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2020.03.31

新社会人が3・4月に絶対に始めるべき貯金法 |人生は「貯める体質を作れるか」が超重要


社会人として経済的に自立するためには、働くだけでなく貯金も必要だ。新卒1年目からお金を貯めるコツとは?(写真:StudioR310/PIXTA)

社会人として経済的に自立するためには、働くだけでなく貯金も必要だ。新卒1年目からお金を貯めるコツとは?(写真:StudioR310/PIXTA)

間もなく4月、入社式の季節です。新卒一括採用から通年採用への流れはあるものの、大学や高校を卒業してサラリーマンとして社会にデビューするタイミングは、やはり4月1日が圧倒的に多いと思います。今回は、この新社会人のときに「貯める体質」になっておくことの大切さについてお話しします。

なぜ「貯める体質」になっておくのが大切なのか? それはチャンスを逃さないようにするためです。これからは、これまで以上に、ビジネスのあり方が大きく変化しますから、求められるスキルも価値観も変わることが容易に想像されます。キャリアアップやキャリアチェンジのすばらしいチャンスが訪れたとき、自由に使える、まとまったお金があれば、お金を理由に諦めるという残念な事態は避けられます。

とはいえ、まとまったお金というのは一気には貯められません。お給料をもらったらすべて使うのではなく、一定額は将来のためにとっておくという習慣、「貯める体質」になっておくことが重要なのです。

初任給は「将来のためのルール」を決めてから使う

よい習慣というのは何事も早くから始めるに越したことがないのですが、人間は基本的に面倒なことが嫌いです。お金に関することも面倒で、できれば考えたくないことの1つだと思うのですが、最初に「ルール化」して貯めていけば、手間はかかりません。

「お給料をすべて今使うのではなく、一定額は将来の自分のためにとっておく」というルールです。それである程度まとまって貯まってくると、達成できたということへの自信と、もう少し上を目指していこうという意欲につながり、まとまった資産を築いていくことができます。

「筋肉は裏切らない」というフレーズが少し前にはやりましたが、「貯める体質」も裏切りません。筋トレと同様、成果が実感できるまでには少し時間がかかるものの、実感できると面白くなり、加速していくということが資産形成にもあるということです。

20代でお給料も安いのに貯めるなんて無理!という人もいるでしょう。実態をみてみようと、2019年11月に金融広報中央委員会が公表した『家計の金融行動に関する世論調査結果』(単身世帯)で確認してみました。

それによれば、20代の金融資産額の平均は106万円。これは「金融資産を保有しない」と回答している人も含めた平均です。そこで「金融資産を保有している」に限ると、平均198万円、中央値が80万円となっています。貯めている人は、20代でも100万円近く持っているということです。

さらに、この調査で注目したのが「金融資産を保有していない」という人の割合です。若い20代がいちばん多く45.2%なのですが、50代で37.2%、60代でも29.8%と予想以上に高い。60歳で会社を退職する際には退職金や公的年金もあるとは思いますが、これでは少し心配です。

金融資産保有世帯でみると、50代の金融資産は中央値で420万円、60代の中央値は845万円となっていますから、何もないところから一気に積み上げられるような額ではありません。つまり、20代または30代になったときに給与やボーナスの中から少しずつ「貯める体質」になれたかどうかが、分かれ道になったと考えられます。

毎月2万円程度の天引きを続け、3年目に100万円の資産

私自身のことを振り返ると、新社会人になった約30年前、月額2万円の給与天引きでの積み立てを始めました。友人から「自宅から通うなら家賃くらいは家に入れろと言われた」という話を聞き、そういうものかと親に申し出たところ、「その分は貯めておけ」と言われたことがきっかけでした。

大学時代に下宿していたアパートが月2万3000円だったので、2万円から積み立てスタート、翌年に増額し、3年目には100万円近く貯まりました。

これには私自身も驚き、「給与天引きは最強の資産形成法だ」と実感しました。手続きは1回だけ行えばよく、手間がかかりません。だから続けることができます。毎月の給与口座には天引き分が差し引かれた金額が振り込まれますから、その金額内で旅行などの楽しみを含めてやりくりをする状態に追い込まれます。

やりくりが苦しいときがあっても、毎月繰り返すうちに筋トレのごとく慣れてきて、積み立てを継続することができます。一方で、引き出しや積立額の減額などといった手続きは、人事や福利厚生部門に申請しなければならないので面倒ですから、めったなことでは行いません。結果的に、一定のペースで資産の積み上げが続くことになります。

このように、ズボラな人ほど貯まりやすいというのが給与天引き、自動積み立てという方法の特徴です。ぜひ、新社会人になったときに、天引きを始めてください。

天引き制度の中でも、社会人1年生におすすめなのは、利回りや増え方よりも簡単にできるかどうか、つまり目的や引き出しが限定されておらず、必要なときには解約手数料なども不要で引き出しできるものがよいと思います。

まずは少額でもよいので始めて、貯め癖をつけることが大切です。そして、2年目、3年目になったら、改めて天引き制度の種類や内容を確認して、こういうことのためにお金を貯めたいと思えるもの、税制メリットや会社の補助金が出るようなものをうまく活用するよう心がけたいですね。

独身時代の生命保険は資産形成の足かせになる

最後に、私の新人時代のお金の使い方で大失敗だと後悔していることを参考までにお伝えします。

それは、入社3年目、独身にもかかわらず死亡したら800万円が支払われるという生命保険に加入したことでした。当時は社会人になったら生命保険に加入するものという間違った認識が、常識に近い形で浸透していたため、何も考えずに月1万2000円の保険料を払う契約をしました。

冷静に考えれば、私が扶養している人はおらず、親は死亡保険金を受け取りたいなどと思っていなかったと思います。保険という金融商品の価値が「めったに起きないけれど、もし起きてしまったら自分の資産ではまかなえないようなことに対して備える」ものであることがわかっていませんでした。

結局、その事実に気づいたのは加入してから20年後、300万円近く払い込みをした後でした。契約した当時は年7%近い金利の商品があったことを考えると、その300万円を増やす手段はいくらでもあったのにと、悔しい思いをしました。

保険はあくまでも保障のために使うもの。資産形成には不向きです。若い人ほど、これからの人生の選択肢を広げるために、自由に使える状態でお金を保有しておくことは大切です。そんな観点から資産形成していただきたいと思います。

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20代若手社員が億万長者になる地味な投資法

シンガポール人が給料の3分の1も貯金する訳

「保険でお金を貯める」のはやめたほうがいい

提供元:新社会人が3・4月に絶対に始めるべき貯金法| 東洋経済オンライン

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