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2022.12.21

「今日、何してた?」が夫婦喧嘩の地雷になる理由|男性の「スペック確認」vs女性の「警戒スイッチ」


女性相手に、いきなり5W1Hの質問はご法度(写真:Ushico/PIXTA)

女性相手に、いきなり5W1Hの質問はご法度(写真:Ushico/PIXTA)

お互い悪意はないのに、夫婦の対話は、なぜかすれ違う。それが積み重なれば二人の間は冷えてしまうことも。そんな不幸を避けるにはどうすればよいのでしょうか。『夫婦のトリセツ 決定版』より一部抜粋・編集のうえ、「男性脳」と「女性脳」の違いを考慮した解決法をご紹介します。

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別々の男性(30代と50代)から、同じ話を聞いた。先日、家に帰ったら妻が見慣れないスカートをはいていたので、「そのスカート、いつ買ったの?」と聞いたら、妻が不機嫌な声で「安かったから」と答えた。

「女はなぜ、質問にちゃんと答えないのでしょう?」と男性(50代)は締めくくった。「妻を怒らせる気はなかったのに、自分は何を間違ったのでしょう」と男性(30代)はうなだれた。

これ、男性のほうは、スペック確認をしたのである。「このスカートは新しいのか」を確認しただけだ。なのに、女性のほうは、「こんなもの、俺に黙って、いつ買った?」と聞こえたのだ。つまり、買ったことを責められたと感じたのである。

実は、思春期以降の女性相手に、いきなり5W1H(いつ、どこで、だれが、なにを、なぜ、どのように)の質問をしてはいけない。娘でも同じだ。

女性脳の警戒スイッチ

女性の脳には、異性への警戒スイッチが搭載されている。異性からのアクション(ことばにせよ、行為にせよ)に、反射的に「これって、攻撃では!?」と疑う本能である。

これは、雄と雌で生殖リスクが大きく違う種(爬虫類、鳥類、哺乳類)の雌たちに搭載された機能なのだそう。いずれも、生殖行為の後、卵を抱いたり、孵化した幼体の面倒を見たり、お腹の中で大きくして命がけで産み出したり、授乳したりと、雌の負荷が圧倒的に高い。

このため、生殖機会を増やしたい雄と、条件を見極めて慎重に生殖行為に至る必要がある雌という組み合わせとなり、雌は雄を厳選するために、容易に近づけるわけにはいかない。というわけで、この警戒機能が搭載されているわけ。

女性に、いきなり5W1Hの質問を投げかけると、この警戒スイッチが作動してしまうのだ。

これって、攻撃なの!? 私を責めてるのね―というわけで、「安かったからよ(怒)」という尖った声が返ってくるわけ。

一方、男性たちは、スペック確認せずにはいられない。こちらは、狩人や戦士の末裔である。自分の縄張りに何か見慣れないものがあったら、それが何か、いつからそこにあるのかをすばやく確認しないと、危なくてしょうがない。

だから、夫たちは、本当によく「これ何?」「どうして、ここに置いてあるの?」「どこに行くの?」「何時に帰る?」などなど、質問をしてくる。

素直に答えてあげればいいわけだけど、妻のほうは、警戒スイッチが作動するので、そういうわけにもいかず、両者は、苦々しい思いで対峙することになる。

リアルでも「いいね」ボタンを使おう

というわけで、先の新しいスカート問題について。こういうときは、「いいね」と言えばいい。「それ、いいね」。

そうしたら、「でしょう? 今日、○○のバーゲンで、なんと、○○円で買ったの」と教えてくれる。「いいね」1つで、3つのスペックを一気に確認できるのである。

女性は共感してほしい、男性はスペック確認したい。その両方の願いをかなえる「いいね」。SNSで「いいね」ボタンを押すような気軽さで、リアル対話でも使ってみてほしい。

そして、妻たちは、夫のことばの裏読みをやめよう。夫たちの質問は、5W1H以外も、びっくりするほど、ただのスペック確認なのである。「おかず、これだけ?」と言われてもムカつかなくていい。

たいていは「このおかずで、ご飯、全部食べ切ればいいんだよね」という意味なので、「そうよ。足りなかったらふりかけもあるけど?」と言ってあげればいい。まぁ、たまさかクレームだとしても、同じ回答でよくない?

あるとき、明太子を冷蔵庫にしまい忘れていたら、夫が、その器を高々と上げて、「これって、冷蔵だよね?」と言ったことがあった。あれはたしかにとがめる口調だったけど、忙しかったので、明るく「そうよ。ありがとう」と応えたら、すごすごと片づけてたもの。

たとえ、夫に悪意があったとて、こちらが明るく受け止めたら、悪意ではなくなってしまう。マウンティングは、こちらが嫌な思いをしたときにだけ成立するのである。

たいていの悪意のない夫たちは、妻に逆上されて、びっくりして、なんて機嫌の悪い人なんだろうと怯えたりしている。裏読み、止めるしかないでしょう?

「今日、何してた?」が地雷

5W1Hは、問題解決型の対話の始め方でもある。スペック確認のつもりじゃなくても、たとえば、「今日は、ちょっと妻と話をしようか」なんて思いついたとき、問題解決型の夫は、「今日、何してた?」なんて聞いてくる。

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これって、妻には、「部屋も片づいてないし、料理も出来合いだし、一日何してたんだ?」と聞こえたりするので要注意だ。

もちろん、素直に「手芸屋さんに行ったら、知り合いにばったり会って〜」なんて話してくれる妻もいるので、困っていなかったら気にしなくて大丈夫。要は、スカートの質問の男性たちのように、こちらの無邪気な質問で妻が不機嫌になる不思議を抱えている方は、「いきなりの5W1H」を控えたほうがいい。

ところで、妻の皆さんも、子ども相手にいきなり「宿題やったの?」「学校どう?」なんて聞いてませんか?

これって、夫が「メシできたのか?」「今日何してた?」って聞いてくるのとまったく同じ構図。話が弾むわけがない。ムッとして、「ああ」とか「別に」とか「普通」とかが返ってくるのが関の山。小言のつもりなら意図通りだけど、子どもとコミュニケーションを取るつもりなら、まったくの逆効果である。

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