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2019.01.22

言う事を聞かない子どもの親の残念な共通点|子どもを叱る前に試したい2つのこと


親が「日常の小さな約束」を守ることを徹底するだけで、子どもの「聞き分け」も変わる(写真:IYO / PIXTA)

親が「日常の小さな約束」を守ることを徹底するだけで、子どもの「聞き分け」も変わる(写真:IYO / PIXTA)

こんにちは。生きやすい人間関係を創る「メンタルアップマネージャ(R)」の大野萌子です。

毎日の生活の中で、言うことを聞かない子どもの言動に「イライラ」することも多いのではないかと思います。それを子ども自身に「聞き分けがない」と責任転嫁することは間違っています。親のちょっとした対応で、子どもは分別を身に付け、親の「イライラ」は激減します。

電車の中で見た、親子のやりとり

先日、電車の中で隣り合わせに座った、3歳くらいの女児とお母さんのやり取りです。乗車してすぐに、

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子「ジュース飲みたい」

親「ダメ。後で」

子「ジュース飲みたい!」

親「電車に乗ったからダメ、降りてからね」

子「ジュース飲みたい!!」

親「電車の中だからダメって言ったでしょ! 降りてからね!」

かなり強い口調だったからか、子どもは静かになりました。しかし、何駅か過ぎて、ある駅に到着した時。

子「降りる?」

親「まだ、次よ」

あ、次降りるのね、よかったわ、と筆者は心の中で思いましたが、その次の駅についても降りる気配がありません。

子「降りる?」

親「まだ。次の次かな……」

子「ジュース!!」

親「電車の中だからダメ、降りたらね」

非常に不誠実なやり取りに耳を疑いました。

電車の中だからダメ、降りたらということを認識し、次の駅という約束を信じておとなしくしていたのに、裏切られたとしか言いようがありません。

適当に「次」と言うのはうそをつくのと同じ

これだけの言葉のやり取りができるのですから、降りるまであと何駅という数だったり、駅の名前だったり、わからなかったとしても〇分という時間だったり(こういった話しかけが、数や時間などの格好の学びの機会なのに残念です)何とでも言いようがあるはずなのに、適当に「次」と言ってしまうのは、「すぐよ」と伝えたい思いからなのかもしれませんが、はっきり言ってうそつきです。

しかも、この後、さらに「ジュース」とぐずりだした子どもに、何も言わずに、おもむろにジュースを飲ませたのです。

親の対応に、まったく一貫性がありません。

よほど長い乗車や、子どもの具合が悪いなどを除き「電車の中ではダメ」というルールを子どもと交わしたのであれば、自らそれを放棄してはならないのです。もしくは、放棄するならするで、その理由を子どもにきちんと伝えるべきだと思います。

きっとこうした対応は、日々のあらゆるところで行われているのかと推測されます。子どもは混乱し、何を指針にしてよいかわかりません。そうなれば約束を守ることすらできないし、ぐずったことで、最後に電車の中でもジュースを飲ませてもらえたので、「ごね得」しか学べません。

実際にさまざまな場所で、こうしたやり取りを多く目にします。子どもだからといって適当にごまかしていいことなど1つもないのです。

このような対応を取っておきながら、「聞き分けのよい」子どもが育つはずはありません。逆にぐずるように仕向けてさえいるのです。

親の気分次第で、同じことも「いいとき」と「悪いとき」がある場合も同じことが言えます。

もちろんイレギュラーは存在しますが、まずは、子どもに一貫性をもって誠実に関わることを心がけてほしいと思います。

親が、子どもとの約束を守ることが、約束を守れる子どもを育てます。

当たり前に思う方も多いと思いますが、たとえば、

「今度のお休みに、公園に行こう」

「次に来たときに、お菓子を買ってあげる」

などの日常的な約束、きちんと守っているでしょうか。親からしたら何げない会話かもしれませんが、遂行されなければ子どもはひどく傷つきます。

週末の休みに、公園に連れて行ってあげたいなと思って発した言葉に偽りはないかと思うのですが、いざ週末になると面倒になってしまい適当に、「また今度ね」などと言ってはいないでしょうか。

大人には絶対にやらないことをしてしまう

実際に週末になってみたら「ひどく疲れている」「天候があまりよくない」「やらなければならないことができて物理的に難しい」などさまざまな状況の変化に見舞われることがあるかと思います。

そんなときには、子どもであったとしても約束を守れなかったことに対して、理由を伝えて謝る、また、場合によっては代案を出すなど、折り合える地点を見いだすことが必要です。他人の大人に対して絶対にやらないようなことを、自分の子どもになら平気で、しかも無意識の場合が多いのは問題です。子どもであったとしても、誠意をもって接することが重要なのです。そのためには、その場しのぎの安易な約束をしないことが大切です。

親が、子どもに対しての関わり方に一貫性を持ち、日常の小さな約束を守ることを徹底するだけで、子どもの親に対する信頼度は確実に上がります。結果的に安定した気持ちを育み「聞き分けがよく」なるのです。

そうすれば、親もイライラすることが減り、より一層ゆとりをもって、子どもに接することができる好循環を生みます。

ぜひ今日からの生活に取り入れていただき、健やかな親子関係を築く一助にしてください。

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提供元:言う事を聞かない子どもの親の残念な共通点|東洋経済オンライン

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