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2021.10.29

他人にマウントをとる人のあまりに情けない心理|他人の価値を落として自分の価値は上がるか


マウントを取る人はいったい何を考えていると思いますか? (写真:mits/PIXTA)

マウントを取る人はいったい何を考えていると思いますか? (写真:mits/PIXTA)

職場やプライベート、近所づきあいで、いつもあなたにマウントを取ってくる人はいませんか? あなたの頑張りを否定するような発言をしたり、自分がいかにすごいかを言ってきたり。

マウントを取る人は周りの目を気にして小さなプライドを守ろうとしている気の毒な人なんです――『心理カウンセラーYouTuberが教える1秒で不安なくなる大百科』の著者であり、YouTubeチャンネル登録者数12万人のるろうに氏はいいます。同氏にその心理を聞いてみました。

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マウントには乗らないが勝ち

マウントを取るというのは「自分のほうが上なんだぞ!」というアピールをすることです。自分を大きく見せようと「国立有名大学の出身」や「一部上場企業に勤めている」と自分のステータスや実績などをアピールしてきます。

マウントを取る人はいったい何を考えていると思いますか。マウントを取る人というのは承認欲求が強い人です。承認欲求というのは「周りからすごいと思われたい、認められたい」という欲求です。そして、承認欲求が人一倍強いのに、その裏では自信がなくて不安でたまらない。自尊心を保てなかったり、努力して自分の価値を上げることができなかったりします。

一方、人間なら誰でも「自分には価値がある」と思いたいものです。だからマウントを取って「お前より俺のほうが勝っている」と思えれば自分のプライドが守られます。

こうやって他人の価値を落として相対的に自分のほうが優位に立とうとすることを「引き下げの心理」といいます。

マウントを取る人は周りの目を気にして小さなプライドを守ろうとしている気の毒な人ともいえます。だから、何か自慢されても「へーそうなんですねー」とだけ言ってスルーしておくのがいいです。

「全部のお願いを聞かなきゃ」と思わなくたっていい

優しい人はつい相手のお願いを聞きすぎてしまい、自分のことが後回しになりがちです。もちろん相手を思って、他人優先に行動する姿勢はすばらしいものです。

でも、自分のことがおろそかになりすぎて苦しい思いをしていませんか? だったら、たまにはお願いを断ったっていいんです。

僕が今までお会いしてきたとても優しくてすばらしい人間性を持っているにもかかわらず、どこか苦しい思いをしている人には、ある誤解をしているという共通点がありました。

それは「相手を尊重する=自分が無理してでも相手の要求に応える」という誤解です。

たしかに人間関係の中では、相手が何をしてほしいかを聞き入れて、それに応えていくというのは大事なことです。ですが、何でもかんでも周りの要求に応えていたら、あなたはいくら時間があっても足りなくなります。

それにいつでも相手の要望に応えるというのは、相手からすると「いつでもこちらの都合に合わせて行動してくれる人」だと思われてしまいます。たとえ相手の中でそういった自覚はなかったとしても、無意識のうちにあなたを都合のいい人だと認識してしまうのです。

ここであなたに覚えておいてほしいのは、相手の欲求に100%応えなかったからといって、あなたが相手を尊重していないわけではないということです。

誰でも1日に使える労力や時間といったリソースは限られています。また、どこまでは許容できるか、どこからは我慢できないかなどのキャパシティーも人それぞれです。あくまでも、あなたはあなたができる範囲で相手の要望に応えればいいし、無理ならNoと言っていいのです。

あなたが負担に思うほど要望の多い人は、そもそも他人に対する期待があまりにも大きすぎます。「私のためにこれくらいのことはしてくれるよね?」と相手の都合を考えず、勝手に大きな期待をしてしまっています。

もしこういう人の要望を断って「いつもやってくれるのに!」と相手が怒るようであれば、それは相手がわがままなだけで、あなたが悪いのではありません。残念ながら、他人への配慮が足りていない人なのかもしれませんね。

あなたが忙しかったり、余裕がないときには、できる限りあなたの労力や時間をあなたのために使ってください。これは冷たいことではなく、自分と他人を両方とも大切にするための大事な心がけです。

人から好感を持たれる自慢の仕方

せっかく頑張って何かを成し遂げたのにそれを周りに自慢してはいけないと思ったりしていませんか? たしかに、他人から一目置かれるような実績を残しても、それを周りに「どうだすごいだろ!」とばかりに自慢してしまっては、台無しになってしまう感じがします。

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一方で、あなたがどんなことをしてきたのか周りにアピールしないと、せっかくのあなたの魅力が伝わりません。言い方を工夫すれば、相手からの印象を悪くせず、むしろ好感を得ることだってできます。

ではどうすればいいか? 「過去のあなたに比べて今はとても成長した」という言い方なら好印象を持ってもらいやすいはずです。

たとえば「自分は仕事で社長賞を取った」などと実績だけを述べるのではなく「昔は全然仕事ができなかったけど、いろんな人に助けてもらって勉強しながら頑張ったら社長賞が取れたんだ」という言い方にしてみるといいと思います。

なぜこの自慢の仕方がよいのか、その理由は大きく2つあります。

1つ目は向上心があることをアピールできる点です。これなら他人から「この人は努力をしてきて今があるんだな」というよい印象を持ってもらいやすいです。普段から何かに向かって頑張っている人ってそれだけで素敵に見えたりしますよね。

2つ目はあなたの成長のストーリーに共感してもらえる点です。人は基本的にストーリーを好みます。魅力的な漫画のキャラクターは、冒険をする中で強敵に苦戦しながらも少しずつレベルアップしていく、という設定が多いです。

これはキャラクターの姿を見た人が共感し、応援したくなるからです。ストーリーを使えば、あなたも「愛されキャラ」になれるかもしれませんよ。

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提供元:他人にマウントをとる人のあまりに情けない心理|東洋経済オンライン

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