2022.06.06
日々の生活習慣で「自己肯定感」を高める方法|「好きな物を並べて」モチベーションアップ!
負の感情や考えを修正する方法として、「見つめ直しメモ」をおすすめします(写真:Luce/PIXTA)
日々の暮らしのなかで、自己肯定感を高める方法や習慣を紹介します。本稿ではライフスタイルをもっと充実させるセルフケア・メソッドをまとめました。こうしたセルフケア習慣をしっかり身に付けることで、笑顔あふれる楽しい毎日を過ごせるようになるでしょう。
心理カウンセラーである中島輝氏の最新刊『人生が変わる!自己肯定感を高める心のセルフケア大全』を一部抜粋、再構成してお届けします。
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「見つめ直しメモ」で自己否定をストップ
失敗やうまくいかないことがあると、つい自分を責めて追い込んでしまいがちです。自己否定的な感情がどんどん増大し、なかなか抜け出せなくなります。その結果、物事を冷静に判断できなくなり、短絡的な考えに陥ってしまいます。
こうした負の感情や考えを修正する方法として、「見つめ直しメモ」をおすすめします。これは世界中で実施されている認知治療の一種で、具体的には、ネガティブな感情を持ったときを振り返り、いつ、どこで、 誰と、なにをしていたか、そのときどんな感情を抱いたのかを書き出していく作業です。
これを繰り返すことで、ネガティブな感情が出てくるときの傾向がわかってきます。すると「自己否定的な感情になりそうだな」と気づくことができ、自己肯定感を高める方向に修正できるようになるのです。
仕事に向かうとき、少し気が張り詰めるときもあるでしょう。特に自己肯定感が低い人は、仕事に行くことに対して、「今日の会議、出たくない」というように、ネガティブ思考に陥りがち。職場では負の感情から抜け出せず、集中力も持続しません。
そのようなとき、ちょっとしたコツとして自分のデスクの上にテンションが上がるものを置いてみてください。自分の好きなキャラクターのキーホルダーや、写真立てなどなんでもOKです。
香りのいいアイテムもおすすめです。嗅覚からの心地よい刺激は、ストレスを解消してくれます。アロマオイルやキャンドル、ハンドクリームなどお気に入りの香りのものを置いてください。
こうしたものが、自分の視界に入るだけでも心が「快」のスイッチに変わり、無意識にポジティブなメッセージを受け取ることができるのです。
家の玄関に好きなポスターを貼っておくだけでも、外出するときに「今日も頑張ろう!」と前向きな気持ちになれます。
「もうやめた!」と声に出し一瞬で切り替える
バカバカしいと思いつつも悩んでしまうことがありませんか? なにをやっていても悩みが頭から離れず、物事がうまくいかないときは、声に出して「もうやめた!」と言ってみましょう。
これは心理療法でも使われる「脱フュージョン」というテクニック。「フュージョン」とは「融合」という意味で、まざり合った感情をほぐして分離させていく方法です。
脱フュージョンのポイントは、声に出して言うことです。できればメロディーをつけて、「♪もう〜、やめたのよ〜」などとミュージカルのセリフのように歌う「歌唱法」というテクニックを使ってみましょう。
歌っているうちに笑えてきたら大成功。笑いとともにマイナスの感情を分離させ、気持ちを切り替えることができます。
迷ったり悩んだりして心が落ち込み動けなくなってしまったとき、指標とすべきが「レファレント・パーソン」です。これは、理想の未来像であるロールモデルや、適切なアドバイスをしてくれるメンターとは違います。自分の生き方や判断の基準になる人で、歴史上の人物や、社会的に功績を残した人などが対象となります。
うまくいかないことがあったとき、生きづらさを感じたとき、レファレント・パーソンの生き方、考え方、価値観、行動に照らし合わせ、「あの人だったらどうするか。どう考えるか」を想像し、指標とするのです。こうした存在は、「これでいい」という自己肯定感を高めてくれる存在となります。
行動心理学には、誰もが人生においてレファレント・パーソンの影響を受けるという考え方があります。
生理期間中のイライラや体調不良は、女性であれば多くの人が経験したことがあるでしょう。生理前や生理中の心身の不調はPMS(月経前症候群)と呼ばれます。幸せホルモンであるセロトニンが減少してしまうため、どうしても心が不安定になり気分が落ち込み、イライラしがちになるのです。
この時期は、ホルモンバランスの変化により自己肯定感も下がってしまいます。そのため、しっかりと自分をリラックスさせてあげることが大切です。
その対処法のひとつとして、毛布やぬいぐるみなどのフワフワとしたやわらかいものを触りましょう。触り心地のよいものは気持ちを落ち着かせてくれます。ほかにも、ご褒美として好きなものを食べてモチベーションを上げるのも◎。生理期間中はとにかく自分をいたわり、大切にしてあげることです。
心が落ち着かないときは単調な音楽を聴いてリラックス
心がざわついてしまい、なにをしていても気が散ってしまう……。誰でもこのような経験をしたことがあると思います。そんなときは、静かで単調なリズムの音楽を聴くことがおすすめです。
クラシック音楽の多くは癒やし効果が高いとされ、特にモーツァルトの曲はα波が出やすい音楽といわれています。バッハの「G線上のアリア」もおすすめです。
α波とは、ゆったりと気分が落ち着いているときに出る脳波です。音楽を聴いてリラックスすることで、α波を出すことができます。
静かで単調なリズムの音楽を聴くことで、ストレスを抑制させる効果があるだけでなく、質のいい睡眠をとるために重要なホルモンであるメラトニンが分泌されやすくなります。
ゆっくりとしたテンポで一定のリズムを刻む単調な音楽は、呼吸を落ち着かせ、身も心もリラックスさせてくれる効果が期待できます。なかでも、歌詞がなく、波や川などの自然の音や、オルゴールの音がいいでしょう。仮眠前や夜寝るときにこうした音楽を聴くことで、脳の疲労が回復し気持ちも安らぐはずです。
気がついたらスマホを触っていて、SNSを見ていることはありませんか? 心が落ち着かず、自分を信じられなくなっているときは、スマホやパソコンから離れる「デジタルデトックス」を行ってみましょう。
まずは自分がどれくらいスマホを使用しているのかを確認します。記録時間を確認できる機能を使い、使用時間帯などの詳細も把握してみましょう。
SNSは上手に使えば癒やし効果が得られますが、使い方を間違えると幸福度を低下させてしまいます。例えば、フォロワーや「いいね!」の数を気にしてしまったり、友達の投稿を見て嫉妬したりと、余計にメンタルを落とす要因になりかねません。
デジタルデトックスのスモールステップとして、使わない時間を決めることも大切です。例えば、「夜寝る前の2時間は電源をオフにする」というルールを決めるなどしましょう。
スマホを目覚まし代わりにすると、寝室にスマホを持ち込むことになり依存を高める危険性があるので、別に目覚まし時計を使用するのがおすすめです。
完全にスマホやパソコンを触らない生活をするのではなく、友達と過ごす時間や寝る前はスマホを触らないといったルールをつくり、少しずつスマホから離れる時間を増やせば十分です。
シチュエーション別、自分を強くする魔法の言葉
「言葉」は自己肯定感を高めるための重要なカギを握るものです。ここでは、特に口癖にしたい「大切な言葉」をシチュエーション別にピックアップします。
●1日の始まりに
「今日を楽しもう!」
朝起きて洗顔したあと、鏡のなかに映る自分の顔を見ながら「今日を楽しもう!」と言いましょう。気持ちのいい1日をスタートできます。
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●自己嫌悪に陥りかけたとき
「大丈夫」
自分自身に「大丈夫」と伝えましょう。ポジティブな言葉を自分に言い聞かせることで潜在意識に浸透していき、自己肯定感が高まります。
●ひとりでいながらも、外に意識が向き不安を感じるとき
「ひとりって最高!」
日頃から自分の内面を意識する時間をつくりましょう。ひとりでいる時間に「ひとりって最高!」と言うことで、主体性が高まります。
●ちょっとした不安を感じたとき
「なんとかなる!」
不安や心配、恐れなどを感じたときは「なんとかなる!」と言う癖をつけることで、大げさに考えることが減り、気持ちが楽になります。
●悩みから抜け出せないとき
「ま、いっか」
心の余裕をつくるマジックワードです。悩みや不安を一時的なものとして楽観視することができるようになります。
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提供元:日々の生活習慣で「自己肯定感」を高める方法|東洋経済オンライン