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2022.03.09

新しい出会いの季節「挨拶の重要性」を見直そう|「この人は敵ではない」と思ってもらう事が大切


初対面で好印象を持たれる言動や関わり方をお伝えします(写真:mits/PIXTA)

初対面で好印象を持たれる言動や関わり方をお伝えします(写真:mits/PIXTA)

こんにちは。生きやすい人間関係を創る「メンタルアップマネージャⓇ」の大野萌子です。

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新しい環境、新しい出会いの多い季節を迎えます。長年、カウンセリング業務についていて感じるのは、メンタル不調の9割は、身近な人間関係に起因するということ。もちろん日常の積み重ねによって関係性は変わってくるものの、第一印象はなかなか変えることができず、最初が肝心とも言えます。

今回は、好印象を持たれる初対面での言動や関わり方についてお伝えしたいと思います。

いきなり距離を詰めてしまうのはNG

これから職場などで一緒に過ごす人と、うまくやりたい、仲良くなりたいと思うのは当然のことです。しかし、いきなり距離を詰めてしまうのは得策ではありません。節度や距離感が大切です。

よくあるのは、いきなり馴れ馴れしい態度をとってしまうこと。フレンドリーさを演出したいのかもしれませんが、相手からは見下されている、軽々しく扱われているなどと思われることも多く逆効果です。立場がどうであろうと相手を尊重する態度が大切です。

職場の全員がお互いを呼び合う際にそうしているなら別ですが、いきなりファーストネームや「ちゃん付け」も避けたいところです。初対面でのため口は避け、最低でも「です・ます」調の丁寧語を使いましょう。どんな相手にも平等に接する態度こそが、多様性を認め、良好な人間関係を維持するための前提となるからです。

また、プライバシーにいきなり踏み込むのもいただけません。最近も「結婚してるの? 子どもは? どこに住んでるの?」と配属先の上司にいきなり聞かれて面食らったという話を聞いたばかりです。時短勤務や出張の可否等、業務上必要なことであれば確認する必要はありますが、初対面で聞くと詮索していると思われるばかりでなく、場合によっては、ハラスメントにもなりかねません。

また、初対面時の自己紹介の目的は、相手に好印象を持ってもらうこと。「この人のこともっと知りたいな。話してみたいな」と興味を持ってもらうきっかけになることが大切です。ですから、詳細を語る必要はないのです。失敗しがちなのは、少しでもよく見せたいという意識から「自分を大きく見せようとすること」。今までの実績や学歴、前の勤め先など、見栄やプライドで、大げさに伝えてしまうことです。「すごいですね!」と表面上は当たり障りのない反応をしてくれるかもしれませんが、内心は鼻持ちならないと思われがちです。

反対に卑下するのもよくありません。ダメダメ人間をアピールすることで謙虚にふるまっているつもりかもしれませんが、初めからダメなことをアピールしても「使えないな」や「迷惑をかけられたら嫌だな」と思われてしまうのがせいぜいでしょう。

心理学でアンダードッグ効果(負け犬効果)と呼ばれるものがあります。弱い立場の人や不利な人に対して、気持ちが動かされることにより相手を思わず応援したくなる効果のことです。自虐がこの効果を引き出すこともありますが、この心理テクニックには、一度相手からよく思われるという大前提が必要です。最初から過酷な生い立ちや苦労話などでは、引かれてしまいます。また、苦手を並べ立てるようなマイナスイメージだけではやる気がないと認定されてしまいがちなので気を付けたいですね。自己紹介では、前向きな姿勢を示し、最近の出来事や興味のあることをさらっと手短かに話すだけで十分です。

この人は敵ではないと思ってもらうことが一番

たいていの職場では、特に知識やスキルに長けた人を求めてはおらず、一緒に働くうえで、仲間としてとけこみ信頼し合える人を望んでいます。自慢も自虐も逆効果になりやすいですし、いつもと違う自分を演じても後で苦しくなるだけです。素直が一番。肩ひじ張らず飾らない自分を見せましょう。この人は敵ではないと思ってもらうことが一番です。

そして、日々の挨拶も大切です。その日の第一印象を決めるからです。
「今日、あの人機嫌悪そうかな?」などと気を遣われるようでは問題です。「いつも気持ちよく挨拶してくれる」と認識されているほうが、周りからの信頼も得やすく、何かのときに引き立ててもらえる機会も増えるでしょう。

こちらは挨拶をしているのに、相手から挨拶が返ってこないという相談もよく受けます。相手に聞こえる声とタイミングで挨拶をしているかを振り返り、もし問題がないようなら、返事をしてくれない人に対しては、あえて名前を呼んで「○○さん、おはようございます」と近くに行って挨拶しましょう。人は、自分の意識の向いていることしか認識しておらず、聞こえていないこともあります。実際に、ある会社で、挨拶を返してくれないと相談に来た本人が、オフィスに入ってくる際に、誰とも目を合わせず伏し目がちに、口の中でもごもごと「おはようございます」とつぶやいていただけのこともありました。挨拶は、相手に届いてこそ効果を発揮しますので、こちらから先に相手にはっきりわかるようにしたいですね。

新しい出会いの季節、挨拶を通じ、精神的な居場所と安心できる人間関係をつくってくださるとうれしいです。

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提供元:新しい出会いの季節「挨拶の重要性」を見直そう|東洋経済オンライン

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