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2020.03.26

休校中に子供が陥りがちな自宅勉強の落とし穴| 小学生がやってはいけない勉強法ワースト5


子供たちは自宅でどのように勉強すればよいのでしょうか(写真:クレア/PIXTA)

子供たちは自宅でどのように勉強すればよいのでしょうか(写真:クレア/PIXTA)

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、小中高校などが全国一斉の休校を実施してから3週間近く経とうとしています。臨時休校を春休みまで延長する自治体も出てくる中、子どもたちは家で勉強するときにどんなことに気をつければよいのでしょうか?

「さくら個別指導学院」塾長・國立拓治氏は著書『小学生のうちに身につけたい! 「勉強」のキホン』の中で小学生がどのように勉強すればよいか解説しています。こちらをもとに、休校中「取り組んではいけない危険な勉強法」について紹介します。

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中学生になる前に卒業したい勉強法

どんなに時間をかけて勉強しても、やり方を間違えれば「ムダ」になる。

私は、今日まで、塾で20年以上もの間、さまざまな生徒(中学生)たちの勉強を見てきました。その中にはサボっているわけでもなく、かなりの時間を勉強しているのに、成績が悪い子がいました。

そんな子たちに共通するのが、以下の5つの「取り組んではいけない危険な勉強法」をやっていたことでした。

1.教科書まとめ勉強
2.調べて埋める勉強
3.ながめ勉強
4.ながら勉強
5.書きまくる勉強

まるで脅しのようですが、中学生になってこの勉強法をしていると、かなりヤバい結果を招くと断言できます。そのために、あえて、「ダメな勉強法を否定し続ける厳しい記述」がこの先続きますが、グッと堪えてお読みください。

取り組んではいけない1.教科書まとめ勉強

危険な勉強法の筆頭は「教科書まとめ勉強」です。この勉強法の危険なところは、しっかりと成果が出る生徒もいるところです。そのためか、この勉強法をオススメする学校の先生が一定数いらっしゃるのも、また事実ですが、実は95%強の子どもたちは、この勉強法で成果を出せません。一見誰もができそうにみえて、実はとても高度な勉強法だからです。

教科書まとめ勉強で行われている作業は、(1)教科書を読んで理解し、(2)脳内で要点を整理して、(3)ノートに要点を再配置する、というものです。

こんな高度な勉強、ちゃんとやれるのは学年で常時上位5%に入れる生徒ぐらいでしょう。つまり、95%強の生徒は、要点がどこかわからず、要点整理も要点の再配置もできず、ただの教科書丸写しをすることになります。

さらにいけないのは、この勉強では”がんばった風なきれいなノート”ができ上がってしまうところです。多くの子はこれで、さらに勘違いします。

「ノートにまとめることを通して、頭の中に勉強内容を入れることが目的」なのに、いつのまにか、「きれいなノートを完成させることが目的」にすりかわってしまうからです。

また、この勉強法はとにかく時間がかかります。さほど勉強時間を確保していない子がまとめ勉強に取り組むと、ただでさえ少ない勉強時間のため、問題演習にほとんど時間が割けず、テスト結果がかなり悲惨なものになります。誰が何といおうと、この勉強はやめておきましょう。

「見て覚える勉強」と「問題を解く勉強」は必ずセット

取り組んではいけない2.調べて埋める勉強

教科書を横に置き、問題集の1問1問を調べてすべて埋めていくという方法をとっている生徒がいます。この作業の最中には、脳がほぼ動いていません。ただの「教科書答え探しゲーム」「穴埋め語句探しゲーム」になってしまっています。

この勉強(風)をした子に、すぐにその問題集を再度やらせてみても、全然できません。わからない問題を調べるのと、すべての問題を調べて埋めるのは、まったく別の作業です。 

この勉強をするお子さんを見たならば、手をつかんで止め、「覚えるなら覚える。解くなら解く。混ぜない!」と伝えてあげてください。「覚える勉強」と「解く勉強」は混ぜてはいけません。危険です。

取り組んではいけない3.ながめ勉強

ここで言う「ながめ勉強」というのは、教科書を読み続けるだけの勉強法です。勉強時にペンを握らずに「見る」だけで、テスト本番を迎えてしまうのです。

この勉強法では、覚えるべき内容が頭の中に入ったのかどうか、本人も含めて誰にも判断ができません。ながめて覚えるだけですべてが解決するならば、世の中に問題集もノートも存在しないでしょう。解決しないから存在するのです。理解の浅いところは実際に書いて問題を解いてみないと、炙り出てきません。

「見て覚える勉強」と「問題を解く勉強」は必ずセットにしてください。

取り組んではいけない4.ながら勉強

この「ながら勉強」こそ最もやっている子が多く、なかでも「音楽を聞きながら勉強」はそのうちかなりの数をしめるのではないでしょうか。

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「音楽聞きながらやると集中できる」なんてことをいう子もいますが、本人がうまくいっていると思い込んでいるだけでしょう。

音楽に意識を引っ張られ、音楽を楽しんでしまい、勉強への集中度を下げ、時間ばかりが過ぎる濃度の薄い勉強を繰り広げていると断言できます。

入試前日に、音楽を聞きながら勉強するでしょうか? 

恐らくしませんよね。これが答えだと私は思います。

つい「クセ」や「惰性」でしている勉強法もNG

また、テストの最中にも音楽は聞けません。「ここ一番!」の勝負のときに、再現できない環境での勉強には何の意味がないどころか、もはや害悪でしかありません。ちなみに、テレビを見ながらとか、スマホを触りながらとか、視覚を奪われる「ながら勉強」は論外です。

取り組んではいけない5.書きまくる勉強

書いて覚えるというのは、漢字や英単語などを覚える際の基本ですので、これ自体は否定しませんが、「bus」のような5回も書けば(なんなら、見るだけでも)、覚えることができる英単語を30回も書いていたら、ただの時間と労力のムダです。少ない回数で覚えてしまうことを目指してください!

以上、ダメな勉強法についてお伝えしてきました。成績が上がらない危険な勉強法をここで確認して、くれぐれもお子さんが取り組まぬように気をつけてあげていただければと思います。

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提供元:休校中に子供が陥りがちな自宅勉強の落とし穴|東洋経済オンライン

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