2024.10.25
"プロ"が教える時短できる豚汁の「冷凍」方法2つ|冷凍で「食感」が変わる食材はどうすればいい?
豚汁の冷凍で、食事の準備を楽に(出所:『ニチレイフーズの広報さんに教わる 食材の冷凍、これが正解です!』)
「忙しい日々でも自炊した料理を食べたい!」ーー。そういう人にとって食材の「冷凍」保存は大きな味方になります。
そこで「豚汁」と「肉じゃが」の時短調理が叶う冷凍保存の方法について、「2024年度 第11回料理レシピ本大賞 in Japan」料理部門で入賞を果たした書籍『ニチレイフーズの広報さんに教わる 食材の冷凍、これが正解です!』(ニチレイフーズ監修)から一部を抜粋・再編集してご紹介します。
(編集部注)保存期間は目安です。まな板や包丁など調理器具の衛生状態や、食材の状態、冷凍庫・冷蔵庫の開け閉めの頻度等、ご家庭の保存状態や季節などにより変わる場合がありますのでご注意ください。
「調理前」と「調理済み」2種類の冷凍方法
豚汁の冷凍方法は2種類あります。
1つ目は、食材を切ってからまとめて冷凍用保存袋に入れた「具材ミックス」の冷凍。2つ目は、多めに作って余った豚汁を保存する方法です。
保存の目安は「具材ミックス」の場合が3週間、「調理済み」の場合は1カ月です。
「調理前の豚汁」と「調理済みの豚汁」2パターンの冷凍方法がある(出所:『ニチレイフーズの広報さんに教わる 食材の冷凍、これが正解です!』)
具材ミックスで冷凍保存するメリットは、いつでもできたての味わいが楽しめること。冷凍庫の中でかさばらないのもうれしいです。
一方、調理済み豚汁を冷凍するメリットは何より、温めるだけで食べられること。1人分ずつ小分けして冷凍すれば、より利便性がアップします。多めに作って余った豚汁を冷凍してもいいですね。
時短で一品完成!「具材ミックス」の作り方
豚汁の「具材ミックス」の作り方(2人分)をご紹介します。
1:食材をカット・豚肉はラップで包む
にんじん1/4本(約40g)は半月切り、大根2㎝(約80g)はいちょう切りに。しいたけ2枚は軸を除いて4つ割りに、長ねぎ10㎝は1㎝幅に切ります。
(出所:『ニチレイフーズの広報さんに教わる 食材の冷凍、これが正解です!』)
里芋小2個(約70g)はラップで包んで電子レンジ(500W)で2分加熱し、皮をむいて半月切りに。油揚げ1/2枚は短冊切りにし、しょうが1/2片は細切りにします。
豆腐は冷凍により食感が変わりやすいので油揚げで代用を!
(出所:『ニチレイフーズの広報さんに教わる 食材の冷凍、これが正解です!』)
豚バラ薄切り肉100gは3~4㎝長さに切り、1食分ずつラップでぴったり包みます。
2:野菜と豚肉は分けて冷凍保存
「1」の豚肉以外の具材は冷凍用保存袋にそのまま入れて、袋をふって全体を混ぜ、空気を抜いて袋の口を閉じ、冷凍します。
(出所:『ニチレイフーズの広報さんに教わる 食材の冷凍、これが正解です!』)
ラップで包んだ豚肉は別の冷凍用保存袋に入れ、空気を抜いて袋の口を閉じ、金属製のバットの上に置き、冷凍庫で急速冷凍します。
野菜などの具材と豚肉は、衛生上の問題と使い勝手を考慮して別々に冷凍するのがおすすめです。
「具材ミックス」で豚汁を作る方法
1:鍋にサラダ油小さじ2を中火で熱し、凍ったままの豚肉を加え、炒めます。
(出所:『ニチレイフーズの広報さんに教わる 食材の冷凍、これが正解です!』)
2:肉の色が変わりはじめたら具材ミックスを凍ったまま加え、さらに炒めます。
(出所:『ニチレイフーズの広報さんに教わる 食材の冷凍、これが正解です!』)
3:全体に油がなじんだら、だし汁500㎖を加えます。煮立ったらアクを除いて弱火にし、5分ほど煮ます。具材に火が通ったら火を止め、味噌大さじ2を溶き入れます。
(出所:『ニチレイフーズの広報さんに教わる 食材の冷凍、これが正解です!』)
一度冷凍した具材は、冷凍効果で細胞組織が破壊されているため、比較的早く火が通ります。煮る時間は短めでOKです。
調理済みの豚汁を冷凍する方法
1:冷凍に不向きの食材を取り除く
豆腐やこんにゃく、じゃがいもなど冷凍すると食感が変わりやすい食材が入っている場合は、取り除きます。
(出所:『ニチレイフーズの広報さんに教わる 食材の冷凍、これが正解です!』)
2:保存容器に入れて冷凍
粗熱をとった豚汁を1食分ずつ冷凍用保存容器に入れ、ふたをして冷凍します。汁物は冷凍すると膨張するので、容器の8分目ほどの量を目安に入れましょう。
(出所:『ニチレイフーズの広報さんに教わる 食材の冷凍、これが正解です!』)
3:解凍するときは様子を見ながら加熱
容器のふたをずらして電子レンジ(500W)で350g(1食分程度)につき5分30秒加熱します。まだ凍っている部分がある場合は、一度混ぜてからさらに1分ずつ様子を見ながら加熱。
(出所:『ニチレイフーズの広報さんに教わる 食材の冷凍、これが正解です!』)
冷凍ストックで簡単! 肉じゃがの作り方
時間も手間もかかる肉じゃがも、生のまま材料を切って調味料といっしょに冷凍しておけば時短で完成させられます。保存の目安は2週間です。
「冷凍に不向き」とされがちなじゃがいもも、小さめに切って生のまま冷凍し、凍ったまま加熱調理すれば大丈夫。調理後もホクホクとした、じゃがいもらしい食感が味わえます。
冷凍の方法
1:牛薄切り肉150gは食べやすい大きさに切ります。じゃがいも2個は皮をむき、約4㎝の大きさにカット。
にんじん1/4本はじゃがいもより小さめの乱切りに、玉ねぎ1個はくし形切りに。しょうが1/2片は薄切りに。いんげん3本は3等分に切ります。
2:しょうゆ大さじ3、みりん・酒各大さじ2、砂糖大さじ1、サラダ油大さじ1/2、だし汁100㎖を混ぜ合わせ、Lサイズの冷凍用保存袋に入れます。
袋に、牛肉、玉ねぎ、にんじん、しょうが、じゃがいも、いんげんの順で具材が重ならないように入れ、口を閉じて平らな状態で冷凍。
解凍方法(食べ方)
1:鍋に凍ったまま保存袋の中身(肉じゃがの材料すべて)を入れ、いんげんを箸で取り出します。水100㎖を加え、ふたをして中火で熱します。
全体が溶けてきたら軽くほぐして混ぜ、落としぶた(アルミホイルやオーブンシートでも可)をして、野菜がやわらかくなるまで8~10分煮ます。
2:取っておいたいんげんを鍋に加え、ふたを外して5分ほど煮詰め、火を止めます。そのまま5~10分ほど置いて味をなじませて。余熱でも火が入るため、ちょうどよい煮え加減の一歩手前で火を止めるのがコツです。
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提供元:"プロ"が教える時短できる豚汁の「冷凍」方法2つ│東洋経済オンライン