2021.11.16
GoTo再開を待たなくても「安くお得に旅」する裏技|北海道周遊6日間1万2000円も「交通機関編」
Go Toトラベルの再開を待たなくても魅力的な割引が続々と出ているようです。今回は交通機関を中心に期間限定の割引を紹介します (写真:まちゃー/PIXTA)
新型コロナウイルスの感染者が急減したこともあり、10月に入り国内旅行ムードが一気に回復した。とはいえGo Toトラベルの再開は2022年1月半ば、あるいは2月からGW前までといわれている。
なお、政府が11月19日に発表する経済対策の原案によれば、Go Toトラベルの内容は以下のようになっているようだ。
・旅行代金の割引率は30%
・割引の上限額は1人1泊につき1万円
・地域共通クーポンは平日3000円、休日1000円
いずれにせよ、秋から年明けにかけてはGo Toトラベルに頼らずに旅行するしかない。
実際、鉄道会社や航空会社、ホテルなどのさまざまな割引が10月以降次々に発表されている。そのうち特筆すべきものを『この秋GoToトラベルなしでも「安く旅行」するワザ』で紹介したが、その後も魅力的な割引が次々に誕生している。そこで、今回は交通機関を中心にして、期間限定の割引を紹介していきたい。
『この秋GoToトラベルなしでも「安く旅行」するワザ』 ※外部サイトに遷移します
北海道6日間乗り放題で1万2000円
前回、JR西日本や四国、九州の乗り放題きっぷを取り上げたが、JR北海道がそれを上回る魅力的なきっぷ「HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス」を発売している。
JR北海道内の在来線特急を含む全線の普通車自由席およびジェイ・アール北海道バス(一部路線を除く)が6日間乗り降り自由なきっぷで、普通車指定席(SL除く)も4回まで利用できる。
2万4000円のところ、「ぐるっと北海道・公共交通利用促進キャンペーン」の補助金を適用した結果、50%引きの1万2000円となる。
利用期間は2021年11月6日~2022年3月31日だが、補助金の上限に達成した時点で発売中止となる。昨年夏に同様のきっぷが発売された際は70日間ほどで売り切れとなった。今回は閑散期にかかるが、かりに前回と同じペースで販売が進むと、2022年の1月半ばまでとなる。
予算の消化率は随時発表されるとのことなので突然売り切れという心配はない。6日間も休めない人が多いかもしれないが、新千歳空港と旭川を電車で往復するだけでも1万2020円かかるため、行程によっては2~3日間の利用でもお得に使えるだろう。さらに年末年始も販売され使用できるのがありがたい。
ただし、このきっぷは道内のJR北海道の駅でしか購入することができず、購入も利用開始の前日まで。そのため道外の人は前日に飛行機や新幹線などで到着し、駅で購入、翌日から利用することになる。
北海道は、札幌で実施されている「さぁ!サッポロ冬割」(1人1泊あたり6000円以上の宿泊料金の場合に5000円割引、市内の飲食店などで使用できる1人2000円分のクーポンを獲得)など、各都市で宿泊費などの割引が多く、この冬とくに狙い目の行き先といえる。
「さぁ!サッポロ冬割」 ※外部サイトに遷移します
千葉県でも県内乗り放題
乗り放題といえば、2021年11月30日までの間、千葉県内のJR線、ローカル鉄道と路線バスの一部、東京湾フェリー(金谷港ー久里浜港)が2日間乗り放題になる「サンキュー❤ちばフリーパス」が販売されている。
価格はおとな3970円・こども1980円だが、小湊鐵道、いすみ鉄道、銚子電気鉄道、流鉄の鉄道路線や計6社の路線バスも乗り放題なので利用価値は高い。
「サンキュー❤ちばフリーパス」 ※外部サイトに遷移します
「サンキュー❤ちばフリーパス」は房総半島を走るローカル線のいすみ鉄道でも使える(写真:otsuyo/PIXTA)
このきっぷは、千葉県内のJR線の指定席券売機のみで購入可能。例えば、東京都から行く場合、総武線の市川もしくは、京葉線の舞浜駅まで別途乗車券を購入し下車。そこでフリーパスを購入してから千葉県内の旅を開始すればよい。
■2泊3日のツアーが無料!?
2021年秋以降、観光庁の「既存観光拠点の再生・高付加価値化推進事業」の助成金によって、さまざまな自治体や観光事業者が無料のモニターツアーを実施している。すでに完売となっているツアーもあるが、参考までにいくつか例を上げる。
このモニターツアーの実施に積極的なのは岡山県である。
例えば、岡山県西部・井笠では、1泊2日、ないし2泊3日のモニターツアーが無料で提供される。
モニターツアーといっても条件はワクチン接種、アンケートへの回答、SNSでの発信のみ。ただし、11月10日時点でいずれも完売となっているようだ。
同様に観光列車「La Malle de Bois」を利用した岡山駅発着で鞆の浦への1泊2日のツアーも企画されている。
首都圏近郊では、千葉県のいすみ鉄道が「サイクルトレイン」「ミュージックトレイン」の運行を予定しており、こちらもアンケートを1枚記入することだけが条件となっている。
変わったところでは、鎌倉の古民家に泊まり、プロサーファーによるサーフィン・サップ体験ツアーといったものものある。
モニターツアー ※外部サイトに遷移します
近畿地方では、熊野古道を行く2泊3日のツアーなどを企画しているのが和歌山県田辺市である。
岩手県宮古市にある浄土ヶ浜は環境省の快水浴場百選で特選に選定されている(写真:ikeda_a/PIXTA)
無料にはならないが、仙台発―宮古往復の高速バスと三陸での旅館が1泊、さらに三陸鉄道2日間フリーパスがついて総額8000円というモニターツアーもある。
この助成金は2022年2月28日が期限となっているが、いずれも数が限定的で予算を消化次第終了となる。自分の行きたいところでモニターツアーが実施しているかどうかを探すのが難しいが、「モニターツアー+地名」などで期間を最近1カ月以内などに絞って検索してみてはいかがだろうか。
バスも実証実験で無料に
モニターツアーは実施日や人数が限定されているのでややハードルが高いと考える人もいるだろう。同じく観光庁「既存観光拠点の再生・高付加価値化推進事業」の助成金を活用したバスの社会実証実験がある。これは期間限定でバスが無料になるもの。2021年11月10日時点で、以下のようなバスが無料で運行されている。
●ひたちのくにめぐりん号(2022年1月23日まで)
つくば駅~筑波山・水戸駅・茨城空港・ひたち海浜公園など
●白山ろくシャトル(2022年1月31日まで)
金沢駅~白峰など
●岡山県内主要駅など~宇野駅往復(2022年2月末まで)
●新山口駅~秋吉台・長門湯本温泉・萩など(2022年1月30日までの週末)
●高松空港とにし阿波を結ぶ実証バス(2021年11月30日まで)
高松空港から剣山登山口を経由し、祖谷・大歩危・阿波池田など
●阿蘇観光周遊バス(2022年2月14日まで)
こちらは有料にはなるが、100~500円と非常に低価格である。
■高知市では路面電車とバスが乗り放題
国の助成金を利用した実証実験には、内閣府の「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」を活用したものもある。
例えば、高知市では、とさでん交通の路面電車全線を含む路線バス3社にくわえてデマンド型乗合タクシー5社が1月30日までの日曜・祝日に無料となる。
このほか、コミュニティバスなどやMaaS(バスや電車、タクシーなど、すべての交通機関による移動を1つのサービスに統合すること)についても国などの助成金を利用した社会実証実験が全国各地で行われている。すべてが観光利用に向いているわけではないが、適宜活用してみたい。
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提供元:GoTo再開を待たなくても「安くお得に旅」する裏技|東洋経済オンライン