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2023.11.29

毎日ストレスを抱える人に教えたい「3大解消ツボ」|まずは試してほしい「太衝」「神門」「内関」


出所:『自律神経にいいこと大全100』

出所:『自律神経にいいこと大全100』

日常のさまざまなストレスはうまく解消したいもの。鍼灸・あん摩マッサージ指圧師の森田遼介氏がストレスに効くツボについて解説します。

※本稿は『自律神経にいいこと大全100』から一部抜粋・再構成したものです。 クリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします

頭部へ血をのぼりにくくするツボ「太衝」

イライラ時におすすめなツボは、「太衝(たいしょう)」です。全身の緊張を抑える効果があります。

怒ることを「頭に血がのぼる」といいますが、太衝を刺激することで血が頭部へのぼりにくくする働きがあります。

出所:『自律神経にいいこと大全100』

出所:『自律神経にいいこと大全100』

探し方は、足の親指と人差し指の骨の間を足首に向かってスライドしていき、指が止まるところ。そこで、かかと方向へ押して圧痛点がある人は、ストレスが溜まっているサインになりますのでチェックしてみましょう。

太衝は、五臓の「肝」に属する経絡(けいらく)ですが、血と関係が深いため生理トラブルや更年期障害にも効果が期待できます。

そして、イライラしているときは、自律神経の交感神経が優位に働いています。体が興奮や緊張作用へとかたよっているため、心にも力が入っている状態。そして筋肉や血管が緊張するため、血流が悪くなります。交感神経が優位になると目力が強くなるのも特徴です。

負の循環から抜け出せなくなる

そんなイライラ状態が慢性的に続くと、「イライラする→心と体にストレスが蓄積する→筋肉が硬くなる→さらにイライラする」という負の循環から抜け出せなくなってしまうのです。

イライラや全身のこり、首肩こりや食いしばり、頭痛、眼精疲労、不眠につながる要因は、日ごろからこまめに解消することが大切です。

次のツボもイライラに効果があります。

(1)行間(こうかん): 少し鋭い刺激が効果的なため、爪楊枝でツンツンと押すと怒りがスーッと落ち着くはずです。

(2)労宮(ろうきゅう):手のひらにあるツボです。緊張した時に手に「人」と書いて飲み込む仕草は有名ですが、手のひらを揉みほぐすだけでも精神が落ち着きます。

出所:『自律神経にいいこと大全100』

出所:『自律神経にいいこと大全100』

「神門(しんもん)」は、自律神経の興奮状態を抑えて気持ちをリラックスさせ、ストレスによる便秘などの腸のトラブルに効果があります。また、排尿困難や小指の痙攣、手のひらの熱感、皮膚のかゆみ、疲労、食欲不振、嘔吐、むくみなどにも効果的なツボです。

出所:『自律神経にいいこと大全100』

出所:『自律神経にいいこと大全100』

探し方は、手のひら側の手首にある横ジワのライン上にあります。シワに沿って小指側にスライドしていくと、いつもは気にもしない豆のような出っ張った骨に出会えるはずです。豆状骨(とうじょうこつ)といいますが、そのすぐ内側に神門があります。

神門は少し細かいツボの配列部分になりますので、押す面積を狭く指の先で押したり、お灸で温めたりするといいでしょう。気分の落ち込みを感じた時に刺激することで、精神が楽になるはずですよ。

「膻中」も効果的

神門は「心経(しんけい)」の経絡に属するツボで、「神」という文字が使われているツボは東洋医学では脳や精神と関係が深く、「心(しん)は神を蔵(ぞう)す」「心(しん)は神明(じんめい)を主(つかさど)る」という言葉が東洋医学の医学書『黄帝内経(こうていだいけい)』に記されています。

気持ちの落ち込みには「膻中(だんちゅう)」も効果的です。両乳首の間または両脇を結んだ中点にあります。

(出所:『自律神経にいいこと大全100』)

(出所:『自律神経にいいこと大全100』)

胸骨という骨の上にありますが、ストレスが溜まっている人はこの部分を押すと痛みがあるはずです。息苦しさや乳腺炎の予防などにも使用します。

目を閉じて舌を出したとき、まぶたや舌が細かく震えている場合はストレスが強く溜まっているサインです。自分では確認できないため、他の人に確認してもらう必要がありますが、まぶたや舌が細かく震えているときは、体からのSOSサイン。早めの対処をおすすめします。

急な災害に見舞われると心の準備ができないため、パニックになってしまうという方は多いようです。心臓がドキドキしたり強い不安感に襲われそうになりますよね。似たような精神状態は、運動直後や急な不安に襲われたとき、仕事や家事で動き過ぎてしまったとき、イライラしているときにも起こります。

そんなときに備えて、心を落ち着かせるお守りツボの「内関(ないかん)」を覚えておきましょう。内関は車酔いや二日酔いにも効くツボです。

出所:『自律神経にいいこと大全100』

出所:『自律神経にいいこと大全100』

探し方は、手のひら側の手首の横ジワ中央から肘に向かって指3本分(人差し指から薬指の幅:2寸)のところ。グーにして力を入れると浮き上がってくる腱のすぐ親指側で圧痛点を探します。腱が浮き出てこない人は、指でコリコリと腱を探ってみましょう。2本の並列した腱があるのでその間にとります。

押し方は、腱と腱が並列している細い間にあるため、親指を斜めにし、指先の側面を使って押しましょう。痛気持ちいい強さで押しながら、吐く息を長く2~3回深呼吸をすると精神が落ち着くはずですよ。

百会(ひゃくえ)や太衝、神門、膻中が合う人も

自分に合う精神を安定させるお守りツボを持っているという安心感があるだけでも、不調の発症頻度が抑えられる人は少なくありません。内関以外にも、百会(ひゃくえ)や太衝、神門、膻中が合う人もいます。自分に合う「押すと心が落ち着くお守りツボ」を事前に探しておきましょう。

出所:『自律神経にいいこと大全100』

出所:『自律神経にいいこと大全100』

緊急時は冷静な判断が難しく、転倒などで怪我をすると命の危険につながります。私は、東日本大震災の影響で避難されてきた方々の心身のケアをした経験がありますが、その中でさまざまな「まさか」という経験談を聞いてきました。お守りツボがあれば、そんなまさかの危険を少しでも減らせるかもしれません。

メンタルの不調は早期のケアがとても大切です。次の8つの症状は、体からのSOSサインだと思ってください。「頑張ってきたけどそろそろ限界だよ」という体からの声です。現状のまま頑張り続けてしまうと、うつ病になってしまうケースも珍しくありません。

無理をせずにケアの意識を見直し、セルフケアだけでは治りづらい度合いまできている場合は、早めに医療機関や鍼灸院へ行きましょう。

(出所:『自律神経にいいこと大全100』)

(出所:『自律神経にいいこと大全100』)

(1)胸脇苦満(きょうきょうくまん):肋骨の際(きわ)のラインが張っている状態。人差し指や中指を肋骨の裏へ入れようとすると、痛みや不快感がある。

(2)腹部の拍動:体の中心のみぞおちからヘソの中点付近を人差し指・中指・薬指の3本でゆっくりと2~3センチ押すと、ドクンドクンと拍動を感じる。

(3)舌またはまぶたの痙攣(けいれん):目をつぶって舌を出した時に、舌またはまぶたが細かく痙攣している。

(4)かみ癖・歯ぎしり:かみ締める癖がある。通常は口が閉まっていても、上と下の歯の間は少し隙間が開いていることが正常。

(5)頭皮の硬さ・むくみ:頭皮が硬い。手指の腹で頭皮を掴み、ゆっくりと頭皮だけスライドさせる。通常では直径1センチほど動く。頭皮のむくみは、ストレスが長期的に強く蓄積しているサインでとくに注意が必要。

(6)首肩こり:慢性的に首や肩が硬い。交感神経優位時の代表的な症状。

(7)感情の乱れ:悲しみや不安、恐怖などを強く感じる。

(8)その他の症状:睡眠不足、動悸、痛みや熱さなどの感覚が過敏になる、食欲の増減の症状が続く。

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提供元:毎日ストレスを抱える人に教えたい「3大解消ツボ」|東洋経済オンライン

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