2017.10.24
子育てにメリットたくさん!大規模マンションの魅力とは?
マンションの購入を検討するとき、予算やご自身のこだわりの他に「何」を判断の基準にすればよいか、決め手に迷う方も多いのではないでしょうか。
そこでマンションの「規模」を絞ってみるのもひとつの手。
小規模マンションから200戸を超える大規模マンション(タワー型、多棟型)がありますが、特に子育て世帯におすすめなのが「大規模マンション」。
住宅ジャーナリストの山本久美子さんによると、大規模マンションは子育て世帯にとっての魅力がたくさんあるそうです。
ということで今回は、“子育てのメリット”という観点から、大規模マンションの魅力と注意点について山本さんにお話を伺いました。
子育て世帯に嬉しい!大規模マンションのメリット
大規模マンションは、小規模マンションでは実現できないような管理体制や共用施設を備えていることも多く、子育て世帯にとっても様々なメリットがあります。
共用施設の充実
敷地内で子どもたちが遊べるキッズルームや大人数で集まれるパーティルームなど、共有施設の充実は大規模マンションの魅力のひとつ。
敷地面積の広い大規模マンションなら中庭や緑地のスペースが取られていることも多く、上手に活用すれば子育ての大きな助けになります。
また、災害用のかまどベンチや災害時にも使えるバーベキューコーナーなどが、共有設備として設置されていることもあります。
セキュリティ面の充実
管理人や警備員が24時間常駐していたり、コンシェルジュサービスを提供しているマンションもあります。
敷地内で安心して子どもを遊ばせることができるのは大きなメリットです。
ご近所同士のコミュニケーション
共用施設や中庭の利用を通して、同じ子育て世代のご近所さんたちとコミュニケーションを取りやすいのも特徴です。
特に新築マンションに一斉入居する場合、同じような収入層、年齢層、家族構成の世帯が集まりやすく、自ずと同世代の子どもも多くなります。
ご近所同士で子育てのストレスや悩みを共有できるというのは、心強いのではないでしょうか。
大規模ゆえの強い影響力
子育て世帯に限ったことではありませんが、大規模マンションならではの魅力として大人数ゆえの強い影響力もあげられます。
極めてレアなケースですが、住民が団結し行政に働きかけてバスの増便を実現した例があるなど、大規模ゆえの数の力で住環境の問題を解決できることもあります。
大規模マンションゆえの悩み
ただし、マンションの管理組合は多数決で物事を決めますので、戸数が多くなるほど様々な人がいて、全員が納得するのも難しいという反面も。
一致団結しにくくなるのは大規模マンションゆえの悩みです。
そして、住民同士のコミュニケーションは、一方で人付き合いが面倒になってしまえばストレスになります。
コミュニティの規模が大きくなることで得られるメリットは、デメリットと表裏一体ともいえます。
ここでは魅力として紹介しましたが、ご自身にとってはデメリットと感じるのなら、逆に、小規模~中規模マンションを中心に探してみるとよいということですね。
5年後、10年後を見据えることも大切!
ここまで“子育てのメリット”という観点で、大規模マンションについて紹介しましたが、忘れてはいけないのは、子どもはいつか大きくなるということです。
例えば、キッズルームなどは子どもが成長すると利用する機会が減るかもしれませんが、共有施設の維持費は各戸に配分されてまかなっているので、その点をきちんと認識した上で検討できるとよいのではないでしょうか。
長く住むのであれば、5年後、10年後、子どもが大きくなってからも、ご自身やパートナーが快適に過ごせる、という大前提があってこそ、子育てのメリットも意味を成します。
「今」使いやすいかとあわせて、5年後10年後まで見据え、自分と家族が長く快適に過ごせる家を探してみるとよいのではないでしょうか。
監修者プロフィール:山本久美子
早稲田大学卒業。福武書店(現ベネッセコーポレーション)を経てリクルート入社。「週刊住宅情報」「都心に住む」などの副編集長を歴任。04年に独立。住宅の現地取材や購入者の取材や面談調査などから得た幅広い知識を活かし、住宅メディアの編集・執筆やセミナー等の講演活動を行っている。