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2024.07.01

初めての「コンタクト選び」陥りやすい3つの失敗|眼科のお勧めを「鵜呑み」にしてはいけない


初めてのコンタクト選びで失敗しないためのポイントを解説します(写真:zon/PIXTA)

初めてのコンタクト選びで失敗しないためのポイントを解説します(写真:zon/PIXTA)

最近、視力が落ちてきたので、コンタクトにしようかしら……。そう考えている人はちょっとお待ちください。本当に自分に合ったコンタクトというのは、単に「度数」が合っているだけではないといいます。初めてのコンタクト選びに失敗しないための注意点を、株式会社パレンテ代表取締役で、コンタクトレンズECサイト「レンズアップル」を運営する吉田忠史氏が解説します。

*本稿は吉田氏の著書『いつも使っているコンタクトレンズのことを、あなたはほとんど知らないかもしれない あなたの大切な目を守る40の方法』から、一部を抜粋・編集してお届けします。

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同じコンタクトレンズを使い続けていませんか?

突然ですが、コンタクトライフを今楽しんでいる皆さんにお聞きしたいことがあります。

今、お使いのコンタクトは、いつから使っていますか?

さまざまなコンタクトユーザーに話を聞いていると、「特に困っていないから、最初に勧められたものを何年も使っている」など、度数は都度変えても、同じ商品のコンタクトを使っている人が非常に多いように感じています。

逆にiPhoneの新機種が出るたびに最新のものに取り換えている人やファッションの流行を追って、毎シーズン新しい服を購入している人が一定数いるにもかかわらず、「最新のコンタクトが出たから試してみた!」という人は、まず見かけたことがありません。

なかには、10年同じコンタクトを使い続けているという、一途な人もいました。

「別に、よく見えているし」

「慣れているもののほうが安心」

確かに不具合がなければ問題ないかもしれませんが、長年同じコンタクトを使い続けることで、もっと快適なコンタクトライフを送るチャンスを自ら逃している可能性があります。

なぜなら、私がこの業界に入り13年。その間だけでも技術開発が進み、コンタクトはかなり品質が高くなっているからです。

もっと目に優しい「コンタクトライフ」が過ごせる

車にたとえるなら、エアコンもなく、ハンドルを回して窓を開けていたのが、エアコンやパワーウィンドウが標準装備で、iPadなどを車載モニターにできちゃう、というくらいの進歩です。

たとえば、ソフトコンタクトは目の形に密着させることで装着感をよくしています。

一方で密着しているがために、十分な酸素が通らず、目にはあまりよくないコンタクトと思われていました。

そのため、「目の健康を考えるなら、酸素をよく通すハードコンタクト」とよくいわれていました。

しかし、ソフトコンタクトの進歩はめざましく、今は、昔に比べてより多くの酸素がレンズを通過するような素材が使われるようになっているのです。

なかには黒目にあたる部分がハードコンタクトのように酸素を通す素材、その周囲はつけ心地を重視したやわらかい素材という組み合わせにすることで酸素を通しながらも、装着感もいいというハイブリッドタイプも出てきています。

もちろん合う、合わないは個人差があるので、一概には言えないかもしれませんが、せっかくよりよい商品が存在し、もっと目に優しいコンタクトライフが過ごせる可能性があるのに、それを試さないのは、非常にもったいないです。

コンタクトの技術は日進月歩。今まさにこの瞬間にもあなたにぴったりなものが開発されているかもしれません。

また、企業努力で、価格をできる限り抑えているブランドもあり、性能は変わらなくても、値段が今よりも安くなるというケースも出てくるかもしれません。

5年以上替えていないという人は、「ハード」「ソフト」「1day」「2week」といった垣根を越えて、ぜひ一度、新しいコンタクトはどんなものがあるのか、インターネットや店頭で調べてみてはいかがでしょうか。

初めてのコンタクト選びで陥る「3つのワナ」

「何かお勧めのコンタクトはありますか?」

私がコンタクト業界で働いていると知ると、よく聞かれる質問です。

もちろん、何枚も試着する中で、「これはいいんじゃないのか」と思うものはあるのですが、個人によって合う、合わないがあるので、一概に「これをつけてみてください」とお勧めするのは難しいです。

さらに言えば、ここ10年間はメーカー同士が追いつけ追い越せの状況ですので、同じ価格帯のものであれば、段々とクオリティの差がなくなってきているのも事実です。

そのためお勧めは言いにくいのですが、コンタクト選びに関して、アドバイスしておきたいことがあります。それは、多くの人が陥りやすい3つのワナがあるということです。

1つ目は、最初から大量に買ってしまうこと。

初めてコンタクトを購入される際、眼科などでお勧めされたものを、購入される人が非常に多くいらっしゃいます。

それが悪いということではなく、そのとき、コンタクトショップの「半年分買えば安くなりますよ」といった言葉に誘惑され、つい多めに買ってしまう人もまた、多くいらっしゃいます。

たとえば、服を買うとき、試着室では「似合っているな」と思っても、家に帰って着てみたら「なんか違うかも」ということ、ありませんか?

コンタクトも同じで、店舗で一瞬つけただけでは、本当に目に合っているかはわからないものです。

最低でも朝晩通して1週間は装着してみて判断するのがお勧めです。

試着で「いいかも」と思っていても、「やっぱりなんか合わないし、夕方になると目が疲れる」ということもあります。

そうなったときに後悔をしないように、最初は大量買いはせずに、まずは1カ月分から買うといいでしょう。

ちなみに、コンタクトの合う、合わないの基準は、おおよそ次のようなものになります。

・生活をしていて見えづらくて困るときがある

・目がゴロゴロする

・よくはずれる

・よく目が充血している

もし、いずれかの症状が続くのであれば、商品のチェンジを検討されてみてはいかがでしょう。

安易に「これでいいです」と言ってはいけない

少量買いからはじめるというのは、すでにコンタクトを使っている人が、新しいコンタクトを試すときも一緒です。

たとえば、もっと性能のいいものに変えるとき。より値段が高いものに買い替えたからといっても、目に合う、合わないという個人差が出てしまう可能性があります。高価なもの、性能が高いものだから自分の目にもいいものだと決めつけ、大量に買うというのは、あまり得策ではありません。

値段が高いもののほうが、まとめ買いによる値引き額も大きくなることもあるかもしれませんが、まずはぐっとこらえて、自分に合うと確信してから大量買いすることをお勧めします。

2つ目は、眼科やお店で試着したときの見え方の違和感をそのままにすること。

検査をしてコンタクトを試した際に、違和感を覚えたとしても、勧められた度数のものを言われるがままに購入してしまうというケースも、よく見られます。

「あとでなじむだろう」と思っても、そのときの見え方の違和感はしっかり見極めることが大切です。

眼科やお店が混んでいるときなど、プレッシャーを感じたり、専門家がお勧めするものだからと考えたりして、違和感を覚えたとしても、「これでいいです」と言ってしまいがちですが、ここは、少し待ってください。

視覚というとても重要な感覚に関わることですので、じっくりと選んだほうがいいですし、どう見えているのかを一番よく理解しているのはあなたです。

「どんな場面で、どれくらいつけるのか」を考えて

近視を矯正するためにコンタクトを買ったのに「逆に見えすぎて目が疲れる」「遠くまではっきり見えなくてもいい」など、人によって「見え方の好み」もあると思います。

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『いつも使っているコンタクトレンズのことを、あなたはほとんど知らないかもしれない あなたの大切な目を守る40の方法』(アスコム) クリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします

単純に視力検査の結果だけで選んでしまうと、遠くまでよく見えても手元が見えにくかったり、見えすぎて目が疲れ、頭痛がするなどの不調が現れたりすることがあります。

コンタクトを試着するときは、手元と遠くをしっかり見ながら、自分の見え方の好みを担当の方にしっかりと伝えましょう。

そして、3つ目はライフスタイルを考えずに選んでしまうこと。

たとえば、基本的に、2weekタイプより、1day タイプのほうがコストがかかりますが、普段はメガネでスポーツをするときだけコンタクトを使いたい人が2weekタイプを買った場合、使う頻度によっては無駄になってしまいます。

朝から晩までずっとコンタクトをつけていたい人、スポーツをするときにしかつけない人、夕方に運転しなければならない人……その人のライフスタイルによって、コンタクトの使用頻度も目的も変わってきます。

コンタクトを購入するときは、自分がどういったライフスタイルでどういう目的で使うのかを確認しておくことが大切です。

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「子どもの近視」は大人が想像する以上に深刻だ

「目の日焼け」濃いサングラスで安心する人の盲点

「目がつらい」を放置してはダメなこれだけの理由

提供元:初めての「コンタクト選び」陥りやすい3つの失敗|東洋経済オンライン

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