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2024.10.09

「家電エコ割」知らずに損している人に伝えたい事|使わないともったいない「お得な制度」を紹介|


「家電エコ割(省エネ家電補助金)」が各自治体で"地味に"行われています(写真:ごんちー/PIXTA)

「家電エコ割(省エネ家電補助金)」が各自治体で"地味に"行われています(写真:ごんちー/PIXTA)

最近、家電量販店やホームセンターに行くと「補助金で省エネ家電がお買い得!」のようなポップをよく見かける。これは、地域によっては昨年からチラシや店頭ポスターでにぎわせている「省エネ家電の補助金」のことを指している。

これらは本当にお得なのか? 近所の家電量販店では見かけないけどなぜ? 何がどれだけ安くなるの? 安くなるけど面倒じゃないの?という疑問に家電おじさんがお答えします。

やっていたら使わないと損!

「省エネ家電の補助金」は、これといった統一名称がない。

例えば東京では、2024年10月1日からバージョンアップした「東京ゼロエミポイント」が始まっているが、“省エネ家電が安くなる”という重要なことが隠蔽されてしまっている。まるで「笑いをゼロにして、真面目に働くとポイントもらえんの?」状態。

都にとっては使われないほうが財政に余裕ができるので、隠したいのかもしれない、とまで勘ぐってしまう。

東京都に限らず、省エネ家電の補助金の取り組みは、昨年あたりから各自治体で行われている。

電気・ガス代は上がる一方で景気はよくならない! 「ならば」ということで、「省エネ家電を普及させて電力消費を抑えられれば、住民もご機嫌になる。しかも、うちの地域は環境に配慮していますよ!と周囲にアピールできる」と、各自治体が始めた。

補助金も、助成金や給付金、ポイント還元などと、いろんな言い方がされているが、要は、自治体が“購入費の何割かを払ってくれる”ことに変わりはない。

そんなこともあって自治体により温度差が激しく、「昨年で終わりました」というところから、「来年まで延長して第2弾やります!」というところ、そして「ウチはそんな余裕ないです」というところとさまざまだ。自分の住んでいる自治体の状況を見るには、「省エネ家電 補助金 〈自治体名(県や市町村)〉」で検索すればOK。

そして、もし補助金がもらえるとしたら、絶対活用しないと損! なにせ消費電力の多いジャンルの省エネ家電が安く買えるうえに、月々の電気代まで安くなるのだ。

エアコンなどが1~2割引き

気になる補助金の対象となる家電は、各自治体でも異なるため、詳細や最終的な確認は自治体のホームページを見たり、近所の量販店のサービスカウンターなどで相談したりしてほしい。

ちなみに筆者が独自に調べたところ、多くの自治体が援助してくれるのは、次のような家電だ。これだけで家庭の光熱費の6割ぐらいを占める。

エアコン、冷蔵庫、LED照明、給湯器

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補助金がどのぐらいもらえるかも気になる。これに関しては、「地方自治体によりけり」というのが正直なところだ。

「非省エネから省エネ家電への買い替えか、新規購入」「エアコンや冷蔵庫は畳数や容量で区分」「とくに省エネ性の高い機種だと加算」など、いろんな条件がついてくる場合もあるようだ。また「上限〇万円で代金の△%の補助」というものもあれば、「この性能だと〇万円の補助」と金額が具体的になっているものもある。

ただ、おおむね購入金額の10~20%が還元されるという感じだった。

例えば、LED照明。国産メーカーの6~8畳向けなら価格が6000円ほどなので、補助金は600~1200円という具合。

エアコンで14畳向け、リビングに置くセンサー搭載の省エネタイプなら、25万円前後なので、補助金は2万5000円~5万円だが、上限に引っ掛かって3万円ぐらいという感じ。

給湯器で、シャワーとシンクが同時に使える標準的な20号だと、省エネの「エコジョーズ」タイプで15万円前後になり、補助金は1万5000円~3万円が目安と思っていいだろう。

冷蔵庫も値段に応じて同様の感じだった。

もちろんこれらはあくまでも目安なので、「家電(エアコン、冷蔵庫、給湯器)がそろそろ10年を超えて、壊れるころだな」といった場合で、一番補助金の多いものに使うといい。

大事なのは、補助金は、自治体のお財布が空になった時点で終了となる、ということ。「1年後」と期限を切っていても、利用者が多い場合は前倒しで打ち切りになる場合もあるので、なるべく早く買い替えの検討をオススメする。

全部が補助金の対象ではない

先に挙げた補助金対象のエアコンや冷蔵庫だが、店頭の全商品が対象というわけではない。省エネ性能や容量、サイズなどによって対象製品は絞られるので注意してほしい。

自治体のホームページを見ると、「保険の約款かっ!」という細かい条件が書いてあってわかりにくい。住まいの近くの量販店やホームセンターに行って、「対象商品のシールが貼ってある製品」を選ぶのが現実的だ。例えば東京なら「東京ゼロエミポイント対象」、横浜なら「エコハマ対象」のシールを目安にすればいい。

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一方で、恩恵を受けられないのは、通販サイトでの購入。

通販はあくまで全国対象なので、各自治体に細かく対応しているところはほとんどなく、対象商品を探すのが超面倒。

買い物で都道府県をまたぐ場合も要注意だ。必ず「居住区域」の店舗で購入すること。購入後に補助金申請をするのだが、マイナンバーなどでの住所の証明と購入店舗、そしてレシートが必要になるので、ごまかしが利かないと思っていいだろう(販売店で聞いたところ、スタッフが1件ずつ確認しているようだ)。

「申込用紙」と「説明書」は必須

最後に注意するのは、お店で「申込用紙」と「説明書」をもらってくること!

たいていは店員さんが気づいてくれると思うが、万が一のこともある。申請は紙で提出する自治体もあれば、スマホの場合もある。ほかに申込用紙をスクラッチすると応募番号が記載されている場合があるので、申込用紙は手元にあったほうがいい。

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補助金は、申し込みからだいたい1カ月後にもらえるという。ただ、ボーナスシーズンなどだと、必然的に時間がかかることになる。

省エネ家電の購入では見かけなかったが、同じ省エネ系の補助金で太陽光パネルやエコキュート(電気給湯器)、住宅設置用の蓄電池などもあり、こちらは金額が大きいので、「着工前の見積もり」で申し込みという場合もある。

補助金は、一般的な補助金や給付金のように、マイナンバーに登録されている銀行口座に振り込まれる場合もあれば、500円未満は切り捨てられてQUOカードやクレジットカード系の金券で送られてくる場合もある。

多く見かけるのは、ポイント還元。コンビニエンスストアやスーパー系、ケータイキャリア系、PayPayのような各種ポイントの中から選べて、ここにポイントとして返還され、それを別の機会にお金代わりに使うというやり方だ。

返還の方法や対応するポイントなども自治体によってまちまちなので、説明書や自治体のホームページで確認してほしい。

LED照明は要チェック

省エネ割を使って購入を検討してもらいたい家電の1つが、LED照明だ。

テレビロケなどで一般の方のお宅にお邪魔させていただいて、省エネ指南することも多い筆者。意外だったのは、蛍光灯の照明を使い続けている家庭が予想以上に多いということ。

あまり知られていないが、蛍光ランプには人に有害な「水銀」が(わずかだが)使われているので、2027年末をもって生産どころか輸出入も禁止となる。つまり、あと3年もすると市場残の蛍光ランプしかなくなる。本体があっても交換用ランプがなくなるのだ。

すでに2024年から国内メーカーのほとんどは蛍光灯式の照明を生産中止しているので、新品に買い替えもできない。

蛍光ランプをLED式の照明に交換すると、圧倒的に電気代が安くなる。その額は年間で2110円。3~4年も使えば、本体価格の元は取れる。しかもLEDは寿命が4万時間あり、1日8時間使っても13年以上持つので、ランプの交換のランニング費用が不要になる。

実は、「もったいないので、蛍光ランプが消えるまで買い替えない」と、がんばっている家庭が多い。しかし、実際には蛍光ランプを使っているほうがもったいなく、実はがんばるほど電気代を損するという変な構図になっている。

「省エネ家電の補助金」を使って、一日でも早く蛍光ランプをLED式のシーリングライトに買い替えることをオススメする。

LED以外はどうか。

8~12畳用のエアコンを10年前のモデルから最新の省エネエアコンに買い替えると、年間の電気代は4120円安くなる。また3人家族向け401~450Lの冷蔵庫を、10年前のモデルから買い替えると4560~6110円も電気代が安くなる。

10年というと、どちらにしても寿命でいつ壊れてもおかしくない。製造年を調べて10年を超えているなら、この機会に買い替えを検討してはどうだろう。

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提供元:「家電エコ割」知らずに損している人に伝えたい事│東洋経済オンライン

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