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2021.10.12

この秋GoToトラベルなしでも「安く旅行」するワザ|新幹線50%OFFで「東京ー富山が6380円」で行ける


10月以降に発表された割引情報のなかから、特に割引率や利用価値が高いものに限定してご紹介します(写真:オフィスK/PIXTA)

10月以降に発表された割引情報のなかから、特に割引率や利用価値が高いものに限定してご紹介します(写真:オフィスK/PIXTA)

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10月の声を聞き、緊急事態宣言が解除されるとともに、新型コロナウイルスの感染者数は急減し、旅行に対する風向きは変化しつつある。だが、帝国データバンクによれば、2021年1~8月までに判明した旅行会社の倒産・廃業が過去最高の136件に達するなど、観光業界をとりまく経済状況はひときわ厳しくなっている。

2020年12月以降、長い間停止しているGo Toトラベルについて、斉藤鉄夫国土交通相は10月5日の就任記者会見で再開を示唆したが、その時期は観光庁が実施しているツアーの実証実験の結果が出る11月以降となるだろう。

再開後のGo Toトラベルは「GoTo2.0」ともよばれており、ワクチン接種や陰性証明と組み合わせ、中小の旅館などの利用や平日の割引率を高めるなどの内容を盛り込んで提供されると想定されている。これについては詳細がわかり次第改めてお伝えしたい。

しかし、Go Toトラベルに頼らなくても安く旅行をする手段は少なくない。そこで、10月以降矢継ぎ早に現れてきた割引情報のなかから、特に割引率や利用価値が高いものに限定して紹介していきたい。

北陸新幹線は11月のみ50%割引

JR東日本のえきねっと会員限定で販売されている「お先にトクだ値スペシャル」は1カ月前から20日前(午前1時50分)の約10日間に予約するという条件があるが、それをクリアすれば、50%割引で購入可能である。東北・北海道・秋田・山形新幹線は2021年12月15日までが対象期間となっている。

例えば東京駅から仙台駅まで「はやぶさ」の普通車指定席で1万1140円(通常期)がわずか5600円になる。あのグランクラスも飲食サービスこそないものの9000円なので、通常購入の普通車指定席よりもグランクラスのほうが約20%も安いという逆転現象が生じる。グランクラスなら、東京駅午前8時以降出発の下りをおすすめしたい。東京駅八重洲中央口付近にある「ビューゴールドラウンジ」が無料で利用できるからだ。

2021年4月以降、「50%引き」がなくなっていた北陸新幹線も、11月1~30日の1カ月限定で復活することになった。東京駅から富山駅まで普通車指定席で6380円という価格設定は魅力的だが、設定数は限られているので早めに予約したほうが安全だ。こちらはグリーン車、グランクラスの割引設定はなく、行先も東京駅からだと糸魚川、黒部宇奈月温泉、富山、新高岡、金沢の5駅にかぎられている(ただし、下車前途無効とすれば手前の駅で降りることは可能)。

在来線特急に50%割引は存在しないが、成田エクスプレスは12月31日まで普通車指定席の特急券部分のみ半額になる。通常なら東京から大船まで1290円が640円、成田まで1730円が860円となる。こちらは乗車日の1カ月前(午前10時)から出発時刻ぎりぎりまで購入可能なので、鎌倉旅行や成田山への参拝旅行の際、成田エクスプレスを使うという変化球を気軽に楽しめる。

「お先にトクだ値スペシャル」 ※外部サイトに遷移します

いわゆる乗り放題のパスのなかでも魅力的なのが、JR西日本の「どこでもきっぷ」である。

利用期間は10月15日から12月26日まででJR西日本の新幹線・特急列車と智頭急行線、JR西日本宮島フェリーが2日間ないし3日間乗り放題となる。

価格は以下のとおりである。

「どこでもきっぷ」 ※外部サイトに遷移します

(出所:JRおでかけネット)

(出所:JRおでかけネット)

JR西日本 どこでもきっぷ

2日間用:おとな1万8000円 こども9000円
3日間用:おとな2万2000円 こども1万1000円

JR西日本 関西どこでもきっぷ

2日間用:おとな1万0000円 こども5000円

2020年秋に発売された「どこでもドアきっぷ」ほどのインパクトはないが、1人でも利用できる。

購入期間と購入場所に注意が必要

気をつけなければならないのが購入期間と購入場所。乗車日の1カ月前から7日前までとなる。JR西日本のネット予約サイト「e5489」で予約し、JR西日本の駅などで受け取るか、JR西日本・JR九州(福岡県・佐賀県内)管内の主な旅行会社で購入する(ただし、JR西日本 どこでもきっぷの2日間は旅行会社のみで販売)。旅行会社に電話などで連絡し、きっぷを配送してもらう形をとれば、全国どこに住んでいても購入可能だ。

とくに割安なのが、JR西日本 関西どこでもきっぷ。北東は北陸の敦賀、北西は鳥取、南は紀伊半島の新宮までカバーして、1日当たり5000円である。新大阪から岡山まで新幹線指定席で往復すると1万2700円かかるので、それだけで元が取れるともいえる。大阪駅から1日目は新宮まで特急で往復、2日目は新幹線と特急に乗り継ぎで鳥取まで往復するとトータルで2万9260円。実に66%引きとなる。

なお、指定席が利用できるのは最大6回までだが、自由席なら利用回数の制限はない。一方、米原―新大阪の東海道新幹線、サンライズ瀬戸・出雲のノビノビ座席、WEST EXPRESS銀河は利用できない。

乗り放題といえば、JR四国でも10月から開催された四国デスティネーションキャンペーンに合わせて「setowa四国DC満喫きっぷ」が販売されている。12月28日までの土日を含む連続した3日間にJR四国および土佐くろしお鉄道の特急・普通列車の普通車自由席が乗り放題で大人9000円。1日当たり3000円は、青春18きっぷの2410円と比べても魅力的な価格設定といえる。

JR九州も土日2日間で同社全線乗り放題の「みんなの九州きっぷ」(利用期間は12月26日まで)を販売しているが、全九州版で1万5000円とインパクトではやや劣るかもしれない。

「みんなの九州きっぷ」 ※外部サイトに遷移します

航空券はどうだろうか。LCCは不定期でセールを行っているが、10月7日現在で特筆すべき割引は見られず、むしろレガシーキャリアのほうが興味深い。

とりわけ安いのがJALのウルトラ先得の羽田―鹿児島線だ。75日前までの購入となるが、2022年1月12日から3月17日の日曜~金曜出発が5690円。羽田発6:25と非常に早い時間となるが、LCC並みの金額である。

秋の旅行ということであれば、JALのタイムセール先得割引タイプAの羽田―関西線のJL221便(7:30発)が6590円(11月3~22日の出発〈28日前までの予約が必要〉)と安い。タイムセールは10月25日まで実施している。

なお、ANAが9月17日まで実施していたタイムセールでは、羽田―関西線が6190円だった。

飛行機とホテルがセットになった国内ツアーはどうだろうか。首都圏発で札幌、関西、沖縄往復について、旅行比較サイト「トラベルコ」の国内ツアー検索で調べてみた(10月22日〈金〉発・24日〈日〉着の2泊3日1室2名 いずれも旅行会社「ニーズツアー」を利用 2021年10月6日現在)。

成田―千歳間ピーチ往復+Tマークシティホテル札幌(すすきの) 1人当たり1万2500円。往路成田17:00発、復路新千歳10:00発(個人手配の場合、同じ便の航空券1万3420円+同日のホテル2泊1人当たり3465円=1万6885円)。

成田―関西間ピーチ往復+ホテルヒラリーズ日本橋(日本橋) 1人当たり1万3700円。往路成田7:30発、復路関西7:35発(個人手配の場合、同じ便の航空券1万2270円+同日のホテル2泊1人当たり5640円=1万7910円)。

成田―那覇間ジェットスター往復+ホテルストーク那覇新都心(1泊のみ) 1人当たり1万9300円 往路15:00発、復路12:10発(個人手配の場合、同じ便の航空券1万9750円+同日のホテル2泊1人当たり1700円=2万1450円)。

シーズンオフということもあるが、首都圏発で価格的に最もインパクトがあったのが、成田発新千歳往復のLCCピーチに札幌市内のホテル1泊がついたもので1人当たりトータル1万2500円。Go Toトラベルがなくても十分に安いといえる。

いずれも個人手配よりも10%から25%ほど安くなったが、ツアー利用の場合、便の時間帯によって追加料金が大幅に必要になることが多いという難点がある。この部分を勘案してツアーにするか、それとも個人手配にするかを判断したい。

ツアー代金が2万円引きになった舞台裏は?

Go Toトラベルキャンペーンが中止になっている間も、多くの都道府県では在住者のみを対象にした旅行キャンペーンが行われている。。ただし、首都圏在住者などはその恩恵にあずかることはできない。一方、内閣府による新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を利用して、観光振興を行っている地方公共団体もある。

例えば鳥取県の倉吉市は、新型コロナ感染拡大以降、積極的なキャンペーンを行い、集客につとめている。10月1日にスタートした「行こうよ倉吉キャンペーン」は、ANAトラベラーズ ダイナミックパッケージを利用して、羽田から鳥取空港か米子空港に飛び、倉吉市内の指定したホテルに宿泊した場合、先着250名にかぎり、旅行代金を2万0000円も割引するというものだった。

このキャンペーンが発表されるとすぐにツイッターなどのSNSで拡散され、話題を呼んだ。筆者も手配し、ANAの2区間とホテルに加え、倉吉市で使えるチケットも1100円分付帯して合計7100円と驚異的な価格となった。

今回のキャンペーンをとりまとめた倉吉市商工観光課の鳥飼真輔課長代理は「5日間で完売となったのはわれわれも想定外でした」と驚きを隠さない。今回のキャンペーンでは昨年度の助成金を活用したため、今後のキャンペーンについては新たな予算が確定してからになるという。

かつて、2021年3月出発のJALダイナミックパッケージで、羽田空港から高知空港までのJAL往復航空券とホテル1泊がついて2万6000円のうち、2万0000円が「高知・羽田線利用促進事業」と「高知県観光振興事業」より委託された観光プロモーションによって割引かれ、75%引きの6000円となる事例もあった。今後も地方公共団体と交付金予算消化の状態によって、旅行費用を直接割引くような形での大型プロモーションが出る可能性がある。

2021年の9月までの長い緊急事態宣言下でも、一部の都道府県ではひっそりと続いていたGo Toイートキャンペーンだが、ここにきて多くの都道府県で利用が12月15日まで延長になるとともに、一部の県では販売を再開している。利用できる店はかぎられているが、旅先での食費節約につながるだろう。

注目は島根県である。10月1日から新たに販売を開始した食事券は5000円の食事券で7000円分が利用できる。割引率は約29%とほかの都道府県よりも高い。

Go Toイートの期間や条件などについては以下が最もよくまとめられている。

旅行クーポンサイト! 【GoToイートまとめ】ネット予約サイト一覧、プレミアム食事券”都道府県別”販売情報一覧 ※外部サイトに遷移します

東京名古屋のバスが1400円?PayPayで最大30%オフ

PayPayが、地方自治体と共同で実施している「あなたのまちを応援プロジェクト」は、決められた期間内に決められた自治体の指定店舗でPayPayの残高払いを行うと、最大で30%分の還元が得られるというものだ。10月時点では26の自治体がこのキャンペーンを実施している。どちらかというと居住地の個人店舗を活性化することを主目的としたキャンペーンだが、利用者の居住地制限はないので、旅先でこのキャンペーンを実施していれば、還元の恩恵にあずかれる。

(出所)PayPay「あなたのまちを応援プロジェクト」

(出所)PayPay「あなたのまちを応援プロジェクト」

9月に実施していた東京都江東区では、一部のコンビニエンスストアでもこのキャンペーンが適用された。筆者も、同区のファミリーマートのファミポートを利用して、JTBの高速バスチケットを購入。東京と名古屋を結ぶ高速バス2000円で600円が還元され、差し引き1400円となった。

対象店舗はPayPayのアプリ上で探す必要がある。コンビニが利用できる事例は少ないようだが、飲食店のほか、マッサージ店、ガソリンスタンドなど、さまざまな業態の店が参加している。

感染者数が減少したといっても、またいずれかのタイミングで増加に向かう可能性が高い。状況を見極めながら、感染対策を万全にしたうえで、旅行の計画をすすめたい。

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【あわせて読みたい】※外部サイトに遷移します

Go Toトラベルなしで「激安で旅行」する神ワザ

「GoToトラベル」北海道周遊で見た観光の現状

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提供元:この秋GoToトラベルなしでも「安く旅行」するワザ|東洋経済オンライン

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