2023.08.11
松本明子が実践!節約をエンタメ化する「ケチ活」|「高すぎるエアコン代」に負けない意外な節約術
「芸能界の節約女王」松本明子さんが提唱する「ケチ活」とは?(写真:『この道40年あるもので工夫する松本流ケチ道生活』より)
35度を超す猛暑が続き、エアコンが欠かせない今年の夏。しかし、6月以降地域によっては最大4割も電気代が値上がりしており、どうやって夏を乗り切るか、頭を悩ませている人も多いのでは。
そこでおすすめなのが「芸能界の節約女王」松本明子さんが提唱する「ケチ活」。お金を節約できるのはもちろん「ケチを精一杯楽しむ」ことで、日々の暮らしが楽しく充実したものになるのです。松本さんの著書『この道40年あるもので工夫する松本流ケチ道生活』より、一部抜粋、再編集のうえお届けします。
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ケチは最高のエンターテインメント
私は自他ともに認める芸能界きっての「ケチ」です。
「もったいない」「まだ使える」と思って楽屋にあったお弁当の輪ゴムや、新幹線のおしぼり、ホテルのアメニティなど、ついつい持ち帰ってしまう……。そんな姿を見られてか、いつの間にか〝ケチ〞のイメージがついていきました。
私は、今ほど〝ケチ〞が求められている時代は、ないと思っています。価格がどんどん上がりスーパーでの買い物もひと苦労、また、エアコン代をはじめとする光熱費がシャレにならない金額になったご家庭もあると聞いています。
家計のやりくりが大変な中、「節約しなきゃ」「生活のレベルを少し下げなきゃ」とため息をついている方も多いのではないでしょうか。けれど、「あれも買っちゃダメ、これも我慢しなきゃ」という暮らしは苦しくて、嫌になってしまいます。
そこで、みなさんにおすすめしたいのが「松本流ケチ活」。
私にとって、「ケチ」とはお金を節約するのはもちろんですが、毎日を楽しくするためのものだと思っています。
自分であれこれ工夫するのも楽しいし、周囲の人と話をするうちにケチのアイデアが降ってくれば嬉しいし、テレビで目からウロコの節約術を見るのも面白い。
時には「うーん」と悩んだりしますが、それすら楽しい。いいアイデアが思いつけば、さらに楽しい。
私にとって〝ケチはエンターテインメント〞なんです。
ここでは、私が日々実践している「ケチ活」の一部をご紹介します。
「ゴゴスマ」メンバーも大好きな「ケチ活」
仕事場でいろんな方とお話をするのが好きですが、盛り上がるのはやっぱり〝ケチ話〞。この情報知っている?みたいな話を、〝ケチ〞が好きなメンバーで話しています。
なかでもいろいろ情報を教えてくださるのは、「ゴゴスマ〜GO GO!Smile!〜」(CBCテレビ系)の司会の石井亮次アナウンサー。9年ほど一緒にお仕事をさせていただいていますが、面白い情報をたくさん持っているんですよ。
興味深いと思ったのは、ホームセンターなどで売っているアルミシート。アルミシートは断熱性のものと遮熱性のものがあり、冬は断熱性のものを窓に貼って暖かく、夏は遮熱性のものを貼って涼しく過ごすことができるそうです。窓全体に貼らなくても、下部分に少し貼るだけで効果はあるようなので、いつか試してみたいなと思っています。
ちなみに私は仕事柄お弁当をいただくことが多くて……。楽屋にお弁当があるときは大抵、私の分と私のスタッフの分があります。そのときおなかがすいていたら食べますが、そうでもないときは残さず、自分の分だけは必ず持って帰るようにしています。これ、実はいつも悩んでいるんです。手をつけずに残したら番組のスタッフさんが食べるのかな?と思うこともあるのですが、スタッフさんにはスタッフさんのお弁当が用意されているからやっぱりフードロスになってしまうんじゃないかなと。なので、「私の分として用意されたものはもらう」といつの頃からか決めていました。
ちなみに持って帰ってきたお弁当は、夜ご飯のおかずや副菜としてお皿に分けて家族で食べます。あと一品がほしいとき、意外と重宝するんですよ(笑)。ちなみに以前、〝ケチ仲間〞でもあるオードリー春日俊彰さんとお話をしていたら、独身時代の春日さんは持ち帰ったお弁当をおかずごとに小分けにして冷凍していたらしいです。
その話を聞いて、「さすが!」と思いました。私はその日に食べることしか考えていなかったけれど、まさか冷凍しておくなんて。改めて、私の中で春日さんがレジェンド的存在になっていきました。やっぱり徹底しているって素晴らしいですよね。私はまだまだ修行が足りないです(笑)。
とはいっても私は食べるのが大好きなので、好きなものが食べられなくなるのは絶対イヤです。だから、ちょっとした工夫で食費が抑えられたらラッキーかなと思います。
黒柳徹子さん伝授のストッキング活用法
履いている人が減ったと言われていますが、私はまだまだ履くことが多いのがストッキング。テレビのお仕事のときや人前に立つときには欠かせないアイテムになっています。そんなストッキングですが、技術の進歩があるとはいえ、いまだによく伝線が入ってしまって破れることが多いですよね。「まだ1回しか履いていないのに……」みたいなとき、本当にもったいないと思ってしまいます。
破れたストッキングは静電気を発生させるためほこり取りに向いているとよく言われていますが、ご多分に漏れず、私もお掃除アイテムとして使っています。割り箸に細く巻きつけて手や掃除機が入らない隙間を掃除したり、夫が昔、使っていた剣道の竹刀にスポッとかぶせてベッドの下のほこりを取ったり……。本当にゴッソリよく取れるんですよ。とくに竹刀は便利。真っ直ぐなのでかぶせやすいのと、グリップが持ちやすいので「ほこりを取るためにつくられたのでは?」と思うくらい。ベッドの下で大きくひと拭きすればびっくりするくらいきれいになる。汚れを取ったあとは、くるっとまるめて捨てるだけなので手も汚れないです。
ちなみにストッキングが掃除に向いていると教えてくださったのは、黒柳徹子さん。結婚して間もない頃にテレビ番組の「徹子の部屋」(テレビ朝日系)に出させていただき、そこで「これから主婦としてやっていくのなら、ストッキングさえもムダにしちゃダメ」とアドバイスをいただきました。かなり意外だったんですが、どうも黒柳さんもやっていたらしく「テレビの画面を拭くのもいいわよ」と教えてくださって。今でもストッキングを使って掃除をするたびに思い出します。
ストッキングは掃除アイテムとしては本当に優秀で、クリーニングを出したときについてくる針金のハンガーをひし形に変形させ、それにかぶせて〝ポイ(金魚すくいのときに使う丸い枠に薄い紙を張った道具)〟をつくり、お掃除アイテムに変身させることもできます。これはお風呂の水の汚れを取るのにぴったりで、家族の中で最後にお風呂につかる私にとってはすごく便利。ゴミだけをキャッチしてくれます。
〝節約術〞〝お得〞という言葉が入っているとテレビ番組も雑誌もついつい見てしまう私ですが、いまだに忘れられないのが1990年代後半から10年ほど放送されていたバラエティ番組が「伊東家の食卓」(日本テレビ系)。日常で使える〝裏ワザ〞を毎週紹介していたのですが、それが本当に役に立つんですよ。番組が終わってから15年くらい経ちますが、そのときに得た裏ワザを今も使っています。
時代を超えて使える「伊東家の食卓」の裏ワザ
とくに印象的だったのがチューブ式の歯磨き粉の最後の絞り取り方。私は、これでもかとお尻のほうからギューッと絞り取って満足していたのですが、番組を見ていたら、私が知らない方法を紹介していました。口の部分から勢いよく空気を入れて膨らませてからふたをしめて、お尻のほうを持って数回強く振るといいと言うんですよ。
はじめは半信半疑でやってみたのですが、空気とともに1回分出て。これには驚きました。もうこれ以上はないと思っていたのに1回分もあるなんて。もうそれ以降、「伊東家の食卓」で紹介されたものは、一度は試してみようと思うようになりました。
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これはきっとチューブ式のものだと何でも効く裏ワザだと思いますが、いかんせん空気を入れるときに口をつけるので口に入れるものではないとできないのが残念。とくに化粧品に生かしてみたいのに……といつも思ってしまいます。でもできないので、チューブ式の化粧品は口の部分をカットして、綿棒を使ってこそいで使い切っています。やはり最後まで使いたいですから。そして気づくのが、意外とたっぷり残っていること。簡単に中身が全部出るようになる、技術の進化に期待しています。
テレビなど紹介されるテクニックを見て驚くこともまだまだ多いんですよね。新しい情報をもらえるのはありがたいですし、本当に頼りになります。
ただ、そこで得た情報をうのみにするのも少し違う気がして……。まずは一度やってみて、自分がそれをやって楽しいのかを基準に自分のストックに入れていくのがいいと思います。いろいろ情報をもらえるテレビは本当に楽しいし、勉強になります。
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提供元:松本明子が実践!節約をエンタメ化する「ケチ活」|東洋経済オンライン