2017.06.05
妊娠、出産、育児・・・一体どのぐらいお金がかかるの?
妊娠、出産、育児はみなさん初めての経験で、嬉しいとともに不安な面も多々あるのではないでしょうか。さまざまな情報に煽られて散財してしまう傾向もあるので、冷静にお金の計画を立てたいものですね。ここで前もって把握して、後になって困った!という事態にならないように。
医療費は確実にかかるもの。前もってしっかり貯めておけば安心です。でもいったいいくらくらいかかるのか、ざっと計算してみましょう。
一番のメインとなるのは出産費用。でもその前に・・・
妊婦健診費
妊娠は病気ではないため、医療保険は使用不可で、全額自己負担になります。病院により1回5,000円~1万円ほどと、金額が異なることも。
出産までに健診は14回が一般的。自治体によって金額にばらつきはありますが、一部助成があることも。再検査が必要になったり、出生前診断などの健診もしたりすると追加料金がかかります。
歯の治療費
カルシウムがおなかの赤ちゃんにいってしまっているからなのか、歯が欠けるなどして急に歯医者さんにかかる人も少なくないようです。
日頃から虫歯になりにくい人、歯医者さんとは無縁と思っている人も要注意です。
妊娠中のトラブル処置費
貧血、切迫早産など、妊娠中のトラブルで通院が必要になることも。加えて薬代がかかることもお忘れなく。およそ5万円ほど見積もっておくと安心です。
入院・出産(分娩)費
医療保険は使用不可で、全額自己負担になります。日本全国の出産費用の平均は、入院料(入院日数6日の場合)が11万248円、分娩料が23万1,018円、処置・手当料が1万3,356円です(厚生労働省保険局資料による)。
とはいえ、病院により金額が異なることも。また、エステや産後のママへのサポートがある個人病院は金額が高い傾向にあります。
総合病院はトラブルへの対応がスムーズ、助産院は比較的割安で、雰囲気もアットホームなのが特徴です。出産期間の延長や分娩時などにトラブルが起きた場合は医療処置のためにさらに費用がかかることも。無痛分娩も通常出産と同じく保険適応外で、追加で1~20万円ほど出費が発生することもあるので注意しましょう。
赤ちゃんの医療費(予防接種など)
自己負担分で平均3万円(1歳児の場合)。親の所得による制限を設けていたり、子どもの年齢制限にばらつきがあったり、自治体によって違いますが、補助を受けられる自治体は多いので、確認してみるとよいでしょう。特筆すべきなのは、北海道の南富良野町。
なんと0歳~22歳の最初の3月31日まで、医療費の自己負担分を全額助成してくれます!
追加料金など未定なものも多いですが、上記を足すと、だいたい60万~80万円くらいに。ただし、出産一時金(入院費・分娩費)として健康保険から、子どもひとりに対して42万円が支給される制度があります。ぜひご活用ください。
また、妊婦健診費用や分娩代などは医療費控除の対象になりますので、確定申告をすると規定額が戻ってきます。
身体やライフスタイルに変化が出たり、赤ちゃん用のものが必要になったり。手持ちでは補いきれないものが新たに必要になります。無駄な出費が無いよう、自分に本当に必要なグッズを厳選するとよいですね。
あれも必要?これも便利?するとどんどん出費が・・・
ママ用衣類の購入費
妊娠とともに体型が変化します。おなかが大きくなる妊娠中は、マタニティ用のボトムスが必要になるため、新しく揃える必要が。また腹帯(1,000円~4,000円)も必要になってきます。
特に仕事で外出するママは洋服代がかさむ傾向が。トップスはゆったりしたものだと妊娠中も出産後も着ることができます。また、授乳口つきのものだと産後も使えるので長く着用できます。
あると便利なママグッズ
マザーズバッグ(2,000円~1万円)、産褥ショーツ(1,000円前後)、腰ベルト(4,000円~8,000円)、抱き枕(2,000円~7,000円)、母子手帳ケース(1,000円~3,000円)など。
母子手帳ケースは細かい書類を整理するのに便利で出産後も使用できますので、買って良かったと思うママが多いようです。
授乳ケープを購入するママも多いですが、赤ちゃん連れで外出する時は荷物少しでも減らしたいからケープはかさばる、夏の時季に羽織るのは自分も赤ちゃんも暑いので面倒などといった理由であまり使わなかったという声もちらほら。自分の体質、好み、ライフスタイルなどを考慮するようにしましょう。
育児グッズの購入費
哺乳瓶(2,000円)、よだれ掛け(1,000円)、抱っこひも(3,000円~2万円)、赤ちゃん用の衣類(2,000円~4,000円)。
抱っこひもは装着が難しかったり、赤ちゃんの抱かれ方の好み(縦抱き・横抱き)によっては最初に購入したものが合わないと分かり、購入し直したりするケースも。
車での移動が多い方は、チャイルドシート(1万円~7万円)が必需品。病院で生まれて家に帰る時から必要になります。逆に都市部で車をあまり使わない場合は、必要なときにレンタルするほうがいいでしょう。レンタル代は業者によって違いますが、だいたい月2,000円~7,000円。
ベビーカー(1万円~5万円)も必要な人とそうでない人に分かれます。車の生活が主体の場合、ベビーカーを買ったけれど、ほとんど使わなかったという声も聞かれます。レンタルだと月4,000円くらいになります。
そのほか、ベビーベッド(2万円~4万円)、バウンサー(揺らす装置、1万円~2万円)。こちらも、赤ちゃんが全然寝てくれず、まったく使わなかったなんてケースも!
赤ちゃんにも個性があって買っても全然使わないものがあったりもしますから、少しずつ様子を見て買い足すほうがよいかもしれません。
外出の回数や距離によって違いますが、妊娠・出産後は実家のお世話になったり、病院に行く機会が増えたり。それによって交通費もかさむ傾向があるので、前もって予算を立てておいた方が安心です。
つい忘れがちなのが交通費。それにお祝い関連の費用も・・・
妊婦健診の往復交通費
妊婦健診のための交通費、ならびに陣痛時のタクシー代は医療費控除に該当しますので、領収書は取っておくとよいでしょう。
里帰り出産の交通費や生活費
実家の距離が遠いと金額も大きくなるので大変。往復の回数にも注意が必要。パパの分の交通費も必要になります。こちらは全額自己負担。しっかり計画を立てましょう。
赤ちゃんが生まれるとさまざまな行事があります。そして、その行事のたびにお金がかかることに驚くママもいるかもしれません。生活に必要な出費とは別の出費として、これも押さえておきましょう。
大切なわが子だから、お祝いもたくさんしてあげたい。
内祝い費
出産祝いのお返しで、いただいたお祝いの半額~3分の1の金額が目安。いただいた人数によっては結構な出費になります。
祈願費
安産祈願の戌の日詣りや出産後のお宮詣りは初穂料(5,000円~1万円)も必要に。
イベント費
お食い初めなどイベントが続き、その都度写真を撮ったり、お祝いしたりすると出費はかさみます。お食い初めは自宅でする場合は食器代が本物の漆器の場合は2万円前後、プラスチックの場合は4千円前後が相場です。
また、お食い初めの祝い膳を宅配で用意する場合は、1人あたり5,000円~8,000円くらいが目安に。ホテルや割烹料理店でお食い初めを行う場合は、祝い膳1人あたり4,000円~1万円くらいを見ておきましょう。ホテルを利用する場合は、別途個室の利用代金がかかることがあります。