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2021.08.19

生理前の症状がつらい……PMS(月経前症候群)への賢い対処法


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生理前1週間の不快症状を撃退する方法とは

生理前の不調に悩む女性が増えています。体の症状としては、おなかや乳房の張り、むくみ、眠気、便秘、下痢、頭痛、腹痛、腰痛などなど。心の症状では、イライラ、落ち込み、不安、不眠など。お肌の症状は、吹き出物、脂っぽい、乾燥、湿疹、かゆみ……。人によって異なるさまざまな症状が現れます。

生理前の不快症状はプロゲステロンの仕業です

生理が始まって8日目くらいから排卵の14日目くらいまでは、エストロゲンが多く分泌される時期。心身ともに調子のいい時期が続きます。

けれども、排卵してから次の生理が始まるまで、とくに生理1週間前からは、プロゲステロンの分泌量が増えることで、体温が高くなり、水分を体に溜め込みやすくなるため、体調を崩しやすくなります。これが生理間に不調が出る原因です。

この生理前の1週間を"PMS期"といって、体、心、肌にさまざまな不調が現れます。生理前の症状は、程度の違いはあれ、ほとんどの女性に起こります。でも、なかには生活に支障が出るほどの人もいます。こうなると月経前症候群(PMS=Premenstrual Syndrome)という病気だと言えるでしょう。

PMS期は仕事や予定を詰め込まない対策も大事

PMSは、女性ホルモンの変化によって起こる病気です。自分のせいではありませんし、治療も可能です。仕事や人間関係などで強いストレスを感じると、症状が強く出たり、真面目で神経質なタイプの人ほど、症状を強く感じる傾向があります。

対策としては、"PMS期"に無理な仕事や予定を入れないように工夫することも大切です。

また、つらいPMSは、婦人科を受診して治療することも大事。PMSは改善できる病気です。

婦人科で処方される低用量ピルは、排卵を抑えて、女性ホルモンのバランスを整えてくれるので、症状を軽くして体調を安定させるために役立ちます。

また、漢方薬も効果があります。「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」「加味逍遥散(かみしょうようさん)」「十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)」「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」などは、症状を緩和する効果があります。婦人科で処方してもらえます。

心と肌のためにビタミンB群をたくさん摂りましょう

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玄米、発芽玄米、5分搗き米などの精製していないお米や、アワ、ヒエ、キビ、黒米、赤米、麦などの雑穀類には、ビタミンやミネラルがたくさん含まれていて、心と体の不調に最適です。

とくに、ビタミンB群が豊富なので、PMSにはおすすめです。忙しいときには、コンビニの「五穀米おにぎり」「胚芽米おにぎり」で代替することもできますね。

ほかに、ビタミンB群が多くておすすめの食材は、アボカド、バナナ、オレンジ、かぼちゃ、アスパラガス、小松菜、水菜、オクラ、きのこ類。お魚なら、たらこ、まぐろ、あじ、ぶり、さば、いわしなど。お肉が食べたいときは、レバー、鶏むね肉、鶏もも肉、豚肉を。納豆や豆乳などもビタミンB群は豊富です。

ビタミンB群は、美肌にもよく、エネルギーを燃やす働きがあるので、ダイエットやむくみ解消にも大切。ストレスや運動、アルコールでビタミンB群はたくさん消費されますので、ぜひ摂ってみてください。

アロマオイルでメンタルアップ

PMSで気力が出ない、だるい……。そんなときには、ミントの力を借りましょう。

マグカップにお湯を注ぎ、ペパーミントのアロマオイル(精油)を1滴たらして、息を吸い込みます。気分がスッキリして、リフレッシュできます。気分が落ち込むときは、イランイランのアロマオイルをハンカチに1滴つけ、香りを吸い込むのもおすすめ。

イライラがつらかったり、気分が落着かないときには、カノコ草、パッションフルーツのお茶も試してみてください。

増田美加(ますだ・みか)さん

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女性医療ジャーナリスト。 2000名以上の医師を取材。予防医療の視点から女性のヘルスケア、エイジングケアの執筆、講演を行う。乳がんサバイバーでもあり、さまざまながん啓発活動を展開。著書に『医者に手抜きされて死なないための 患者力』(講談社)、『女性ホルモンパワー』(だいわ文庫)ほか多数。NPO法人みんなの漢方理事長。NPO法人乳がん画像診断ネットワーク副理事長。NPO法人女性医療ネットワーク理事。NPO法人日本医学ジャーナリスト協会会員。

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記事提供:ウェブメディア「MYLOHAS」

ヘルスコンシャスな女性たちにむけて、「カラダ・食・マインドを整える」記事を厳選してお届けします。

提供元:生理前の症状がつらい……PMS(月経前症候群)への賢い対処法|MYLOHAS(マイロハス)

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