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2021.06.21

“揚げ物=ダイエットの敵”ではない!管理栄養士が解説する我慢しない揚げ物の食べ方


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今や空前の出店ブームとなっている鶏のから揚げを筆頭に、カツやフライなど、スーパーの惣菜コーナーなどでもよく目にする揚げ物。ボリューム満点で、脂っこくカロリーが高いイメージから、ダイエットの大敵とされていますが、カロリーや、どれくらいの油が含まれているかを知らない方も多いのでは?

今回は、揚げ物の吸油率やカロリーを抑えて選ぶコツ、ダイエット中の揚げ物との上手な付き合い方をご紹介します!

揚げ物の吸油率と揚げ油によるカロリー

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“吸油率”とは、“材料に対する、調理で吸収された油の割合”のことです。また、揚げ油によるカロリーとは、“材料100gあたり、調理で吸収された油のカロリー”を表し、ここに材料と衣のカロリーは含まれません。

それでは、素揚げ、から揚げ、天ぷら、フライ・カツ・コロッケの吸油率と揚げ油によるカロリーを見ていきましょう。

素揚げ

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から揚げ

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天ぷら

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フライ・カツ・コロッケ

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このように比較すると、揚げ物の種類や食材の違いなどによって吸油率が異なることがわかります。油には1gあたり9kcalのカロリーがあるので、吸油率が高いほどカロリーも高くなります。

減量の基本は、“摂取カロリー<消費カロリー”なので、油の摂りすぎに気を付けることは、ダイエットを成功させる大切なポイントです。

では、ダイエット中に揚げ物を食べたくなったら、どのように選ぶと良いでしょうか[1-2]?

カロリーを抑えて揚げ物を選ぶコツ

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(1)吸油率の少ないものを選ぶ

種類別に比較するとわかるように、揚げ物は、“素揚げ<から揚げ<天ぷら・フライ・カツ”の順に吸油率が高くなる傾向にあるので、目安として素揚げやから揚げを選ぶようにするのが一つのポイントです。また、揚げ物調理では、材料に含まれる水分が揚げ油と入れ替わるので、水分の多い食材や衣を使うことで吸油率は高くなります。同じ野菜の素揚げでも、じゃがいもやかぼちゃより茄子の吸油率が高いのはこのためです。パン粉も、乾燥と生では、水分の少ない乾燥パン粉の方が吸油率は低くなります。さらに、片栗粉と小麦粉では、片栗粉の方が吸油率は低くなるので、から揚げなどを作る際に、片栗粉を使用することでカロリーを抑えることができます[1]。

(2)大きめに切ってあるものを選ぶ

揚げ物は、食材の大きさや切り方によっても吸油率が変化します。食材の体積に対する表面積が大きく、油を吸収する表面部分が多くなると吸油率は高まります。じゃがいもの素揚げの比較でわかるように、“くし形<薄切り<千切り”の順で吸油率は高くなるので、切らずにそのまま、もしくは大きめに切ってあるものを選ぶ、天ぷらはかき揚げを避けるというのもカロリーを抑えて選ぶコツです[1]。

(3)カロリーが低い食材を選ぶ

揚げ物のカロリーは、食材+衣+吸油した油のカロリーになることから、使用している食材に気を付けて選ぶのも一つのポイントです。牛肉や豚肉だったらロースよりヒレ、鶏肉だったらモモより胸やささみ、魚介類だったらアジ・サバより海老やイカ、もしくは野菜を使ったものを選ぶことで揚げ物全体のカロリーを抑えることができます[1]。

ダイエット中の揚げ物との付き合い方

ダイエットを成功させるには、揚げ物の選び方以外に“どう食べるか”も重要です。意識したい3つのポイントについてご紹介します。

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(1)食べ合わせや食べる量、頻度に気を付ける

ダイエットの基本は、体に必要な栄養をバランス良く摂りつつ、“摂取カロリー<消費カロリー”にすること。摂取カロリーの高くなりやすい揚げ物は、食べる頻度を減らす、食べた日は、それ以外の食事で脂肪の少ないメニューを選ぶ、こまめに体を動かすなどして調整するのがコツです。その際、不足しやすいたんぱく質を肉や魚、卵、大豆製品などから、ビタミン・ミネラル・食物繊維を、豆や野菜、海藻、きのこなどから積極的に摂って、1日もしくは1週間のなかで調整するように心がけましょう。揚げ物の付け合わせの定番であるキャベツの千切りは、脂肪の吸収を抑制する働きがある食物繊維が豊富でオススメです。

また、主食・主菜・副菜の組み合わせで食事を摂ることも、揚げ物だけ食べ過ぎるという事態を防ぎやすくなります[2-3]。

(2)ゆっくり時間をかけて食べる

口に入れたらよく噛むようにしましょう。そうすることで、少量でも満腹感を感じやすく、早食いや食べ過ぎを防ぐことが期待できます。また、誰かと楽しく会話しながら食べる、ひと口食べたら箸を置くようにするのも、ゆっくり食べることに繋がります[4]。

(3)食べる時間帯に気を付ける

揚げ物は、夕食に食べる機会も多いですが、ダイエットの観点から考えると、お昼に食べるのが理想的です。 活動的な日中とは異なり、夜は食後のカロリー消費が少ないので、余分にカロリーをとりすぎてしまうと、体脂肪として蓄積されやすくなります。どうしても夜になってしまう場合は、寝る3時間前までに食べるよう心がけましょう[5]。

調整しながら楽しもう!

揚げ物といっても種類やカロリーはさまざまです。ダイエット中は控えているという方も、使っている食材や衣の種類、食材の切り方や食べ方に気をつければ大丈夫。我慢してストレスを溜めるくらいなら、前後で調整した方が、ダイエットも成功しやすいはずです。上手な付き合い方を味方につけて、普段の食事やダイエット中でも、食事を楽しみましょう。

【参考文献】(すべて2021年4月21日閲覧)

[1]松本仲子/監修「調理のためのベーシックデータ(2018年)」女子栄養大学出版部 p.16-25

[2]厚生労働省|e-ヘルスネット|ダイエット ※外部サイトに遷移します

[3]厚生労働省|e-ヘルスネット|食物繊維 ※外部サイトに遷移します

[4]農林水産省|ゆっくり食べる ※外部サイトに遷移します

[5]厚生労働省|e-ヘルスネット|睡眠と生活習慣病との深い関係 ※外部サイトに遷移します

【プロフィール】管理栄養士 四宮 望

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神奈川県横浜市出身。「美味しく食べてカラダの中からキレイを作る、食を通して笑顔を作る」をモットーに、オンライン料理教室、出張料理、コラム執筆、FOODEX美食女子award審査員などで活動している。

https://mosh.jp/nozomishinomiya/home ※外部サイトに遷移します

記事提供:リンクアンドコミュニケーション

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