2022.09.15
休職したのに「うつがよくならない」納得の理由|体も心も「休むこと」に慣れるのに時間がかかる
うつと診断され、休職したにもかかわらず悪化している気さえする。usaoさんが過ごした不安な日々を、解説とあわせて紹介します
⼩学校教師をしながらSNSにマンガを投稿していたusaoさん。ある⽇、うつと診断され、休職を経て退職することに。しかし、休職をしたにもかかわらず、一向によくなるどころか、むしろ悪化している気さえする。そんな不安な日々について、心療内科医・鈴木裕介先生の解説とあわせてご紹介します(本稿は『今のわたしになるまで〜うつと向き合った1年間の記録』の一部抜粋です)。
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休んだからといって、すぐによくはならない
休んでいるあいだにすべきこと:心療内科医 鈴木裕介氏より
usaoさんも休職に入ってから、より調子が悪くなったと書かれていましたが、「休むこと」にからだと心が慣れていくまでにも、それなりに時間がかかるものです。とくに、「早くちゃんと回復しなきゃ」という気持ちが強すぎる人ほど、「なかなか治らない自分」を責めてしまい、うつが長引いてしまうことがあります。
お休み中にやるべきことは、「自分のニーズ(要求)を見つけること」だと思います。自分のニーズがわからないと、ずっと他人の要求に応えつづけてしまい、身も心も疲れ果ててしまいます。
だから、同じことを繰り返さないように、ほかの人からの要求がないところで、もう一度自分の中にあるものを見つけ出してあげたいのです。食べたり、ごろ寝したり、遊んだり、そういう動物的な欲求をみつけて、満たしていきます。できれば「誰の役にも立たないこと」のほうがよかったりします。
時にはしっかり休むことが重要
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「しんどいなら休むべき」。そういわれても、働く人にとって、休職や退職を選ぶのはハードルが高いことです。しかし、長い人生の中で、時には休むという選択をすることも必要なのかもしれません。
「何もないのに涙が出る」「今まで普通にできていたことができなくなる」「毎日がしんどい」……もしもそう感じることがあったら、自分の心や体が発しているサインに目を向けてみましょう。
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提供元:休職したのに「うつがよくならない」納得の理由|東洋経済オンライン