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2024.03.22

医師解説「会社いきたくない」時にする超簡単戦略|"真面目"なのに"やる気出ない"人への処方箋


「会社、行きたくない……」とベッドで悶々としているとき、待っているだけでは「会社に行きたい!」という気持ちが芽生えなさそうです(写真:buritora/PIXTA)

「会社、行きたくない……」とベッドで悶々としているとき、待っているだけでは「会社に行きたい!」という気持ちが芽生えなさそうです(写真:buritora/PIXTA)

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「先延ばし」は多くの人にとって悩みの種です。

「とにかく1分だけやる」「作業をできるだけ小さく分けてやる」「ご褒美を用意する」

「先延ばし」を克服する本や、コツは世の中にあふれていますが、そのコツさえするのを先延ばしにしてしまう!

そんな方が多いのではないでしょうか。

そんな「ずぼら」だけど、変わろうとしている「マジメ」な人のために、禅という新たな視点から行動する技術をまとめたのが新刊『クヨクヨしない すぐやる人になる 「心の勢い」の作り方』です。

著者である禅僧・精神科医の川野泰周氏と経営コンサルタントの恩田勲氏によると、マインドフルネスのルーツである禅には、「心を落ち着かせる」要素だけではなく、「心を勢いづける=モメンタム」の要素も多く含まれていると言います。

以下では、「やる気の正体」について解説します。

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モメンタムが「やる気」に火をつける

「何のためにこんなことを?」 ――気持ちが乗らない、退屈な作業。

「どうせうまくいかない」「つまらない」 ――ネガティブな想念が邪魔をする。

「あれもしなくちゃ、これもしなくちゃ」 ――集中力を維持できない。

私たちが行動を先延ばしにする要因は、さまざまあります。しかし、多くの場合、誰かに邪魔されているわけではないはずです。

つまり、動けない原因は自分の心のなかにある。

「やる気がない」と自分の心を責めたくなるのは、そのせいでしょう。

でも、人間の脳の仕組みを知ると、「動けない」のは「やる気」の問題ではないことがわかります。

というのも、私たちは、「やる気があるから、行動する」だけではありません。

「行動するから、やる気が出る」のです。

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楽しいから笑うのではなく、「笑っているうちに楽しくなる」。

走りたいから走るのではなく、「走っているうちに、もっと走りたくなる」。

これが人間の脳の仕組みです。

ドーパミンをコントロールして、行動する

この仕組みのカギを握るのは、脳のなかで働いている「ドーパミン」というホルモンです。

ドーパミンは、脳内で生成される神経伝達物質の一種で、報酬や快楽、そしてやる気に関係する物質として広く知られています。

ここで注目するべきは、「ドーパミンは何らかの行動に伴い、分泌される」という事実です。

つまり、じっとしているうちはドーパミンが分泌されにくく、したがってやる気も生まれません。 

やる気が出るのは、行動した後のこと。

私たちの頭のなかを変えようと思ったら、身体を動かすのが先決、ともいえます。

少しわかりにくい話かもしれません。

それに、「やる気がないから動けない」と困っている人が、「やる気を出すために行動しろ」と聞いたら「それができないから困っているんだ」と、反論したくもなると思います。

でも、安心してください。

行動といっても「ほんのちょっと」でかまいません。むしろ、「ほんのちょっと」だからこそ、いいのです。

身近なシーンを舞台に、わかりやすい例を挙げてみます。

・ 「今日は大掃除をするぞ!」と思うと腰があがりませんが、「机の上だけでいい」と思えば始めやすい。

「たった1分でも」と決めて動き始めるとドーパミンが分泌され、気分が乗ってきた結果、5分、10分と続けられることも少なくありません。

・ 「面倒な書類を作成しないといけないのに、手がつかない」ときは、あえて仕事から離れて身体を動かしましょう。

体操するのも手ですが、椅子に座ったまま、呼吸に意識を向けるのも効果的です。

気持ちを落ち着けたいなら「スー、ハー」と深呼吸。心に勢いをつけたいときは逆に「ハッハッハッハ!」とリズミカルに。

三三七拍子のリズムでもOKです。

行き詰まったらとりあえず「動く」ことを意識すれば、「やる気」は自然と出てくる(イラスト:『「心の勢い」の作り方』より)

行き詰まったらとりあえず「動く」ことを意識すれば、「やる気」は自然と出てくる(イラスト:『「心の勢い」の作り方』より)

・ 仕事をするとき「to do リスト」を作るのは、もちろん大事です。

でも「タスクの優先順位は?」「抜け漏れはない?」と悩み始めるとキリがないですし、あれもこれもとマルチタスクを始めようものならグッタリしてきます。

そんなときは 「目の前のタスクを1つ終わらせる」 ほうが先決かもしれません。タスクがたとえ100個あったとしても、100個同時にマルチタスクで処理することは不可能です。

実行するときは常に1つずつ、「シングルタスク」で取り組んでいるはず。

「まず目の前のタスクを終わらせる」と決めれば迷いは消え、2つめ、3つめのタスクへと向かう弾みもつきます。

こうした「ほんのちょっと」の行動が、やる気に火をつけて、心の勢いをつくります。

ドーパミンの放出で心に勢いがつけば、動けない人が動ける人に変わります。

立ち上がるだけで、モメンタムは上がる

体と心は表裏一体。

行動と感情は、密接に関係しています。

むしろ、行動から感情が生まれるのだという考え方が、モメンタムの基本。

「やる気があるから行動する」のではなく 「行動するからやる気が出る」 のです。

同じように、「おかしいから笑う」のではなく、「笑うからおかしくなる」 のです。

これは脳科学でも実証済み。

たとえそれがウソの笑いでも、笑っているうちに、本当におかしい気持ちになってきます。

以上を踏まえて、モメンタム発動の条件を一言でいうと、「何でもよいので行動する」ことです。

例えば、「会社、行きたくない……」と、ベッドのなかで悶々としていることを想像してみてください。いくら待っても「会社に行きたい!」という気持ちが芽生えることはなさそうです。

しかし、ただ「立ち上がる」だけなら、できる気がしませんか?

そして、「立ち上がる」だけでも心は動き始めるのです。

行動科学の手法にも、これを利用したものがあります。

パソコンを使わせず、参加者全員を立たせて討議をするのです。

すると全員の集中度が高まり、討議が活性化。

まして、うたた寝をする人などいません。

あらゆるシチュエーションで、「行き詰まったら、動く」ことを意識してください。

「立ち上がる」以外にも、背伸びをする、歩き回る、ラジオ体操をする、ゴルフの素振りをする(もちろん、野球や剣道の素振りでもOKです)、踊る、軽くジョギングする、などの行動も、モメンタムの発動に効果的です。

※気持ちが落ち込んで、何日も「会社に行きたくない」という気持ちが続く場合は、心療内科などでご相談ください。

会社に行きたくなければとりあえず「立ち上がる」ところから始めよう(イラスト:『「心の勢い」の作り方』より)

会社に行きたくなければとりあえず「立ち上がる」ところから始めよう(イラスト:『「心の勢い」の作り方』より)

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提供元:医師解説「会社いきたくない」時にする超簡単戦略|東洋経済オンライン

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