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2023.02.08

在宅ワークで散らかった部屋を整理する効率テク|書類に手をつけ、デジタルのガラクタも処分


在宅ワークでは自宅に書類が増えてしまう(写真:jat306/PIXTA)

在宅ワークでは自宅に書類が増えてしまう(写真:jat306/PIXTA)

在宅ワーカーの悩みは、自宅に仕事のツールや書類が増えて散らかってしまうこと。どのようにすれば効率的に整理を進められるか、現代のミニマリズム運動を代表するジョシュア・ベッカー氏の最新作『より少ない家大全』より一部抜粋・編集してお伝えします。

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近年、自宅を仕事場にする人が増えている。フルタイムの人もいれば、副業の人もいる。オフィスに勤める伝統的なスタイルで働く人たちの多くも、仕事を家に持ち帰ることがある。さらに、出勤とリモートを組み合わせて働く人も増えてきた(リモートで働く場所はたいてい自宅だ)。デジタル革命によって、働く場所の革命も可能になった。長い時間をかけて出勤するよりは、自宅で働くほうがずっと生産性が高くて魅力的だ。

しかし、自宅で働くことにはマイナス面もある。それは家の中が散らかることだ。家で働くかどうかはともかく、私たちには家計管理という仕事もある。各種の料金を支払う。書類を保存する。予算を管理する。投資の勉強をする。税金の計算をする。スケジュールを管理する。やらなくてはいけないことは数多い。

紙類はどう扱うか

家の中を散らかす犯人はいろいろあるが、なかでも紙類の罪は特に大きい。ホームオフィスを見ればそれがよくわかる。新聞や広告、パンフレット、郵便物などは、だいたいホームオフィスにたまっていく。それに仕事用の書類もあれば、お金関係の書類や保険会社からのお知らせもある。車両の記録、寄付の領収書、以前の確定申告の控えなど、ありとあらゆる紙類の集積所だ。

ホームオフィスに残してもいい紙類は、絶対にホームオフィスに保存しておかなければならないもの、なおかつきちんと場所を把握して、必要なときはいつでも取り出せる状態にしてあるものだけだ。ホームオフィスの紙の山をミニマル化するときは、次の3つのカテゴリーに分類するといいだろう。ほぼすべての書類がこの3つのどれかに含まれるはずだ。

(1)必要な書類(少なくとも今のところは)

(2)いらない書類

(3)デジタル化できる書類

すでに終わったプロジェクトに関する書類があるかもしれないが、これはそろそろ処分してもいいだろう。一方で、進行中のプロジェクトに関する書類は残しておきたいはずだ。子どもの返却されたテストの答案や、読書感想文もたくさんあるかもしれない。これらすべてをとっておく必要はないが、いくつかは残しておきたいだろう。

15年も前のレシートはもういらないが、今年のレシートはまだ捨てられない。いつもの「本当にこれは必要か?」という質問をするとき、紙類については心を鬼にする必要がある。なぜなら、たいていの場合で答えは「ノー」になるべきだからだ。

ミニマル化を生き残った書類はどうするか

しかし、数少ない「イエス」に関しては、決められた場所に整理してしまい、ラベルを貼っていつでも簡単に取り出せるようにしておく(ミニマル化を進めればわかるだろうが、書類が少ないほど整理するのもずっと簡単になる)。本当に重要な書類に関しては、耐火性の金庫や、銀行の貸金庫にしまうといいだろう。

分類が終わったら、今度はいらない紙をリサイクルに出す準備をする。
紙の束の山ができてしまうかもしれないが、わけもわからないままファイルしておくよりはずっとましだ。

ホームオフィス用のガジェットはたくさん売られているが、そのほとんどはいらないものだ。しかし、ミニマリストにとって本当に有用なものを1つあげるとしたら、それはシュレッダーだろう。他人に知られたくない個人情報が書かれた書類を処分するときは、必ずシュレッダーにかけるようにする。

そのような書類が大量にあるなら、業者に頼むという方法もある。
ただし、それほどの量がない場合や、どうしても自宅で処分しなければならない場合は自分の手でやろう。私はそうしている。

紙で保存しておく必要はないが、紙に書かれた情報は必要だという場合もある。ここでもっとも簡単な解決策は、スキャンしてPDFなどのデジタルファイルにすることだ。ファイルはパソコンに保存して、紙はシュレッダーにかければいい。

デジタルファイルにすれば、オフィスの中の場所を取らず、検索すればすぐに見つかり、必要ならメールですぐに誰かに送ることもできる。この先デジタルファイルの形でも不要だということになったら、クリックひとつで削除すればいい。書類のデジタル化で役に立つヒントは次の通りだ。

デジタル化を進めるコツ

・後で検索しやすいようなファイル名をつける

・最低でも1つの場所でバックアップを取る。2つならなおよい

・他人に知られたくない個人情報を含むファイルは、パスワードで保護することも考える

まだ書類のデジタル化に挑戦したことがない人もいるかもしれないが、やってみれば驚くほど簡単だ。大量の書類でもすぐに終わる。スキャナーやスマホのスキャンアプリ、あるいはスキャン機能もあるプリンターを持っているなら、自分でデジタル化することができる。

スキャナーを持っていない人、あるいは自分でやる時間がもったいないと思う人は、専門の業者に頼むという方法がある。インターネットで「書類のデジタル化 サービス」などで検索すればいろいろと出てくるだろう。
あるいは、業務用のスキャナーを短期間レンタルできるサービスもある。

情報をデジタル化すると、ホームオフィスの紙類を劇的に減らすことができる。またプリントした写真や、昔のCDやDVDもデジタル化してオリジナルを廃棄すれば、家全体のミニマル化にも貢献できる。

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しかしだからといって、デジタル革命にまったく問題がないというわけではない。デスクトップパソコンやノートパソコン、タブレット、スマートフォンといったデバイスがむしろ身のまわりに増えている。これらもまた、ものが多すぎるという問題の一因だ。

もしかしたら、今持っているほどのデバイスは必要ないかもしれない。新しいノートパソコンを買っても、古いものをそのまま持っている人もいるだろう。古いほうは、そろそろ処分してもいいころではないだろうか。使っていないタブレットがあるなら、それも処分しよう。音楽はもっぱらスマホで聴いているというのなら、もうその古いMP3プレーヤーはいらないはずだ。デバイスを適正な数まで減らしたら、次のヒントを参考にシンプルな状態を保っていこう。

・パソコン画面のアイコンを必要最小限まで減らす

・使わないソフトウェアを削除する

・ドキュメントのフォルダーからいらないファイルを削除する(完全に削除はしたくないなら、アーカイブ用のフォルダーに移す。こうすればいつも使うフォルダーの中がすっきりする)

・必要なファイルが見つけやすくなるように、シンプルで合理的なフォルダーシステムを構築する

・もう読んでいないブログ、ニューズレター、広告などの購読を解除する

・ブラウザのブックマークやクッキー、キャッシュのうち、必要ないものは削除する

・スマホからいらないアプリを削除する。必要になったらまたダウンロードすればいい。ホーム画面には本当に必要なアプリ(カレンダーや電話など)だけを置くようにする。それ以外はフォルダーに分けて2つ目の画面に置く

・SNSのプッシュ通知やメールの着信通知など、あらゆる通知をオフにする

・スパムフィルターがきちんと機能していることを確認する

・よく撮れていない写真や、不要な写真を削除する

・不要な音楽と映画のファイルを削除する

・大量のパスワードがあるならパスワード管理のシステムを活用する

デバイスのミニマル化が終われば、デバイスの使用時間を制限するのも簡単になるはずだ。

ミニマル化のチェックリスト

ホームオフィスのミニマル化が完了したことは何を基準に判断するのか? そう思うなら自分に次の質問をしよう。

□この場所にいると仕事の集中力が高まるか?

□ここにある道具や小物は、生産性を高める助けになっているか? それともむしろ邪魔になっているか?

□この場所にいると楽しく仕事ができるか?

□書類は自分にとってわかりやすい方法で整理されているか?

□ここを使うすべての人にとって、便利で効率的な場所になっているか?

□身のまわりのテクノロジーは、問題を解決してくれるか、それともむしろ問題をつくり出しているか?

□この場所は維持管理が簡単か? 作業が終わったら道具をしまえるように、引き出しや棚に十分な空きスペースはあるか?

ホームオフィスのものを減らせば、心が落ち着き、仕事の能率を上げることもできる。それよりも大きな利点は、頭の中の混乱がなくなることだ。思考が明晰になり、意思決定が向上し、先々の計画が立てられるようになる。

もう目先の状況に振り回されず、しっかりと将来の計画を立て、それに合わせて行動を起こすことができるようになる。そう考えれば、書類や文房具を整理して、いらないものを処分するくらいなんでもないだろう。

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提供元:在宅ワークで散らかった部屋を整理する効率テク|東洋経済オンライン

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