2017.08.11

小学生なのに指しゃぶりする癖、どうしたらいい?【肝っ玉ママ相談室No.4】


「専門家に相談するまでもないけど、モヤモヤするママのお悩み」を、4人のお子さんのベテランママ・ライターである藤澤さんに聞いてもらってアドバイスをもらう本連載。今回は、気になって仕方がない子どもの癖に関するお悩みです。

今回のお悩み

小学生なのに指しゃぶり、どうやったら治る?

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小学校1年生の娘の話です。赤ちゃんの頃から指しゃぶりをする癖があり、さすがに大きくなれば自然に癖もなくなるだろうと思っていたのですが、小学生になってもテレビを見ているときなど、気がついたら親指をしゃぶっています。歯並びに影響するそうなので止めさせようとしていますが、無意識のうちに手が口にいくようなのです。家庭に原因があるのかと不安になります…。(みえ)

子どもの癖は、その子によって多種多様

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「無くて七癖」というように、世の中にはいろいろな癖を持つ人がいますよね。

私の4人の子どもも、暇さえあれば指しゃぶりをしたり、耳に指を突っ込んだり、貧乏ゆすりをしたりと、それぞれ変な癖があります。中には、ぼんやりしているときにパンツの中に手を突っ込んで股間を触る、なんていう癖のある子もいて、母としては「頼むから人前ではやらないでね…」と心の中で念を送ったりもしております(笑)

さて、ご相談者のお子さんは、「指をしゃぶる」癖があるという事ですね。
子どもの指しゃぶりは良くあることですが、小学生にもなると親としては心配になるお気持ちも分かります。

癖が出るのは環境によるところも

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わが子や周囲のお子さんを見ていても、たいていの場合「癖」というものは、夢中になっているときにはあまり出ず、ぼーっとしているときに出てくるように思います。子ども自身がやろうと思ってやっているのではなく、体が自然に動いているという感じでしょうか。

専門家ではないので、癖がなぜ出るのか私にはよくわかりません。ただ、ストレスがかかった状態でいるときの方が、ストレスのない時よりも癖が出る確率が高いように思います。「退屈でつまらないな」「めんどくさいな」などと感じる何かの要因によって癖が出ている場合もあるかもしれません。

親としても何らかしらサポートしてあげたいですよね。

子どもの癖をよく観察して対処

さて、では実際子どもの気になる癖はどのように対処すればいいのでしょうか。

実は、子どもにどんな癖があるかによって、対処の仕方は違ってきます。また、子どものタイプによっても、指摘した方がいいか指摘しない方がいいかが変わると思います。
では、詳しく見ていきましょう。

癖の範囲を超えているなら、医師や専門家に相談を

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日に日に癖の頻度が多くなり、癖ばかりに集中していて症状が重いと感じる場合は、その裏に病気などが潜んでいる可能性もあります。そのような場合は、医師やスクールカウンセラーなどの専門家に相談することをおすすめします。

それほど気にならない軽い癖の場合は?

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注意するのではなく、癖から気をそらす

ご相談の「指しゃぶりをする」癖をはじめ、「爪を噛む」「股間を触る」など、それほど頻度や内容が重たくはないけれど、よくある子どもの癖が出現してしまう場合、親ができることはないのでしょうか。

そのような時は、子供の注意をそらすこと。特に、手指を使う遊びをやらせると、文字通り癖から手が離れますので効果大です。積み木、ブロック、折り紙、あやとり…なんでもいいのです。とにかく子どもが好きな遊びの中で、両方の手や指をしっかり使い続けるものを与えてみてください。

癖が出たらお手伝いをさせて、できたことを褒めてあげるのも良いですね。癖の楽しさよりも、褒められた喜びが大きくなると気も紛れることもあります。

その際、「いつもの癖が出ているよ!」と強く指摘すると、子どもの注意が癖に向いてしまうので指摘せずに、さりげなく遊びに誘うのがポイントですよ。

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もし子どもが学校で授業中にぼんやりしながら指を吸っている可能性があるなら、先生に子どもの肩をポンと叩いて気持ちを勉強に引き戻してもらったり、あえて指名して質問に答えさせるなど、協力していただけることがあるかと思います。

先生も忙しいですからどこまで対応してもらえるかはわかりませんが、先生だって子どもに勉強に集中してもらいたい気持ちを持っているはず。1度相談してみる価値はあると思います。

親が気にしないほうが良い場合も

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うちの長男も幼児期は、まばたきが止まらないチック症でした。首を振り続ける、瞬きを頻繁に繰り返す、鼻を鳴らす…など、同じ動作を繰り返す場合、やや度を超えた印象を受けるので心配になると思います。長男の場合は、専門家にも診て頂きましたがこれといった異常はなく、中学生になった今となっては全くその気配は感じさせません。

このときは、なるべく親も気にしないことを1番に考えました。「その癖はやめなさい!」などと、親が強く指摘すると、子どもがその言葉をストレスに感じてますますひどくなる場合もあります。どうしても気になるときは、子どもの気をそらすことができる遊びにさりげなく誘って、子どもが癖を「悪いこと」と感じないよう、配慮してあげてくださいね。

家庭ではなるべく指摘をしないように気遣いながら、症状が重たくなったり環境で気になることがあれば専門家に相談して、癖のことで親子ともにストレスをためないようにしたいですね。

あまり考えすぎず、温かい目で見守って

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子どものことを思うがあまり、親はどうしても「癖を直さなくては!」と思ってしまいます。癖が出ている場合も気になって、ときにそれがストレスになることもあるでしょう。しかし、それほど気にする必要はない場合もあります。
子どもは中学生・高校生と成長していく過程で、徐々に癖も落ち着いてくることが多いもの。もしかすると大きくなると、勉強に部活にと忙しくて、癖が出る暇もないのかもしれないですよね。

でも、そんなママにだって、癖の1つや2つくらいあるのではないでしょうか。
少しくらい癖がある方が、人間味があって魅力があると思いますよ。子どもの癖も味として、大切に見守っていってあげられるといいですね。

【編集部より】放置はしないが、指摘しないのがポイント

――子どもの癖。放置は良くありませんが、家庭ではそれを強く指摘するのではなく、気をそらすように導くのがポイントのようです。それでも治らないときは、家庭で抱え込まずに専門家に相談することも大切ですね――。

<お話を伺った方>

■藤澤未央(ふじさわ・みお):
IT関連での勤務後、出産を機に退職。現在は子育ての傍らフリーライターとして活動中。4人の子どもを育てるママ。主に、人間関係のコミュニケーション術や子育てノウハウ系の記事を得意とする。学年の違う子どもたちのPTA役員を掛け持ちするなど、ママ友の間でも頼りになるとして評判。

(監修医師:石原藤樹先生) ※外部サイトに遷移します

提供元:小学生なのに指しゃぶりする癖、どうしたらいい?【肝っ玉ママ相談室No.4】│KenCoM

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