2024.11.08
さんまの栄養は健康や美容に嬉しい効果が!~DHAについても徹底解説~
当記事の執筆は、管理栄養士 佐藤久美が担当しました。 ※外部サイトへ遷移します。
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秋を代表する魚といえば、さんま。
刀を連想させる見た目と、秋に旬を迎えることから、漢字では「秋刀魚」と表します。
さんまがスーパーに並ぶと秋を感じるという方も、いらっしゃるかもしれません。しかしさんまの価格は、10年で約3.6倍になっているとのデータもあるほど高騰しています。
そこで今回はさんまの栄養をお伝えするとともに、比較的価格が安定している缶詰についても解説していきます。
ぜひ最後までご覧ください。
さんまの栄養成分と効能
さんまには、健康や美容に嬉しい栄養素が含まれます。
さっそく見ていきましょう。
健康や美容に欠かせない「たんぱく質」
さんまに含まれるたんぱく質は、必須アミノ酸(※)のバランスがよい「良質なたんぱく質」です。
(※)必須アミノ酸とは、体内で合成することのできないアミノ酸のこと。
良質なたんぱく質は体内で効率よく利用されるため、日々の食事で積極的に摂りたい栄養素です。
なお良質な必須アミノ酸の中でも、さんまには「BCAA」と呼ばれるアミノ酸が多く含まれます。
BCAAとは必須アミノ酸の1種である「バリン」「ロイシン」「イソロイシン」の総称で、筋肉の保持、増強に重要な役割を持っています。
実のところ筋肉を構成する必須アミノ酸のうち、30〜40%がBCAAでできているのです。筋肉は健康維持や美しいボディラインを作るうえで、欠かせません。
秋にはさんまを楽しみながら、理想の体作りに励んでみてはいかがでしょうか?
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DHAやEPAが豊富な「脂質」
さんまには、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)が多く含まれます。
これらは脂質を構成する脂肪酸の1種で、働きは次の通りです。
・DHA:脳の発達を促進、認知症の予防、動脈硬化の予防
・EPA:血栓の予防、抗炎症作用、高血圧の予防、動脈硬化の予防
脂質と聞くと「太る」や「健康に悪い」イメージを持つ方も多いですが、さんまには健康維持に役立つ脂質が含まれていますね。
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骨を丈夫にする「カルシウム」
さんま100gあたりに含まれるカルシウム量は、28mgです。
この量は、骨ごと食べるししゃもと比べると劣ります。ちなみにししゃものカルシウム量は、100gあたり350mgです。
ただし、さんまも骨ごと食べるとカルシウムを多く摂取できます。缶詰を活用すれば、さんまの骨も手軽に食べられますね。
そこでさんまを缶詰にすると、カルシウムがどのくらい増えるのか比べてみました。
また、さんまにはカルシウムの吸収率を高めるビタミンDも多く、100g中に16.0μg含まれます。
参考までに、ししゃも100g中に含まれるビタミンDは0.4μgです。
このことからも、さんまの魅力はカルシウムだけでなく、その吸収率を高めるビタミンDも含まれている点であるといえますね。
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骨や内臓にも栄養はあるのか
さんまの骨や内臓にも、栄養は含まれます。
先ほどお伝えしたように、さんまを骨ごと楽しめる缶詰は生に比べてカルシウムの含有量が多いです。
またさんまの内臓には、体の機能を調節するビタミン類が含まれます。
内臓は見た目があまりよくないため、食べない方も多いかもしれません。一方で内臓独特の苦みが癖になる方もいらっしゃるので、一度味わってみてはいかがでしょうか?
カルシウム以外に缶詰を食べるメリットは?
ここまで「缶詰のさんまはカルシウムが豊富」とお伝えしました。実は、それ以外にも缶詰を食べるメリットはあります。
さっそく、見ていきましょう。
・手軽に食べられる
・安全性が高い
・長期保存ができる
缶詰は加熱調理済みですから、食べたいときにすぐ食べられます。さんまを捌いたり、グリルで焼いたりすることもないので、後片付けも簡単ですね。
また缶詰は調理済みのさんまを密閉し、加熱殺菌しているため、食中毒のリスクも低いです。
常温で長期間保存することも可能ですから、災害時などなかなか魚が食べられない状況のときにも役立ちます。
このように缶詰を利用すれば、時間や心のゆとりがないときでもさんまを気軽に食べられるのが、1番の魅力かもしれません。
そうはいっても「缶詰のさんまにカルシウム以外の栄養はあるの?」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。
参考までに、生と缶詰の栄養を比べてみました。
このように缶詰のさんまにはカルシウムだけでなく、たんぱく質やDHA、EPA、ビタミンDも入っていますので、安心してお楽しみください。
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さんま1匹のカロリー
さんまは、中くらいのサイズ1匹(130g)で373kcalです。
参考までに同じく秋に旬を迎える鮭は、1切れ(80g)99kcalです。
このように魚の種類によって1回に食べる量も異なりますが、100gあたりで換算しても鮭よりさんまの方が高カロリーだとわかりますね。
関連記事:鮭のカロリーと糖質は高いの?〜ダイエット中にオススメな理由も解説〜 ※外部サイトへ遷移します。
毎日食べると太るのか
必ずしも「さんまを毎日食べた人は太る」とは言い切れません。
先ほどお伝えしたように、さんまはほかの魚と比べても高カロリーですから、食べすぎには注意が必要です。
ただし食べすぎに注意するのはさんまに限ったことではなく、ほかの食べ物にもいえることです。
ご自身に適したエネルギー量を摂り、健康的な体を維持しましょう。適切なエネルギー量については、こちらをご覧ください。
また食べ方にさえ気を付ければ、さんまはダイエットにも活用できます。なぜならさんまは良質なたんぱく質を含み、糖質が少ないからです。
糖質制限中にもさんまは楽しめますから、うまく取り入れてみてください。
関連記事:糖質制限で食べていいものはなに?~オススメのやり方や食材をご紹介~ ※外部サイトへ遷移します。
【生のさんまVS干物】オススメはどっち?
栄養面から評価すれば、オススメは生のさんまです。なぜなら、生魚は干物と比べて塩分量が少ないからです。
干物は製造過程で、どうしても塩分量が増えてしまいます。塩分の摂りすぎは高血圧のリスクを高めたり、食べすぎにつながったりします。
一方で、干物を食べるメリットは「保存性が高い」や「うま味が凝縮されている」などです。
まとめ買いをしている方など買い物に行く頻度が低い方は、干物を活用すると魚を食べやすくなりますね。
さんまは1匹が大きいので、干物を食べるときにはシェアするとよいでしょう。生のさんまと干物、それぞれのよさを活かして楽しんでくださいね。
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まとめ
以上、さんまの栄養について解説しました。
さんまには、健康や美容に嬉しい栄養素が含まれます。
生のさんまだけでなく、缶詰や干物にも栄養は含まれますから、ご自身のライフスタイルに合わせて楽しんでくださいね。
ただしさんまは1匹が大きく、カロリーも高めです。干物や缶詰には塩分が高いものもありますから、食べすぎには注意しましょう。
それでは当記事が参考となり、秋の味覚であるさんまを存分に楽しんでいただけたら嬉しいです。
執筆者:管理栄養士 佐藤久美
和洋女子大学家政学部健康栄養学科卒業。卒業後は管理栄養士、登録販売者、健康運動指導士としてドラックストアに勤務。 健康相談、個別ダイエット指導、フレイル予防の運動指導に携わりながら、栄養・運動講座の講師を務める。 たくさんの方とお話しする中で、健康に関する正しい情報・自分に適した情報を得るのは難しいことだと知った。そこで現在は「食や健康に関する正しい情報をわかりやすく伝えたい」という思いで、記事の執筆や監修を中心に活動している。
記事提供:シンクヘルス株式会社
提供元:さんまの栄養は健康や美容に嬉しい効果が!~DHAについても徹底解説~|【シンクヘルスブログ|シンクヘルス株式会社】