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2023.12.09

社交が苦手な人は「顔の動かし方」がわかってない|引っ込み思案な性格でもキャラを変える必要なし


(写真:Pangaea/PIXTA)

(写真:Pangaea/PIXTA)

「初対面の人となかなか打ち解けられない」「いまいち人間関係が広がらない」。こうしたコミュニケーションの悩みは、顔を動かす(表情筋をコントロールする)ことによって解消できると、表情筋研究家の間々田佳子さんは言います。書籍『伝わる顔の動かし方 コミュニケーションは見た目が9割』より一部抜粋・再構成してお届けします。

『伝わる顔の動かし方 コミュニケーションは見た目が9割』 クリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします

「まずは性格から」はプレッシャーになる

「内面が顔に出る」などとよくいわれますよね。その言葉どおり、私たちは「心=顔」、感情と表情は切り離せないものと思い込みがちです。

内面の感情を映し出すのが表情。だから、表情を変えるなら、まずは内面から変えなければ。明るくほがらかな気持ちで過ごせば、自然と笑顔になれるはず……。

でも、ちょっと待ってください。それってけっこうシビアな注文ではありませんか?

誰にだって感情の浮き沈みはあります。ここで笑顔が必要だから、悲しくてもその気持ちをこらえて今すぐ明るい気持ちになろう! だなんて、とてもとても難しい。

もともと引っ込み思案でおとなしい性格なのに、笑顔になるために明るいキャラに変われといわれても、そうそう簡単にできることではありません。あえて言います。

内面は表情に関係なし!

じつはコアフェイストレーニングをすれば、内面(心、性格)に関係なく、その場にふさわしい表情をつくることができるようになるのです。

必要に応じて、ここでは笑顔、あちらでは厳しく引き締まった表情というふうに、喜怒哀楽を自在に切り替えられます。

そして、そこに「感情」は関係しません。つまり、たとえ内心で怒っていようがその怒りをダダ漏れにせず、笑顔をつくることができるのです。

ということは? そう、今すぐ、内面から変わろうとしなくていいということ。

表情のクセを変えるほうがはるかに簡単

人はいわば“クセのかたまり”。表情のクセ、体の使い方のクセ、性格のクセ……さまざまなクセをもち合わせています。

凝り固まったクセを外し、望ましい方向にクセづけしていくことで、過去にとらわれず、新しい自分になることができます。

ただ、これまでにしみついた性格のクセをガラリと変えるのは、大変ですし時間もかかりますよね。

それよりは、表情のクセを変えるほうがはるかに簡単です。今この瞬間に悩んでいるのなら、まずは顔を動かすことから始めてみましょう。

それに「この性格を直さなきゃ」「明るくならなきゃコミュニケーション上手にはなれない」などとプレッシャーを感じながら過ごすのは、とてもしんどいもの。

つねに明るく、元気なイメージでいなければならないと自分を奮い起こした結果、かえって憂うつな気分にとらわれてしまう人も目にしてきました。

まじめでがんばり屋なタイプの人ほど、ともすれば自分に高いハードルを課して追い込んでしまいがちです。けっして無理はしないでください。徐々に心と体をつなげていけばいいのです。

まずは「内面と表情は切り離せないもの」という固定観念から自由になりましょう。

相手との関わりで感情も変化する

「顔が先」「最初は表情と感情が一致していなくてもいい」とお伝えしました。そういえるのは、じつは私の体験に基づいてのことです。本当にどん底まで落ち込んでいたあるとき、仕事柄、笑顔をつくりはしたものの、内心ではネガティブな気持ちのままということがありました。

その場合、私の笑顔は感情と切り離されているから「嘘」なのでしょうか?

私の“嘘笑い”を見た生徒さんや仕事相手の方々が、私の笑顔につられて笑顔になります。

すると、それを見た私は「ああ、笑顔をつくっていてよかったな」と思えます。

その結果、どうでしょう、落ち込んでいた気持ちが薄れ、本当ににこやかな気分、笑顔に変わっていくのです。

このように「相手の笑顔によって自分の心が癒され、前向きな気持ちに変化する」ということを、私は数えきれないほど体験しています。

ヒトの脳には「ミラーシステム」という、目の前で起こっていることを自分でやっているかのように脳に映す機能が備わっています。“見よう見まね”ができるのも、この仕組みのおかげなんですね。 

集団のなかでひとりの人に笑顔をつくらせたところ、周囲も笑顔になりやすかった、という研究報告もあります。これは人間の間で表情と感情が伝染していくことを示す例です。

そのきっかけとして、まずは自分から、そのときの感情に関係なく笑顔をつくってみることは、とても大事な第一歩ではないかと思います。前段階から「今、私は気持ちと表情が一致しているだろうか」などと考えなくてもいい、とお伝えしたいのです。

目力アップトレ(画像:『伝わる顔の動かし方 コミュニケーションは見た目が9割』で紹介のメニュー動画より)

目力アップトレ(画像:『伝わる顔の動かし方 コミュニケーションは見た目が9割』で紹介のメニュー動画より)

表情もスポーツも同じ「トレーニング」

それでもまだ、楽しくもないのに笑顔になったり、わざと厳しい表情をつくったりすることが、なんだか自分の感情を置いてけぼりにするみたいで、違和感を覚える方もいるかもしれません。

「表情と感情が別」だなんて、まるで詐欺師になるための練習をしているみたい?(笑)

いいえ、これはあくまで「トレーニング」、顔を動かす練習。サッカーや野球、ダンスなどの練習となんら変わりありません。

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『伝わる顔の動かし方 コミュニケーションは見た目が9割』(光文社) クリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします

これらのスポーツも、気がのらないという理由で練習をしなければ、そこに上達はありえませんよね。

思うように体を動かせるようになると楽しいですし、目標に向かって、ただひたすら練習にはげむはず。それと同じことです。

使うべき筋肉を知る。
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その動かし方を覚える。
 ↓
どう動かすかを考えながら、実際に動かす。
 ↓
だんだん自然にできるようになっていく。

日ごろのたゆまぬトレーニングが必要

この習熟していく過程で練習が不じゅうぶんだと、本番で本来の力を出しきることはできません。

口角アップトレーニング(画像:『伝わる顔の動かし方 コミュニケーションは見た目が9割』で紹介のメニュー動画より)

口角アップトレーニング(画像:『伝わる顔の動かし方 コミュニケーションは見た目が9割』で紹介のメニュー動画より)

逆に毎日練習して極めていけば、どんどん自分のものにでき、やがて何も考えずとも自然と体が動く状態にまでもっていくことができます。つまり、迷いなく心の底からパフォーマンスを楽しめる状態(=ゾーン)。

顔の場合は、感情や思考を介さずとも的確な表情がつくれているとき、いわゆる「ゾーン」に入った状態だといえるでしょう。ただ、そこまでいくには、日ごろのたゆまぬトレーニングが必要なのです。

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【あわせて読みたい】※外部サイトに遷移します

「感じのいい人」とそうでもない人の決定的な違い

表情分析家が解説、香川照之氏の謝罪時心理変化

頬のたるみに悩む人を救うごくごく簡単なコツ

提供元:社交が苦手な人は「顔の動かし方」がわかってない|東洋経済オンライン

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