2017.07.21
何歳に買うのがベスト!?住宅コンサルタントが教える住宅購入の「タイミング」
「子どもが大きくなり、今の家が手狭になってきたかも…」など、日々の生活のなかでふと「マイホーム」について考えたことはありませんか?
住宅購入を考えている人もたくさんいると思いますが、何と言っても不動産は大きな買い物。絶対失敗したくないですよね。
実は住宅購入の失敗を回避するためには「タイミング」が重要な要素です。では、一体何歳で家を買えばいいのでしょうか?
今回は住宅コンサルタントの野中清志先生に、住宅購入のために知っておくべき「タイミング」を教えてもらいました。
2つの「タイミング」で購入に適した時期が分かる
住宅を買うときのベストタイミングは個人によってさまざまで、正解は1つではありません。しかし2つのタイミングを知ることで、より自分に最適な購入時期がわかります。
まず1つは「頭のタイミング」。これは需要、金利・税制、価格の動向など、頭の中で計算することができます。
2つ目が「気持ちのタイミング」。結婚、出産、子どもの成長など、ライフステージの変化によって起こる「人生の節目」のことです。この2つがある程度マッチングしたときが、その人が住宅購入を考えるべきベストなタイミングと言えるでしょう。
不動産は不況を脱して、景気がよくなる一歩手前で買うのが時期的にはいいのです。「頭のタイミング」で言えば、住宅税制が充実している「現在」は、購入にはおすすめです。
子どもは小学生に入る前、親の年齢は30代がポイント
続いて「気持ちのタイミング」を見てみましょう。
まだ子どもが小さいなら、できれば小学校に上がる前に住宅を購入するのがおすすめです。子どもの成長とともに同じ家で時間を共有していくことで、その家は思い出の詰まった空間になります。
また、子どもにとって転校は寂しい思いをしてしまうため、できれば避けてあげたいですよね。家を決めてしまえば転勤などのやむを得ない場合以外は、引っ越しで転校する心配はありません。
また、購入年齢に決まりはありませんが、私は30代前半までがベターだと考えています。
若いほど長期でローンを組めるため、毎月の負担を減らすことができるのです。
マイホーム購入は「負債」ですが、返済という目標ができるので、日々の仕事のモチベーションアップにつながる人も多いようですよ。
ローンは60歳までに払い終えるのがベスト!
住宅購入の上で避けて通れないのが「ローン」ですよね。
支払いの面から言えば60歳で払い終えるのがベストです。遅くとも65歳までにはローン返済は終えたいもの。逆算して考えるのもよい方法といえます。
「え、もう間に合わない!」と思う人もご安心を。最初は35年ローンで組んでおき、貯金をしつつ繰り上げ返済をするのもいいでしょう。35年ローンを組んでも20数年程度で返済が終わる人が多いようですよ。
さいごに
何歳に買うのがベストとは一概には言えませんが、やはり早めに越したことはなさそうです。
若いうちに思い切って住宅を購入することで、時間を味方につけてよい条件でローンを組めることは大きなメリットとなるでしょう。
不動産購入を迷っている人はぜひ参考にしてみてくださいね。
監修者プロフィール:野中清志(住宅コンサルタント)
株式会社オフィス野中 代表取締役 宅地建物取引士
首都圏・関西および全国でマンション購入に関する講演多数。内容は居住用から資産運用向けセミナーなど、年間100本近く講演。
最近の主な著書・執筆は「『売れる』『貸せる』マンション購入法」、「ワンルームマンション投資法」(ともに週刊住宅新聞社)、「『お金』見直し応援隊」(日経BPセーフティジャパン Web)。
テレビ出演はTOKYO MX TV他「ビジネス最前線 不動産による資産活用の今 」(2016年3月)、BS12〔TwellV(トゥウェルビ)〕「マンション投資 成功へのセオリー」(2014年12月)、「海外投資家も注目する東京の不動産」(2013年11月)、「ACT ON TV」等多数
取材・執筆:齊藤カオリ