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2022.05.10

IKKOさん「他人と比較するのは無意味」と考える訳|ほかの誰かの価値観の中で生きていていいの?


何かと厳しい時代、穏やかに日々を過ごすにはどうしたらいいか(写真:shige hattori/PIXTA)

何かと厳しい時代、穏やかに日々を過ごすにはどうしたらいいか(写真:shige hattori/PIXTA)

美容家・IKKOさん、6年ぶりのエッセイとして話題の『1ミリの優しさ』。本稿では同書より、「他人と比較すること」など、IKKOさんがブレない人になるために「やめたこと」を、5つ紹介する。生き方に悩み、さまざまな苦労を重ねたからこそ語れる、優しく背中を押すメッセージが満載だ。

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自分に向いていない枠にはめられない

(1)他人の価値観に自分を当てはめない

周りの大人が言う、いい高校、大学、大企業に入って何歳で結婚して、というのが私には向いていないと幼心に思っていました。その向いていない人生の選択を押し付けようとする大人がすごく嫌だった。なんで決められた枠の中にはめようとするのだろうって。

その枠に入らないためには自分の生きてゆく道を早く決めることが大切だと気づきました。会社に行って男らしく働くのは、私には向いていないから、私に水が合うところはどこだろうと考え抜いたの。それが美容室でした。

今ある自分の幸せをしっかりとかみしめることが大事!(写真:GLAD提供)

今ある自分の幸せをしっかりとかみしめることが大事!(写真:GLAD提供)

当時は美容室で働く男の人は、女性っぽい中性的な人が多かった印象でした。だから、そこでなら働けるのじゃないかと思った。他人からどう言われようと自分に水が合うと思った場所は、確かだと思う。他人に主導権を渡さずに、自分の人生は自分で決めること。

(2) 他人と比較しない

人生が行き詰まったとき。人は必ず、自分の身近な人たちや環境などを比較したくなるものです。

だけどよく見えるものほど、その中に入っていくと、意外や意外、今の自分の環境より、もっと大変なこともあると思うの。どんなに幸せそうに見える環境でも、思い通りにいかないことは必ずあるから。だからこそ、今ある自分の幸せをしっかりと噛み締めることが大事です。

もう1つ大切なのは、今いる場所と「相性」が合うのであれば、それは素晴らしい環境だということを、忘れないでほしい。手放してしまうと、もう同じ場所には戻れないから。

人生は比較するものではない。それぞれのよさがあるから。

(3) 目先のことばかりにとらわれない

人はどんなに気をつけても、ひいき目で自分を理解しようとするものだと思います。だから私は50代の頃から、もう1人の自分を肩の上のほうに置くようにして、俯瞰するよう心がけています。

この生き方というのは、ときにとても苦しくなることがあります。だけど、年齢を重ねれば重ねるほど、人は注意してくれなくなるものだと思うのです。自分のことを冷静に見ることの大切さ。
俯瞰で、俯瞰で。

(4) 中身の濃さを大事にする

古来、羊というのは富の象徴でした。羊の数が多ければ一見富を持っていると思いがちになるけど、でも一番大切なことは、数少なくてもいかに価値のある羊を持っているかです。

この教訓からわかることは、最初のうちは質より量を大切にして、目利きの力を養うということ。そして、ある程度の力を得たら、量よりも質の良いものを選んでいくこと。例えば、着る服も歳を重ねたときに、数が少なくても質のいいものを着ていた方が、素敵に見えるのと同じことだと思います。

友達だってそうです。友達が多いといっても、本当の意味での友達が1人いる方が私は素敵だと思います。この言葉は、表現の使い方は違えど、すべてに関して「中身の濃さが重要」だということの例だと思うのです。

人は1人では生きていけない

(5) 一生懸命ではなく一所懸命に

裏方のヘアメイクアップアーティストから表舞台に出させていただくようになって、つくづく感じることは、「人は1人では生きていけない」ということです。

人生を振り返ってみると、エゴイスティックに頑張ってきたこともありました。それが必要な時間もあったかもしれません。でも歳を重ねたときに、1つの目標に向かって、皆で何かを成し遂げたときの素晴らしさを感じるようになったのです。

記事画像

『1ミリの優しさ~IKKOの前を向いて生きる言葉』(大和書房) クリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします

輪をつくって、1つに集中して向かうことで、素晴らしいものが生まれることもあります。だから私はIKKOという1人の「美容家・タレント」として生きていくときに、「1つの所に向かって懸命」になってくれるスタッフが今何人いるのかを大事にしています。周りがいるからこそIKKOが成立するから。

1つの所に集まる皆の想いが強くなればなるほど、いいものが生まれてくるから、一所懸命、一所懸命。

以上、『1ミリの優しさ』より、抜粋して5つ紹介させていただきました。ここまで読んでくださった皆さまに、心から感謝いたします。人生がうまくいかないとき、立ち止まってしまったときには、「苦しいときや辛いときに頑張るのは難しい。だから、1日1ミリでも前に進めば大丈夫。少し後ろに下がっても、また1ミリ前に進めばいい。」この言葉を思い出して。

焦らず、ゆっくり、ゆっくり。今回のメッセージが、どこか1つでも、じんわりと響いてもらえたら嬉しいなと思います。

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【あわせて読みたい】※外部サイトに遷移します

仕事中「なぜか機嫌がいい人」がしていないこと

よく悪口を言う人ほど「不幸になる」科学的根拠

IKKOさんが「人間関係を楽にする」ためにやめた事

提供元:IKKOさん「他人と比較するのは無意味」と考える訳|東洋経済オンライン

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