2022.01.21
「効率的ダイエット」を探す人が知らない深刻盲点|いつも三日坊主で終わってしまう理由とは
運動を長続きさせるのに大切なこととは(写真:ワタコ/PIXTA)
「いつも三日坊主で終わってしまう」「道具をそろえて買って満足してしまう」。ダイエットのために運動をはじめたはいいものの、結局いつも続かず結果も出ないと、悩みを抱える人が少なくありません。運動を長続きさせるには、その選び方が重要。『やせるのはどっち?~理想の体が手に入る「失敗しない」31の法則~』の著者であり、数多くのトップアスリートを指導するスポーツトレーナーとして活躍する中野ジェームズ修一氏に、「長続きする」運動選びのポイントを聞きました。
『やせるのはどっち?~理想の体が手に入る「失敗しない」31の法則~』 クリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします
「効率」よりも「自分との相性」が大事な理由
「歩くのと走るの、どっちがよいですか?」
「筋トレとヨガ、どっちがやせますか?」
スポーツトレーナーとして全国で講演をしていると、このような「どちらが効果的ですか?」という質問をたくさん受けます。
いろいろなところで「これが効く!」といった情報が飛び交っているので、どの選択肢を選べばよいのか、混乱する気持ちもよくわかります。ですが、それらの質問に対する私のアンサーは、「どちらがご自身にとってやりやすく、続けることができますか?」です。
こと運動方法に関して、専門家の視点からは「どっちのほうが消費カロリーが高いのか?」が正しい答えになります。とはいえ、たとえ消費カロリーの高い運動でも、たった1回の運動では効果は得られません。続けられなければ意味がないのです。
つまり、多少効率が下がっても、「自分に合っている」「楽しい」と思える運動を選ぶほうが長続きするので、結果的に効果が出る、ということです
では、どうすれば自分に合った運動を見つけることができるでしょうか? たとえば、運動が苦手なAさんとBさんが、それぞれ気になっていた運動に挑戦し、次のような感想を持ったとします。この先、運動が続くのはどちらだと思いますか?
Aさん:流行りのエクササイズ動画を試してみたら、結構面白かった。それに、よく朝起きたら体がすっきりした感じがする。
Bさん:有名なトレーナーが動画で「筋トレするならスクワット」と言っていた。ちょっと辛いけど、これって効いてるってことだよね……?
正解は、Aさんです。その理由を次に説明します。
「自分に合う運動が見つからない」「おすすめされた運動を試してみても、どうしても続かない」という人は、次のことを知っておくと、自分に合った運動を見つけやすくなります。
ポイント(1):運動そのものを面白い、楽しいと思うか。
ポイント(2):やせる、うまくなるなど、運動の効果を認識できるか。
この2つのポイントを、両方感じられるものを見つけられると、誰もが自発的に運動を継続できるようになります。
Aさんの場合、きっかけは「流行っているから」という理由でしたが、実際にやってみると「面白い」と思うことができ、さらに効果も実感しています。一方でBさんは、専門家の意見を取り入れているので間違いのないように思えますが、肝心の実感がともなっていません。
つまり、先ほどの2つのポイントに当てはめていくと、より続きやすい運動を選んでいるのは、Aさんということになります。
正しい理論や他人の評価は参考になりますが、自分にとっての正解(続けられる運動)になるとは限りません。大事にすべきは、他人の声よりも、自分自身の「楽しい!」「効いている! 」感覚なのです。
運動の効果を確かめる4つのポイント
『やせるのはどっち?~理想の体が手に入る「失敗しない」31の法則~』(飛鳥新社) クリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします
ちなみに、運動の効果は体重や体形などの見た目以外にも表れます。
たとえば、次のようなポイントに注目して、自分の体をチェックしてみてください。
・「疲れた~」というぼやきが減っていないか?
・駅の階段を上ったとき、呼吸や足が前より楽になっていないか?
・肩こりが楽になっていないか?
・血圧や心拍数などの数値が下がっていないか?
運動を始めたら、体重や見た目だけではなく、ぜひ、いろいろな角度から運動を評価してみましょう。小さな体の変化に目を向けると、「プラスの評価」が増えていきます。
【あわせて読みたい】※外部サイトに遷移します
提供元:「効率的ダイエット」を探す人が知らない深刻盲点|東洋経済オンライン