪れなくてもいいので、手軽だ。
さらに、アップルストアでキャリアの契約をすると、キャンペーンで8000円が割り引かれる。執筆時点で発売中のiPhone 12の64GB版の場合、8万5800円が7万7800円に、iPhone 12 Proの128GB版の場合、10万6800円が9万8800円になる計算だ。iPhone 12に関しては、最安のiPhone 12 miniに近い価格になり、購入のハードルが下がる。
単純な8000円割引に見えるが、キャリアが取り扱うiPhoneの値付けはアップルストアよりも高くなっているため、“キャリア版”と考えると、その割引幅はさらに大きくなる。例えば、iPhone 12の場合、ドコモは9万2160円、KDDIは9万4027円、ソフトバンクは10万800円に設定されており、アップルストアでの価格とは、6360円から1万5000円もの開きがある。最高値のソフトバンクの場合、ソフトバンクで直接購入せず、アップルストアで購入してソフトバンクの契約をするだけで、2万3000円も安くiPhone 12を手に入れられることになる。
アップルストアでキャリアとの契約をするだけで、8000円の割引を受けられる(筆者撮影)
ただし、キャリアの契約や割引は、実店舗のアップルストアに行かなければならない。オンラインで配送されるiPhoneは、すべてSIMフリーになるため、注意が必要だ。キャリア契約をしたいときには、購入時に店舗受け取りを指定しておく。各iPhoneの購入ページに行くと、「ソフトバンク、au、NTTドコモの契約プランが付いたiPhone 12はApple Storeでどうぞ。今すぐ予約する」というリンクが設置されている。ここをクリックして、購入したい色や容量を選び、店舗を指定して受け取り日時などを予約するだけでいい。
また、店頭でSIMフリーのiPhoneを受け取り予約していた場合も、当日、キャリア契約に変更することができた。SIMロックがかかってしまうのは難点だが、今はSIMロック解除の条件も大きく緩和されている。例えばドコモでは、一括払いや過去にSIMロックを解除したことがある場合、支払いにクレジットカードを使っている場合などは、契約と同時にSIMロック解除の手続きも行ってくれる。渡されるiPhoneは、最初からSIMフリーになっているため、アップルストアでSIMフリーのiPhoneを単体購入するのと差異がない。格安SIMで使うというのでなければ、アップルストアでのキャリア契約はお得と言えそうだ。
2.家電量販店で「コード決済」の割引をフル活用
アップルは、昨年からiPhoneの販路を徐々に広げており、現在は一部の家電量販店などでもSIMフリー版を購入できる。店舗は限定されるが、ビックカメラやヨドバシカメラでも、発売日からiPhone 12シリーズを取り扱っている。還元率は1%とほかの製品より低いが、家電量販店の独自ポイントがつくのは魅力と言えるだろう。例えば、iPhone 12の64GB版の場合、944ポイントが付与される。
さらに、ビックカメラでは、さまざまなコード決済サービスを利用できる。各社の実施するキャンペーンを利用すれば、お得にiPhoneを購入することが可能だ。オススメは、LINE Pay。
LINE Payのビックカメラクーポンを使えば、決済時に5%の割引を受けられる(筆者撮影)
同社は毎月、各種店舗で利用できるクーポンを配信しており、毎月のポイントに応じて、最低1枚、最高で10枚をユーザーが選択できる。この中には、ビックカメラで5%割引になるクーポンも含まれている。iPhoneを購入する際に、これを利用すればいいというわけだ。
例えば、iPhone 12の64GB版は、5%オフで8万1510円になる。さらにビックカメラ自体のポイントもつくため、それも加味すると実質8万円強になる。LINE Payのクーポンは、アップルストアでの割引とは異なり、割引額ではなく5%という割引率で計算される。そのため、本体価格が高ければ高いほど、割引額は大きくなる。容量の大きなiPhoneを買うときに使うと、それだけお得になると言えるだろう。
LINE Payのクーポンは恒常的な施策で利用しやすいが、ほかにも、コード決済各社がキャンペーンで大規模な還元を行うことがある。最新のiPhoneをリーズナブルに手に入れたい人は、このようなキャンペーンもしっかりチェックしておくようにしたい。
3.使っていたiPhoneを買い取り・販売店で売る
iPhoneは、リセールバリューが高いと言われている。世界各国で人気が高いため、売り先が多く、そのために買い取り価格も高止まりしている。これまで使っていたiPhoneを売却して、新たなiPhone 12シリーズの購入資金に充当すれば、出費は少なくて済む。キャリアはもちろん、アップル自身も買い取りを行っているが、オススメはスマホの買い取りを行っている大手の中古店だ。理由は買い取り価格が高いからだ。
iPhone 12を購入する際に、2年間使っていたiPhone XRを売却するケースを見てみよう。アップルの下取りである「Apple Trade In」を使うと、ストレージの容量に応じて、2万7000円から3万1000円の割引を受けられる。これに対し、中古店の1社であるじゃんぱらでは、3万8000円から4万5000円の買い取り額を提示している(10月28日時点)。中古店の場合、査定による減額はあるものの、ケースに入れたり、フィルムを貼ってキレイに使っていれば、満額査定が出ることも多い。アップルの下取りより、1万1000円から1万4000円、買い取り価格が高いのは魅力だ。
アップル自身も下取りを実施しているが、金額は中古店より安い(筆者撮影)
iPhone 12の64GB版に先に挙げたキャリア契約時の割引8000円を適用し、さらにiPhone XRの64GB版が満額査定で売却できたと仮定してみよう。iPhone 64GBの価格は8万5800円だが、キャリア契約の割引で7万7800円になる。iPhone XRが3万8000円で売却できれば、差し引きの金額は3万9800円だ。買い取りを駆使すれば、ミドルレンジのスマホとさして変わらない金額でiPhoneを購入できるというわけだ。これは、リセールバリューの高いiPhoneならではと言える。
また、キャリアの用意しているアップグレードプログラムがお得になるケースもある。2年間使った場合、下取りを前提にドコモは3分の1、ソフトバンクは半額、KDDIも半額程度の負担を軽減する仕組みで、端末を手放して機種変更しなければならないが、下取りと考えると買い取り額は高いほうだ。とくにKDDIとソフトバンクは、2年後に半額程度で下取りしてくれるので、お得感がある。
先に挙げた中古店の買い取り価格を見ると、2年前の端末は、おおむね購入時の価格の半額以下になっているケースが多いからだ。充電不良などを除いた多少の傷が減額対象にならないのも、キャリアのアップグレードプログラムのメリットと言える。ただし、額の大きいKDDIやソフトバンクでは、基本的に同じキャリアで買い替え続けることが前提になる。将来的にキャリアの変更や、SIMフリー版の購入を考えている人は、中古店を利用するといいだろう。
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提供元:iPhone12を「4万円以下で買う」割引フル活用術|東洋経済オンライン